ミステリの部屋

ミステリの部屋

2008年02月18日
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二人を待ち受けるのは奇々怪々なる面々が起こす珍事件の数々、そして運命の大転回だった!
(出版社より)


図書館に予約して、待って待って、やっと順番が来ました。
そして読み終えた今は、後悔しています。古本でもいから さっさと買うべきでした。

森見さんの作品が好きなのです。面白かったのです。満足なのです。

回りくどいようで実は端正な文章に、前半は大いに笑わされました。電車の中で読んだらきっと声を出して笑い、怪しい人と思われるに違いありません。

美しく調和のとれた生活をめざしつつ 思いのままに歩くうちに、奇想天外なオモチロイコトに遭遇し、いつの間にかその場の主役となっていく天然女子大生・黒髪の乙女。

彼女に思いを寄せるものの妄想ばかりが先走り、後頭部を見ながら追い続けるものの、とうとう路傍の石くれのままで終わりそうな先輩である私。

この二人は一体どうなるのでしょうか。

春の先斗町、夏の古本市、秋の学園祭、冬の四条河原町。彼らが交互に語る話には、大勢のおかしな人たちが登場して賑やかなこと。だけどその人たちはなぜか憎めない人ばかり。たとえそれがちょっとエロオヤジでも。

京都の街に3階建の電車が現れては、吹き流しや鯉のぼりをなびかせ、竜巻は錦鯉をまきあげ、そのめくるめくような美しい情景が忘れられません。



読み終えた時はじつに幸せな気持ちになりました。
何も考えずに読んでいましたが、これは京都を舞台にしたユニークな恋愛小説であり、ファンタジーなのです。

独特の文体とおかしなノリについていける人であれば……きっとふわふわ楽しむことができるでしょう。
免疫のない人は少し気をつけてくださいw





夜は短し歩けよ乙女 : 森見登美彦







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最終更新日  2008年02月19日 11時31分51秒
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