らくがんの休日

Profile

Rakugan is Kitten

フォローする

刀剣乱舞

(489)

Comments

Rakugan is Kitten @ Re[1]:自宅でハロウィンアフタヌーンティー(10/09) Blackさんへこんにちは。(^^) 返信遅れ…

Black @ Re:自宅でハロウィンアフタヌーンティー(10/09) こんにちは・ｗ・ﾉおいしそうな料理の写…

Rakugan is Kitten @ Re[1]:スターバックス　桃フラペチーノ(07/16) Blackさんへお久しぶりです。(*^^*) ス…

Favorite Blog

英語でFF7 Part13 Blackさん

📣楽天ブログトップ… 楽天ブログスタッフさん

Freepage List

ブックマーク

Keyword Search

▼キーワード検索

< 新しい記事

新着記事一覧(全2857件)

過去の記事 >

2011.11.08

１９９２年３月　講談社より

それは一発の銃声から始まった。１５年前、大阪の町工場で母を撃った男はどこに？
吉田一彰はその男・趙文礼をさがしていた。公安の田丸もまた趙を追っていた。
ある夜、キタのクラブに現われた趙に中国語の電話がかかり、直後銃声が轟いた。
そして、その時から一彰は、裏社会に生きる男たちの非情な闘いにのめりこんでゆく…。
（「BOOK」データベースより）

１９７０～１９８０年代の大阪が舞台。
中国スパイと台北（タイペイ。台湾の首都）スパイ、麻薬や銃を密輸する商売人や暴力団、
大阪府警の公安部などが入り乱れて暗躍する世界。

主人公・吉田一彰は大学生で、幼い頃に母を銃で撃って殺した趙（ツァオ）を捜しています。
その中でに李歐（リ・オウ）という中国人と出会い、それによって裏社会に関わっていくように。

スパイや裏切りのオンパレードなので、「あいつはあっち側」「いや、俺はこっち側」など
故意に嘘をつくヤツや間違った情報を流すヤツが複数いて、人間関係がなかなかつかめず

本当は読み終わった今でも、ちゃんと理解しているのか自信ないです。(笑)
別の本で『李歐』というのがあって、恐らくそれがリオウ視点での話になると思うので、
それを読んでようやく理解できるかも？というところです。

そんな感じで事件とか組織の関係とかは複雑だけど、本質的には主人公・吉田一彰とリオウの
恋に近いほどの熱すぎる男の友情を描いた話だと思います、たぶん。(笑)

以下、あらすじです。詳細な感想はこちら。ネタバレとなりますのでご注意を。

そもそもの発端は１９６１年、一彰が７歳の頃。
ボランティアに参加していた母に連れられていった教会の隣には、守山という男の町工場があった。
一彰は母を待つ時間に、いつも工場側に潜り込んで守山の仕事を眺めていた。
守山は妻子ある身だが、密かに母を好きだったため一彰にも無愛想ながら親切に接していた。

守山の工場は鉄製部品を作る孫請けくらいの工場だが、守山は笹倉文治からの依頼で
密輸した拳銃の修理や調整なども密かに行っていた。

拳銃の密輸を行っていた。

守山の工場にで働いていたのは４人の外国人労働者。
その中に黄友法（ホァン・ヨウファ）と趙文礼（ツァオ・ウェンリー）がいた。
実は、黄は中国からのスパイで、そのために趙を含む台北からのスパイに殺されてしまう。

更に趙達は、黄を雇っていた守山も中国側なのだろうと考え、守山を殺そうとする。

　罪滅ぼしの思いで、行き場がなく困っている中国人を助けたいと雇っている）
趙達が来た時、一彰は前庭にいた。
銃を向けてきた趙達から一彰を守ろうとして守山と母とが飛び出し、母が撃たれて死んでしまう。

事情のわからない子供の一彰は、東京の親戚に預けられるが、大阪の大学に進学して戻ってくる。
（１９７６年・２２歳くらい？）
母を撃った趙を探して、一彰は趙が出入りしているらしいと噂のナイトゲートというクラブに
アルバイトとして勤め始める。
すると『２１グループ』が一彰に接触し、整形で顔が変わった趙を教えてやる代わりに
趙を暗殺するための手引きをしろと要請（脅迫）される。

了承して店に戻った一彰は、リオウに出会う。
店の裏で不意に踊り始めたリオウの身ごなしの美しさや、その目から吹き出すような火に惹かれる。

パンが趙を狙う理由。
『２１グループ』は趙の組織と合併する予定だった。
穏便な吸収合併の筈が、中国スパイであるリオウが北京からの指示により暴力団抗争に見せかけた
趙暗殺を企てる。
リオウはパンの仲間だったが、商売上の秘密をネタにパンを脅迫し、
その黒幕が趙だとパンに思わせる。
怒ったパンは趙の抹殺を決意、その実行犯に自分を使えとリオウが進言。
脅迫などで破門にした自分なら、その後の手打ちもやりやすいから、と。

数日後、趙が笹倉と守山（笹倉に命令されている？）に連れられて店にやってくる。
『２１グループ』の言う通りに一彰が趙に伝言を取り次ぐと、趙は危険を察知して逃げようとする。
が、リオウに撃たれて死んでしまう。
リオウはそのまま逃亡。

また数日後、笹倉が現れ、一彰にリオウへの伝言を依頼する。
台北側の報復からリオウを逃がすため、中国側の支援組織に連絡を取れ、というもの。
一彰はリオウに会い初めて話をする。
その後、リオウは行方不明に。

追っ手の誰かにリオウの顔を教えるため（リオウの顔を知っているのは一彰だけ。つまり一彰が
話しかけた相手がリオウとわかる）自分が利用されたと思った一彰は守山の工場を訪ねる。

守山はリオウを助けるために、笹倉を潰すことを決意。
（リオウは守山の工場で働いていたことがあるから）
守山と一彰は、笹倉が密輸して隠していた拳銃８０丁を盗み出し、４０丁を警察の前に落とす。
笹倉の配下に追われて逃げる途中、残り４０丁を持って一彰は車から飛び降りる。
守山は追っ手を引き付けて逃亡。

一彰は、支援グループとリオウの待ち合わせ場所に向かう。
待ち時間に、一彰が笹倉の拳銃を隠してきたことを知ったリオウは「金になるから取りに行こう」
と言い、２人で拳銃を取りに行く。
拳銃を盗んだ艀に隠して待ち合わせ場所近くまで運び、リオウは支援グループを待つ。
一彰は「支援グループなんか来ない。早く逃げろ」と言うが、リオウはそれが信義だから
約束の時間までは待つと言う。

約束の時間に２人のいる小屋が囲まれる。
「やはり支援グループは来なかった」という一彰に、リオウは「来たさ。外にいる奴等だ」。
笹倉が裏切って、支援組織の中に入り込んでいた台北のスパイがリオウを暗殺に来たのだ。

リオウは、走って海に飛び込み、盗んだ艀で逃げると言う。
「いつか僕と組まないか。僕があのブツをさばいたら、代金と交換に返事をもらおう」と残して
小屋を飛び出す。
リオウを逃がすため反対方向へ走った一彰は撃たれ、やってきた警察に逮捕され、
リオウの事はすべて隠して嘘の自白をし、趙の殺人を手引きした件で服役する。

（１９８０年くらい？）刑期を終えて出所した一彰は守山の工場で働いていたが、
老いた守山が死んだため、守山の工場を継ぐことに。
そこへ刑務所で知り合った原口達郎が訪ねてくる。
原口は笹倉の後を継ぐ形で、パンを相手に拳銃の密輸を行っている。
原口は輸入した拳銃を改造して売るため、笹倉と守山がそうであったように
自分は一彰と組みたいと言う。
取引先が不渡りを出したため工場は苦しい状態で金が必要な上、
断るなら笹倉から盗んだ４０丁の銃を返せと言う。
一彰は、職人として高度な技術を使えるという自負（拳銃の改造は難しい）と
原口の人としての器の大きさにも魅力を感じ、引き受ける。

（それから５年くらい経過？）
一彰は、守山の娘・咲子と結婚し、４歳の息子を得ている。

リオウは生き延びて、李章陽（リ・ツァンヤン）と名乗り、自由公民評議会という民主組織を
隠れ蓑に金を稼ぎ、大規模な船会社のオーナーとなっていた。
李章陽としての身分を保障しているのは、リオウが民主主義者であると思っているアメリカ。
笹倉も一緒にいて、株を動かし資金稼ぎの協力をしていた。

リオウ・グループによるパン壊滅計画が香港・台湾・シンガポール・日本で始まり、
その一環として原口達郎は海外で射殺され、組は６代目が継いでいる。
リオウは株操作でパンに損をさせては、『２１グループ』の会社組織を買収、
不正経理の実態をつかんで司法当局に流す、コカインや拳銃の密輸ルートを警察にばらまく、
『２１グループ』の幹部の暗殺などを仕掛ける。

原口組の拳銃を使った事件が起き、パンは証拠隠滅のために犯人抹殺を試みるが、
リオウ・グループが犯人を保護して警察に引き渡した。
パンは拳銃の密輸ルートから、本命であるコカインの密輸ルートが発覚するのを恐れ、
拳銃密輸に関わった全ての人間の抹殺しようとする。
当然、一彰の身も危ない。

リオウは、パンに付いていた原口組と敵対する畠山組、及び原口を裏切った遠山と手を結ぶ。
拳銃ルートの関係者がほとんどが殺されて、証人となるのは一彰しか残っていないため、
一彰の身をパンの手から保護する代わりに、証拠の拳銃を持って警察へ行き、
原口組を告発しろと言う。
一彰は「原口は兄弟の契りを交わした仲だ。兄を殺した奴等とは組めない」と断る。

その後も個人的にリオウが一彰に会いに来て、自分と一緒に来いと言うが、
妻子のある一彰は行けないと断る。
リオウは逃げる気があるなら淀川大橋で待っているから来い、と告げる。

一彰が警察の事情聴取（原口組の拳銃による警察官射殺事件の容疑者として）を受けている間に、
息子が工場の機械をいたずらして大怪我をする。
妻の咲子は一彰を責め、子供を連れて出て行くと宣言。
一彰は息子の入院支度をしていて、息子のおもちゃ箱から自分が改造していた拳銃を発見し、
衝撃を受ける。
４歳の息子にしてやられたという、敗北感とも恨みともつかない深いな動揺が続いた。
背にずしりと応えた。騙された。裏切られた。許せなかった。子供も、自分も。

その夜、一彰の工場が襲撃される。
リオウを追って来ていた公安の田丸から、リオウが自由公民評議会の株を勝手に売り飛ばした
５千万円を持って逃げたと聞く。
１１年かけて作った１０億の商売を放り出し、自由公民評議会（＝アメリカ）を敵に回して
李章陽の名を失ったことにより、アメリカ・中国・台北から追われる身になったリオウ。
一彰の命を助けるためだけに。

工場での銃撃戦で公安の田丸が死ぬが、一彰は何とか逃げ、淀川大橋へ向かう。
リオウは撃たれて倒れていたが、防弾チョッキのおかげで命拾いする。
一彰は、笹倉に教えられた西舞鶴の漁船（この船でリオウの船に送り届てもらえる手筈）へ
リオウを連れて行き、自分は自首する。
リオウは自首する必要はないと止めるが、一彰にとっては自分の中の１つのけじめだったのかも？
「次に会った時は俺はおまえに負けているよ」と言って去る一彰。
パンの追っ手に撃たれながらも警察署に駆け込み、保護される。

プロローグで、リオウは裁判所に向かう護送車を襲って一彰を連れ去る。
２人で外国へと向かう船の上で、ライフルを点に向けて撃ちまくり、鬨（とき）の声を挙げる。
締めくくりの文章は以下の通り。
　そうしてまた飲み始める。５０発の銃声がいつまでも耳から離れず、目を閉じると網膜に
　血の色の花が散る。そこがまた、身の毛のよだつ美しさだった。
　この美しさに札束の夢と蒼白の月。このり・オウの晴朗な狂気。
　男ひとり狂うのに、これ以上何が要るか、と一彰は思った。

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう