ミステリの部屋

ミステリの部屋

2007年10月03日
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「わっちは神と呼ばれていたがよ。わっちゃあホロ以外の何者でもない」老獪な話術を巧みに操るホロに翻弄されるロレンス。
しかし彼女が本当に豊穣の狼神なのか半信半疑ながらも、ホロと共に旅をすることを了承した。
そんな二人旅に思いがけない儲け話が舞い込んでくる。
近い将来、ある銀貨が値上がりするという噂。疑いながらもロレンスはその儲け話に乗るのだが―。
第12回電撃小説大賞“銀賞”受賞作。 
(「BOOK」データベースより)


現在ライトノベルにはまっている友人に勧められた1冊です。
ちょっと変わったタイトルの意味は最後にわかります。

中世ヨーロッパめいた世界にも、ファンタジックな設定にも、すんなり入りこみ面白く読むことができました。

主役の二人がとても珍しい組み合わせなのです。
ひょんなことから一緒に旅をすることになったのは、25歳の行商人ロレンスと、狼の耳としっぽを持つ少女・ホロ。
愛らしい外見をもつホロですが、実は豊穣の神であり、何百年も生きている賢狼らしいのです。

だから実に老獪で、その助言でロレンスはたびたび助けられます。それなのに、その外見と女の子らしい仕草に思わずドキッとしてしまうロレンス。
ホロはそれをわかっていて、「かわいい」とからかったりもします。

二人のやりとりが実に微笑ましい。


この作品のもう一つの特徴は、商人であるロレンスを通じて経済の仕組みというものが、大いに話に関係してくるところです。

事件に巻き込まれても、ピンチになっても、それらを商売人としての才覚で乗り切ろうとするところなど、かなりユニークです。

この作品は、この冬アニメ化されるようです。
ホロが可愛い顔で「わっちは」と遊郭の言葉でしゃべるのを聞いてみたいです。 



 狼と香辛料 : 支倉凍砂 



 5作目まで出ています。









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最終更新日  2007年10月03日 23時37分21秒
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