ほぼ日刊三浦タカヒロ。

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三浦タカヒロ

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2011.12.22
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河北新報オピのおび、に書いた文章です。
12月7日現在の心境として。

ーーー

「放射性物質未検査食品を減らしたい」論
http://opi.kahoku.co.jp/author/kahoku14

生産者をほんとうに救うために、宮城県で生産された食べ物は今こそ率先し全て
放射能測定し数値表示したうえで流通され販売されるべきです。
支援の思いを持って手に取って頂く方が安心して購入してもらうためには、
むしろ必要な措置ということに反対する方はいらっしゃらないと信じます。

この思いを共有したい。

例えば生後20カ月以下の国産牛への牛海綿状脳症(BSE)検査。
牛を扱う食肉衛生検査所を持つ44都道府県と33市の計77自治体ではすべ
て、独自財源で消費者の「安心」を重視し検査を続けているそうです。
放射能の恐がり方は人それぞれですが、暫定基準値が500ならば0~499の実測値
がどうなのか気になるところ。
「安心」を重視し数値表示を購入判断材料とする需要があるのではないでしょうか。
それとも「わざわざ地雷をふみかねない、意味のない安心料にすぎない」でしょ
うか。

地産地消のお題目が破綻し、空間線量計が一人一台という世の中になりました。
私も来年度以降の農業生産について調べ考えるほどに、震災以前とは別世界の現

私が現在収穫している野菜「セリ」は、土壌、用水を検査し、初収穫した現物の
検査結果をうけ、検査報告書同封して販売を開始。
冷静に「放射性物質のある日常」、対処方法についてある程度理解したつもりに
なっていますが、父親感情として納得がまだまだおとし込めず心がざわざわして
います。宮城県から自主避難する顧客が増えている中、最終的にこの状況を正視


今秋収穫米の流通が始まり、海産物、特用林産物の汚染状況も正確には不透明な
ままの現状。調査サンプルが少なく細かい範囲の空間線量マップも不十分で長期
的な栽培判断材料が不足しています。
作付けできるのか、商品として販売できるのか。長期の経営計画ができるか。多
くの生産者が本音では悩んでいます。
希望としては有機農業者の実践事例として様々な取組みが展開されていて、表土
を削らずともある程度効果のある方向性が見えてきているところ。
加害者になってしまわないように、参考にして実践していきたい。

稲作では、来年度以降しばらくの間は最終的な玄米についてはもちろん水田土
壌、種籾、育苗培土、堆肥、肥料、用水などお米を生産する為に水田へ入れる全
ての資材、そして藁や籾殻、米ぬかなどにそれぞれ配慮が必要になることでしょう。
生産者によって田んぼが各所に点在し周辺環境が違うこともあるはず。さらに当
地は津波被災により塩害と重金属害についても対応が必要です。
野菜についても同様に、生産履歴までさかのぼって確認できるような生産工程管
理が否応なく求められます。

「分からなければ、売ってしまえ」と全国の方に思われてしまっている現状で、
要望に血の通った対応を重ねていくことによって「内部被爆を避けるための宮城
県農産物不買運動」に向き合うことができるのではと考えます。
これは「環境保全米県民運動の理念」と合致するところのはずです。

宮城県内においても、自治体や業界団体に対応要望するだけでなく、共助によっ
て「市民による市民のための食品測定所」を立ち上げた方々がおられます。
みんなの放射線測定室「てとてと」@大河原市
http://sokuteimiyagi.blog.fc2.com/
小さき花市民の放射能測定室仙台@仙台市
http://ameblo.jp/foreston39/
多くの方が支援し参画し、自分達で計測し検出されたデータを公開。結果をもと
に自分達で食の安全を守る手段を講じていこうとされています。

この得体の知れない、先の見えない、放射能とのおつきあい。
核種についてもヨウ素セシウムだけでなく、ガイガーカウンターで検出できない
物質のストロンチウムやプルトニウム、ウランなどの核種についても文科省発表
では岩沼、亘理、村田、白石、七ケ宿の土壌から微量ながらも検出発表されてます。
どんな影響がでるかでないかは本職の研究者さんですらも意見はまちまちで、一
致するのは放射線量はなるべく低いほうがいいということ。

危険か安全かの判断を声の大きい誰かに依存して闇雲に怯えたり仲違いしたりし
たって全然楽しくありません。
避難、疎開、保養だって有効な覚悟ある現実的対応のひとつです。
宮城県でどのように暮らしていくか、様々な人が有機的に繋がる「場」を作ろう
としている取組みもはじまってます。
せんだいコミュニティカフェ準備室@仙台市
http://sendaicommucafe.blogspot.com/

結局のところ、最終的なリスクを否応なく引き受けることになるのはわれわれ自
身。後悔のないように悩んで悩んで、お互いに全力を尽くそうじゃありませんか。





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Last updated  2011.12.22 17:10:15
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