ミステリの部屋

ミステリの部屋

2010年02月28日
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カテゴリ: 本の楽しみ







上段左より

『ゴールデンスランバー』 伊坂幸太郎
国家的陰謀に飲み込まれる主人公。謎解き小説ではないので、その陰謀の正体に迫ることはないけれど、だからこそ怖いです。対抗するのが、一人一人の信頼の気持ちだけ、というところにドキドキします。
細かに張り巡らされた伏線が、徹底的に回収されるところが見事で、気持ちのいいところです。


『写楽・考』 北森鴻
蓮杖那智シリーズ、第三弾。今回も民俗学的考察を楽しみました。
佐江に押され気味な三國が気になるし、冬狐堂もゲスト出演するし、狐目の正体もわかって、これからがますます面白くなりそうなのに、続編が読めないとは。


『少女探偵は帝都を駆ける』 芦辺拓
あむあむさんに教えていただいた作品。
古き良き時代の探偵小説風展開が楽しい。しかもコテコテの大阪が舞台なのです。
修学旅行では、特にヒロインたち女学生の生き生きとした姿が目に浮かぶいようでした。


『龍神の雨』 道尾秀介
降り続く雨が、じわじわ沁みこんでくるような重苦しさを感じながら読んでいましたが、途中で、まただまされていたことに気づき、テンションが上がりました。
結末に関しては、人それぞれ違うでしょうが、私には救いがあると感じました。


『初恋ソムリエ』 初野晴
『退出ゲーム』の続編。魅力的なキャラクターがまた増えました。明るい会話に笑いながら、いつの間にか胸がいっぱいになっている、青春ミステリはやっぱりいいです。



下段左より

『楽園のつくりかた』 笹生陽子
児童文学。さくさく読むことができます。



『怖い絵(2)』中野京子
第二弾ということで、さらに深い意味での怖さが書かれていました。
私のように絵に詳しくない者には、丁寧な解説が有難いです。


『物しか書けなかった物書き』 ロバート・トゥーイ
ジャック・リッチーと同じく短編の名手ですが、こちらの方がよりブラックで、より奇妙です。結末が予想できない話ばかりでした。
編者の法月倫太郎氏が、「天性のナックルボーラー」と呼ぶだけのことはあります。


『さよならの次にくる(卒業式編)』 似鳥鶏
「理由あって冬に出る」の続編。葉山君がとっても普通の子で、すぐあわてるし、一生懸命だし、いじらしくなります。

続いて『新学期編』を読みます。







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最終更新日  2010年03月02日 23時16分07秒
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