ミステリの部屋

ミステリの部屋

2008年02月15日
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子供向けの青い鳥文庫の1冊ですが、大人も楽しめます。



人形作家だった栗須寧人は、なぜ人形の塔を建てたのか?
そして、その塔で3年まえにおこった謎めいた事件の真相は?
―と、シリアスに展開するはずだったが、レーチたち文芸部映画スタッフまでついてきて、いったいどうなる?
名探偵夢水清志郎事件ノート第9作!小学上級から。
(「BOOK」データベースより)


名探偵夢水清志郎ノートの9作目。やっとここまで来ました。
娘が読みつづけていたこのシリーズを読み始めたのは何年前だったか、覚えていないくらいです。

人気シリーズだけあって図書館ではめったにお目にかからないのですが、今回はたまたま棚にありました。

雑誌『セ・シーマ』担当の伊藤さんの提案で、夢水清志郎は取材のため呪われた“人形の塔”がある毬音村を訪れることになります。もちろん岩崎三姉妹も一緒です。
一方、レーチの考えで、部費稼ぎのため自主映画を撮影することになった文芸部のメンバーも同行することに。

老人ばかりの村、夜中に歩きまわる人形、過去におきた密室殺人、と雰囲気を盛り上げるものは十分。
そんな中、文芸部一行は映画を作ったり肝試しをしたりと、大変賑やかです。



久しぶりに読んだけれど、夢水清志郎はだらしなくて、食い意地が張っていて、常識がなくて……。わかってはいたのですが、あきれました。

このシリーズは、子どもたちのために書かれただけあって、陰惨な場面の描写はいっさいなく、温かい雰囲気です。

それでも、必ずどこかで本格ミステリに通じる「赤い夢」が出てくるところが、ほかの子供向けの話と少し違います。娘はそれも大きな魅力だと言っていました。

さらに、映画や本やミステリに関する小ネタが幾つも出てくるので、大人はそれを見つけては ひそかにほくそ笑むのです。

番外編として、パソコン通信探偵団と一緒に活躍する話や時代劇もあります。
未読の作品が5、6冊あります。いつかは読み通したいものです。




 人形は笑わない: はやみねかおる






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最終更新日  2008年02月15日 16時14分49秒
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