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2011.07.25
XML
カテゴリ: 読んだ本
2007年6月 中央公論新社より


「完璧な人生」を手に入れるためには、恋も仕事も計算し尽くす女だ。
そんな陶子には、彼女を崇拝し奴隷の如く仕える妹の久恵がいた。
しかし、ある日から、2人の関係が狂い始め、驚愕の真実が明らかになっていく・・・。

(裏表紙 紹介文より)

男性上司から借りた本。
「どんな話?」と聞いたら、「女は怖いって話」という回答が。
なるほど帯にも「女は怖い」とある通り、なかなかに怖い女性2人が主人公です。

美人で才能があって31歳で会社を経営する陶子。
失恋のショックから神経症を患って会社を辞職、以来引きこもりとなって
陶子のマンションで家事をしている久恵。

久恵は陶子に憧れており、華やかな陶子の活躍ぶりを見て喜びを感じる。

久恵が必要。

陶子は機嫌が悪いと久恵に当たり散らし、時には蹴ったりすることもあります。
久恵はそれを怖いと思いつつも、機嫌の良い時の陶子は明るくて優しいし、
そうやって陶子が素の自分をさらけ出すのは自分だけ、
自分は陶子に必要とされている存在なのだという事に喜びを感じています。

少し歪んではいるものの、それなりにバランスの取れていた2人の関係が
陶子に恋人ができたことによって崩れていく・・・という話です。

「女は怖い」というよりは、「この人達は怖い」と言って欲しい。
当たり前だけど、世間の女性が皆こんなんじゃありませんよ。(笑)
ただ部分的には何となく共感できるところもなくはなかったです。
そういう点が、もし男性にないのだとしたら(全くないとも思えないけど)


展開が早いので続きが気になり、一気に読んでしまう話でした。

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以下、ネタバレとなりますのでご注意ください。

























この作家はフェイクが好きなのかな?

プロローグで『三上 理矢子』という女性が登場。
売れない劇団員と同棲して、彼の生活の面倒を見ているせいで生活に余裕がなく
自分は負け組だと悔しい思いをしている。

自分もあのようでなくてはならない、勝ち組にならなくてはと決意するのです。
で、一章からは『麻生 陶子』の話が始まる。
てっきり高級マンションに住んでいた方の話かと思ったら、後から陶子は理矢子の偽名だと
わかる。

また、最初に陶子が付き合っている男性に、久恵は妹だと紹介しているのですが、
実は杉本久恵という名で、中学からの同級生でした。

陶子の経営する会社は人材派遣業。
普通の人材派遣ではなく、離婚したい妻からの依頼で夫を誘惑する女性を手配したり、
社員をリストラしたい企業からの依頼で、偽のヘッドハンターを送り込んだりする。
違法かどうかギリギリのラインでの仕事です。
だから本名の三上理矢子ではなく、麻生陶子の名を借りて仕事をしているという
はっきりした理由がある。

また久恵を妹と言っている件も、精神的に病んだ引きこもりの妹がいるということを
深入りしたくない男性への断り文句にしているんですね。
だから家へも来させない。
夜を誘われても、相手に「仕方ない」と思わせながら断ることができる。

どちらも必然があってのことなんですが、真実が判明するのが中盤以降なので
あれ、うまくダマされちゃったという感じでした。


陶子は美人で社交的、久恵は地味で内向的と正反対のような2人ですが、
実は共通点があって2人とも欺すために演技する女で、戦う女でした。

演技するという点では、陶子は常に自分が一番美しく見える動きを意識し、
自分の感情を抑えても相手を納得させてコントロールできる振る舞いを取っています。
そのためにエステやジムで自分磨きも怠らない。
特に音楽好きではないのに、会社でも自宅でもその時の雰囲気に合う音楽を流しています。
ドラマでは常にBGMが流れているものだから。
久恵が「陶子ちゃんは市井の女優」と評していたのがわかりやすかった。

久恵は最初は全くそういう傾向はなかったんですが、ある時、孤独な老人と知り合うのです。
最初は具合が悪くなった老婦人を、本当に善意で家に送っていっただけでした。
しかし老婦人に自宅に誘われ、話をしている内に、不幸そうに見える老婦人だけど
住むための自宅が都内にあるし、年金はもらえるしで、実は自分より恵まれた環境にあると
思った時から変わる。
老婦人が久恵を薬剤師であると思い込んだことを否定しなかった自分に
苦くどす黒い劣等感を感じるのですが、陶子のやっていることも、自分も、
そして世界もみんな嘘っぱちだと思う。
「みんな演じているんだ」「みんな嘘なんだ」という思いが、劣等感や罪悪感を
払拭しちゃったのかなあ。
すごく晴れ晴れとした気持ちになっていくんですね。
次第に、老人に頼りにされ、話し相手になったり、買い物や銀行のお使いを引き受けてあげる
善人を装いながら、カモにする老人を物色し、バレないように少しずつ搾取することを始める。
優しい表情で演じながら、欺していくようになるのです。


戦う女について。
久恵は最初、陶子の言いなりだし、従順でよく尽くしています。
それをいいように利用し、気まぐれに当たり散らす陶子という図。

しかし陶子が心から愛していると感じる男性に出会ったことで変化します。
陶子は陶子らしく、あっさり久恵を捨てるつもり。

それに気付いた久恵が「裏切りは許さない」と怒りに燃えて復讐に転じる。
久恵はかつての会社で結婚を約束していた男性に心変わりされたことから神経症になったので
2度も捨てられるのはごめんだ、そんなことは許さないと決意したのです。

久恵は製薬会社の研究室に勤務であり、辞職後も薬に病的な興味を持ち続けていたため
薬に詳しい。
洗脳や自白に使われる薬を陶子の食事に混ぜ、体も動かせないし
まともな思考もできない状態にしてマンションに軟禁してしまいます。

そこからの久恵の変貌ぶりが怖かった。
陶子の服を着て、陶子の名前でエステやジムに行く。
そして、かつて陶子が久恵にしていたように、グズで何も出来ないと陶子を罵るのです。
虐げられてきた復讐と言えばそうかもしれないけど、怖かったなあ。
結局、久恵の本質はここだったんだなって感じで。

捨てられるくらいなら何でもできる、という開き直った覚悟で虐げられてきた生活と
思い切り決別した久恵。

一方、陶子は最初こそ何も考えられない人形のようなんですが、薬に耐性ができてきたのか
少しだけ考えられるようになって、ようやく久恵に薬を飲まされていたのでは?と気付く。
そこから何とか抜け出すために、知恵を絞るのです。
使っていなかった古い携帯を使って、付き合っていた(陶子的には利用価値のあった)
年下男性に助けを求め、薬をすり替えてもらう。
体から薬が抜けてしっかりとした判断ができるようになるのを待って、
久恵が留守の隙に、自分の持ち物は家具から全部持ち出し、久恵のものは服も小物もPCも
何もかも破壊して出て行くのです。

薬漬けになっているフリを装って久恵を欺しながら、久恵に一番効果的にダメージを与える
作戦を考えている時の陶子の生き生きとした様子。
少し前に、軌道に乗ってきた仕事に飽きてきた陶子とは大違い。
本質的に戦うことが、戦って勝ち取ることが好きだったわけです。

その後、陶子と久恵は縁が切れたかのように見えます。
陶子はこの事件で自分の本質を知ったし、久恵のことを恨み憎むこともなかったので。
久恵の住所をわざわざ探して、
「久恵があんな事をしたのも、その前の自分の態度が悪かったから。お互いが酷いことを
 したのだから、これでチャラ。もうお互いのことは忘れましょう」
的なことを言って去ることもしました。
しかし、しばらく後に、かつて仕事で人材を派遣した時のように、魅力的な男性を用意して
久恵に近づけさせ、結婚の約束までさせた後に、連絡を絶たせるのです。
連絡がつかないことで、自分はまた結婚相手を失うのかと久恵が不安を煽った後に
男性の携帯を使って電話。
飛び付くように電話に出た久恵に、自分の高笑いを聞かせる。

欺されたことに気付いて、再び愛する人を失ったとガックリうちひしがれる久恵。
再び失ったらもう2度と立ち直れない、と久恵は自分で言っていたのです。
でも自分でも気付かない内に、久恵は拳を握りしめて立ち上がる、という所で終わります。

うわー、戦う女だ・・・・と思いました。
いずれ絶対に陶子に復讐に行くな、これは。


ただ、この最後は私的にはちょっと白けたというか、冷めたというか。
劣等感や弱さからきた久恵の狂気が怖かったんです。
戦う女同士の復讐合戦となっちゃったらつまらないというか。
陶子の方も久恵の監禁から得たものがあるので、そこにこだわり続けるかなあと思ったし。
じゃあどう終わったら満足かって、自分でもわからないんですけど。

そうだなー。
陶子から何かを仕掛けることなく、何年か経って偶然に会って、陶子はより輝き、
久恵はさえないまま。
でも懐かしそうにする久恵を、陶子が覚えていない・・・はさすがにないだろうから
久恵だとわからなかったらどうかな?
あそこまでしたのに陶子ちゃんにとって私はその程度だったのね、と怒り再燃。
世界への恨みと陶子への愛憎でドロドロの悲劇が再び・・・・って、ほら怖い。

・・・・・なんか私も性格悪い?(^^;
でもどうせフィクションなんだから、徹底して欲しいなという印象でした。






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Last updated  2011.07.25 12:41:48
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