雅の日記~お気楽生活をめざして

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2022年10月15日
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カテゴリ: スポーツあれこれ
阪神の矢野監督のラストゲームが終わった。
4年間監督をやって、すべてAクラス入りというのは、タイガースの監督の中では史上初。若手が育ったし、甲子園という広い球場で勝つための「走り」に重きを置いた選手起用は、個人的には納得するところだった。本当はもっと監督を長くやって欲しかったが、優しさとまじめさは、監督向きというよりはコーチ向きで、采配で鬼になれないところが監督・矢野としての「弱さ」につながったのだと思う。

私は12年前に引退した矢野さんのマフラータオルを今でも愛用していて、山登りには必ずそれを身に着けているくらい矢野さんが好きだった。野村IDを継承し、中日から移籍後、3割バッターとして打撃も開花。18年ぶりの優勝にも貢献した選手時代から、この人に監督をやって欲しいと思った。

引退してすぐに初めて話をした時に「将来、指導者というか監督を目指しますか」ということを聞いたのだが「ゆくゆくはやってみたいけど、しばらくは解説をやって勉強します」と言っていた。その後2軍監督とかコーチとかをタイガースでやるようになって、その「機」はいつなのかな、とずっと期待していた。

思えば、金本知憲前監督が辞めた後、監督を引き受けようかかなり悩んでいたみたいだが、矢野さんにとってはまだその「機」ではないと考えていたのではないか。ニュース越しでしか知らない私の目にもそう映った。もう少し、若手を育てることに注力したいと思っていたように見えた。

今年のはじめに久しぶりにお会いした時に、釣りの話を振った。「釣り、してないなぁ。監督になってから全然行っていない。というかコロナのこともあって行けない。行きたいなぁ」。そう呟いていて、数日後に今年で監督を退くと発言されました。区切りとかが欲しかったんでしょうね。
「終わりを思い描くことから物事ははじまる」――いわゆる「メメント・モリ(死を想う)」の発想だが、退路を断つことで、自分の尻を叩いて1年間「オレの野球」を貫いた。私にはそう見える。

まじめさゆえの「脆さ」を野村監督は生前見抜いていたのかもしれない。「阪神の監督はまじめだと務まらない。あいつ(矢野)、大丈夫かな」と私によく言っていたんですよ、と矢野さんに伝えると「そんなこと言われてたんだ」と驚いていた。私はノムさんがてっきり、矢野さんにそれを伝えていたんだと思っていたから。

とにかく、今は肩の荷が降りて、ホッとしているんじゃないかと想像している。少し休んで、しばらく大好きな釣りをイヤというほどしてください。あなたの好きなあの居酒屋で、再会して一献できることを楽しみにしています。





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最終更新日  2022年10月15日 16時20分04秒
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