ミステリの部屋

ミステリの部屋

2005年11月01日
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これはミステリーではありません。
図書館でたまたま見つけた変わった本です。

この本は、迷子になったペットを探すために作られた“貼り紙”を集めた本です。
国はアメリカが一番多く、次いでヨーロッパ、それにオーストラリア、アフリカ、日本の物もあります。

右側に貼り紙、左側に訳という構成で、犬、猫、鳥、牛など様々なペットが探されています。

かわいい写真が添えてあるものもあれば、プロがつくったような芸術的なセンスのある絵が描かれた物もあります。子供が一生懸命書いた絵もあれば、文字だけのあっさりした物もあります。

泥棒を追いかけて帰ってこなかったドーベルマン、車を盗まれたときに一緒に盗まれてしまった子犬、地震のときにいなくなった猫、亀、鳥、牛、フェレット、ネズミ、ヘビ、いなくなった理由も、ペットの種類も様々です。

「うちのペットのカラスを見かけませんでしたか」というのもありましたが、カラスなんてどれも同じに見えるのに見つけられるんでしょうか。

賞金がかけてある場合も多く、1000ドルという高額なものもありました。賞金目当ての悪い人に狙われなければいいが、と思います。



それぞれ工夫がこらされており、微笑ましい貼り紙が多いのですが、ちょっと切ない気分になります。どうしてもペットを思いやる気持ちに思いをはせてしまうからでしょうね。

この子たちが無事見つかるといいな、と願いつつ見ていました。

作者が雑誌に広告を出したり、友人、家族の伝を頼ったりしたことで、迷子のペット探しのポスターがだんだん集まってくるようになったそうですが、まえがきに面白い逸話が書かれています。

ポスターだけでなく、手紙もたくさん送られてくるようになったとき、アイスランドからは「アイスランド人はペットをなくしたりしないのでポスターは集まりません。」という手紙がきて、オランダからは「オランダ人はペットを探したりしない。ペットショップで新しいのを買うだけだ。」という手紙がきたそうです。

これが本当ならポスター一つで国民性までわかってしまいますね。

うちで飼っていたハムスターは、夜中にケージの天井にある扉を自分で開けて逃走しましたが、何を思ったか、寝ている夫の足の親指にかみついたことによりすぐ発覚し、叫び声と共に捕獲されました。
さすがに家の外まで逃げたことはないので貼り紙を作ったことはないのですが、自分ならチュータがいなくなったら、あのふとったチュータの絵を人の心に訴えるようにかわいく書けただろうかと考えました。


ロスト











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最終更新日  2005年11月02日 10時12分58秒
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