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2015/07/03
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カテゴリ: 櫻井秀勲の目
現在、歴史小説で人気の澤田ふじ子という作家がいる。私は以前、直木賞候補となった『葉菊の露』という彼女の作品を読んだとき、これは間違いなく受賞する! と確信した。

それほどレベルの高い作品だったからだ。ところが、この年の直木賞は「受賞者ナシ」となったのだ。私は直木賞選考委員の目を疑ってしまった。私はこのことを本に書いたのだが、それを読んだ澤田さんから、丁重な礼状が届いた。私の批評は、受賞した喜びに勝る、という内容だった。

以後、澤田さんとの交友が深まり、彼女は押しも押されもせぬ歴史小説の大家となっていった。ところが5年前、突然澤田さんから「娘が小説を書いたので読んでほしい」と『孤鷹の天』(澤田瞳子)という長篇歴史小説を送ってきたのだ。そのとき瞳子さんはまだ33歳だというのに、驚くほど歴史に精通し、みごとな作品となっている。

この小説は最年少で中山義秀賞をとったのだが、なんと今年の直木賞候補に、瞳子さんの新刊『若沖』がノミネートされたのだ! 伊藤若冲(じゃくちゅう)は生誕300年を迎える奇想の日本画家で、花鳥画、中でも鶏を描けば、比類のない鋭さを見せる。

瞳子さんはこの若冲を長篇に仕立てて、文藝春秋から出版したのだ。母の叶わなかった夢を、愛娘が現実のものとするか、私はドキドキして選考日の7月16日を待つのだが、今回は有力作品が目白押しなのだ。

それに初のノミネートなので、獲得できなくても仕方がない。母の『葉菊の露』のときとは状況が違うからだ。それにしても母娘2代、よくぞすばらしい作家になったものと私は感動するのだが、こういう場面に直面するのも、珍しい。

澤田ふじ子さんには、さっそく今夜、手紙を書かなければ。





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最終更新日  2015/07/03 11:11:03 AM
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