『ラ・フィネス』『ミチノ・ル・トゥールビヨン』勉強会議事録 32
ジェームズオオクボ的視点で選んだ心に残るあの店のあの料理(名物料理百選) 18
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最近は流通も良くなり、チルドで配送してくれる業者も増えています。チルドで配送された商材はなるべく、冷凍庫に入れず、冷蔵庫で管理をするほうが品質劣化しません。緩慢に冷凍すると、凍結中に細胞が細胞内の膨張した水分で壊れ、ドリップとなり、おいしさが抜けてしまうからです。やむを得ずとりすぎた場合は、早めに冷凍庫にしまいましょう。冷凍食品は、必要なときまで冷凍庫で保存します。 野菜は家庭ではあまり考えず冷蔵庫に入れていますが注意が必要です。まず、基本的には冷蔵庫に入れます。ただし、低温下にさらすと低温障害を起こす野菜は、10度以上の環境においておいたほうがいいです。 また野菜の鮮度劣化の原因が野菜の生体維持のための無駄な呼吸を抑えることです。フィルムやラップを巻いたりして空気に触れないように注意します。ただし、アスパラは低酸素障害を起こすので輪ゴムでまとまて、そのまま立てて保管します。 肉や魚は食中毒の原因となる細菌の繁殖を抑えるためになるべく低温化にさらします。0度から1度くらいが理想です。また、食材が速やかに低温になるように食材を保管する容器は金属性のものを使用しなければなりません。大久保一彦の開業本成功する小さな飲食店の始め方
2010.11.01
小さな店は使い切る ある程度まとまった量をとったほうが仕入れ単価を下げることができます。 しかし、あまり量にこだわりすぎると、使いこなせなくなり、廃棄ロスになってしまうことが多々あります。小規模の飲食店は売上も自ずと少ないですから、ちょっとした廃棄ロスで利益がふっとんでしまいます。ですので、大量仕入れすることよりも、必要なだけ仕入れて売り切るほうが大切です。必要なだけ仕入れるには最低ロット(単位)をよく確認して、極力最小単位で仕入れることが重要です。
2010.11.01
小さな飲食店はレアものにこだわれ 大きな飲食店は1トン、2トンと量がまとまらないと仕入れができません。大量仕入れでコストを削減するマスメリットの追及は、個性を無くすという問題に直面しています。 逆に、飲食店は一個しかないもののような少量のものを活用できる可能性を持っています。例えば、蟹のとれる産地で、市場に行くと、脚の一本ない蟹(テンイチという)を見かけます。一本足がないだけで、市場価値が格段に下がります。ただ、いつも出るわけでないので、生のテンイチを大手が確保することができません。この蟹で蟹料理を提供すると東京の半額以下で提供できるのです。 野菜も同様です。雪の下に埋もれている平べったい雪下キャベツは凍結しないためにキャベツ自ら糖度を上げ甘いです。このキャベツは積雪地で限られた時期しか出ません。黒豆の枝豆も同様です。3日くらい手摘みで収穫するだけの場合もあり、とても珍しいです。
2010.10.31
仕入れ業者は、複数もつようにしましょう。同じ肉屋でも得意な分野が違う場合があります。また、値段が高いが急な対応をしてくれる業者、個人商店なので安いんだけれども、融通は効かない業者など様々あるからです。東京都区内ですと、築地市場の共配便というものがあり、一回1000円弱で配達してくれます。つてが作れればとても便利です。 業者への支払いは基本、現金払いにしましょう。現金払いは信用につながりますのでとても大切です。飲食店は厳禁商売ですから掛けで仕入れるのは感心しません。金払いのいい業者にいい情報やものは集まります。この点は注意したほうがいいです。大久保一彦の本もよろしゅう善の循環経営
2010.10.30
いい食材を手に入れるには いい食材を手に入れるなら歩くことです。産地に行ったり、生産者に会いに行ったり、市場に出かけたり・・待っていていい食材は手に入りません。 まず、知り合いに生産者を紹介してもらい、その生産者に会います。こだわりのある生産者ほど、知識と熱意がないと仕入れさせてくれません。菊姫さんと酒蔵の柳社長という有名なかたがいます。なんでも、菊姫さんと取引するには、石川県にある菊姫さん行き、工場見学をして、社長に面談して、レポートを書いて合格すると取引が開始できるそうです。つまり、買ってあげるという消費者発想は、いいものを仕入れるときには通用しないのです。 市場は、見ず知らずの人間行って、いきなりいいものを取引してはくれません。人の少ない地方なら7時半、築地なら9時くらいに何度も行って、「こんにちは!」とニコニコ挨拶して顔を出すことがポイントです。 それから、魚というのは漁が終わらないとわかりません。でも、ほとんどの飲食店は前日ファックスで「サバ1ケース」のように漁の状況によらずオーダーします。当然、不漁だとみんなが欲しければ高騰するわけで、高い仕入れになります。逆に市場に10時前くらい行くと、売れ残りが結構あります。ですので、それを仕入れると安く仕入れられます。このようなものを「おっつけもの」と言います。 あと、市場の人は人を見ます。最初は仕方ありませんが、精進して、目利きが効くように努力してください。大久保一彦の本成功する小さな飲食店の始め方
2010.10.30
メニューブックの機能 メニューブックの機能を見ますと、まず、商品自体の内容や価格伝えるための基本機能があります。「何をいくらで売っているか」がわかるということです。市場が成長しているときは新規客が取り込めますから、外食に慣れない人に安心感を与えることが重要ポイントとなります。ですので、写真や商品説明のわかりやすさが求められます。 しかし、市場が成熟すると、売りかたが「何を→誰に→いくら」から、「誰に→何を→いくら」に変わります。バブル崩壊後の1990年くらいからターゲットを意識したメニューブック作りがされるようになり、メニューブックの作りかたも多様化しました。さらに、人口減少がいよいよ本格化した2005年以降、「誰に→何を感じてもらうか」を考えなくてはならなくなり、メニューブックの基本機能からイメージをつかめる作りかたが求められるようになりました。情緒的になり、基本機能を超えて感性が重要になりました。 お客さんがイメージをつかむようなメニューを作るためには、まず、「何を感じてもらうのか」ということを考えなくていけません。そう、コンセプトです。あなたの店の料理を通じて、あなたが何を伝えたいのかを考えないといけないのです。メニューブックはお客様に店の価値を伝えるツールです。作り方ひとつで店の印象は変わってしまいます。メニューブックの実際では、メニューブック作りのポイントをお話しましょう。メニューブックのポイントは(1)メニューブックの表紙(2)メニューブックの大きさと形(3)メニューブックのページ数(4)テイストの四つです。 (1)のメニューブックの表紙はメニューの第一印象を決めるから非常に重要です。最近ではオーダーメードの表紙を作る店が増えています。材質、色合い、風合い、デザインがしっかりされていなくてなりません。材質に質感があると商品のクォリティの高さが伝わります。逆に、大手ファミレスのようなラミネートですと、気軽な印象を与えます。 (2)のメニューブックの大きさは見やすさに影響を与えます。一般に大きめ写真を入れると、お子さんや外食ビギナーに気軽さを与え、店の敷居を低く感じさせます。 (3)メニューブックのページ数をみましょう。スピード感を感じさせたい場合、一枚ものランチメニューを用意します。逆に、品数が多いことが店の魅力になる場合、メニューブックのページ数を増やします。ページ数が多いとは、品揃えの多さを印象付けることができるのです。 (4)テイストは利用シーンの暗示をします。気軽な店なら少々ダサいメニューもいいです。高級店は格式を感じるようにテイストを高くします。大久保一彦の本もよろしゅう成功する小さな飲食店の始め方
2010.10.29
売れなかったらどうするか 実際にこだわった食材を使って「これなら大丈夫!」と強気な価格をつけて営業してみて、思いもよらず反応が悪い場合があります。こんな時にだれしもが「価格が高いんじゃないか・・」と思うはずです。そして、周りの人の意見を聞く、これが最悪なのですが、あなたの周りにセレブな人がいないと決まって、「それじゃ、ちょっと高いわね・・」と帰ってきます。そして、値下げに踏み切ります。値下げをすると、ふつうの価格になりますから、競争が激しいわけで、縦しんば売れたとしても儲けを得ることはできません。 「もっといい食材があるのになんであんなまずいもので満足するのか・・」と、いいものを安く売ればもっと売れると考える人がいます。しかし、そのそれで満足しているわけで、いいものの単価を下げて扱っても価値がわからないわけですから、すぐには飛びつきません。それは人によって利用シーンが違うからで、その場その場の状況で求めるものが違うのです。例えば、食事需要はわかりやすく、客単価で利用シーンが変わります。350円から500円の中食需要、ファーストフードです。この客層は食べる空間は会議室や事務室でもよく、「食べる」という生理的な欲求で満足します。500円から700円となると、食べるものはそれなりでも、食事する時間を意識しファーストフードなどでリラックスします。700円から1000円がスタンダードなランチ需要で、食事と時間の双方のバランスを考えます。1000円から1400円だと、ちょっといいもの食べておちついた会話をするという要素が出ます。1400円から2000円ですと、雰囲気も時間も大切にする食事になります。特に主婦は友達との食事か家族との食事かで支出額が違います。家族で食べるとみんなの分を払いますから高く感じます。しかし、友達だと割り勘なので、支払う額が相対的に低く感じるからです。つまり、安く売るということは、それなりの客層と利用シーンを狙うことになってしまいます。客単価を決めるとどんな客層が来店するかが決まり、店の営業に大きな影響を及ぼします。設定した単価で売れない場合は、思い切って客単価をアップして考えることが重要です。4割値上げし考えましょう。こうすると、みんなと反対の方向に進みますから競争が激減します。もちろん、1000円のランチだったら1400円になるわけだから、今までと同じというわけにはいかなくなりますよね。だから考えます。これが大切です。そこから、お客様に対する提案力がついていくのです。
2010.10.27
飲食店の原価率 飲食店の原価率は、大手チェーンで25%くらい、高いほうの部類の個人の和食店で45%、概ね30%前後に設定しているほうが多いです。惣菜店はさらに包装資材のコストが加算されます。 30%と言って意外と低く感じるかもしれませんが、人件費が25%から30%、家賃が10%、水道高熱費が4%から7%くらいかかりますので、小規模個人店で多い200万円くらいの月商ですと、30%に抑えたとしても40万円~50万円くらいしか経費に振り当てる費用はありません。当然、そこから借入れがあれば返済もするわけで、多くの小規模個人飲食店はバタ貧(バタバタしていて忙しく、おまけに貧しい状態)なのです。では、原価率の計算方法をみましょう。まず、一品一品、レシピを作成して原価算出します。そして、売価から原価率を算出して、最後に予想販売数から売上総合原価率を計算します。この計算した値が理論上の原価率で、理論原価率といいます。営業してみると実際は理論原価よりも2~3%くらい差異が出ます。
2010.10.27
レシピ表の意味 2005年までの時代は、「だれでもできるようにする」というテーマで外食産業が進んできました。レシピ表があると、アルバイトのスタッフに料理を教えたりするときに確かに便利です。あなたの店が特に技術の要らない簡単な料理を提供するなら、マニュアルは店舗の運営に役立ちます。 ただ、だれでもできるものは、わざわざその店に足を運ぶ意味を無くします。ですので、今業界では、マニュアル化できない技術回帰が今はじまりつつあります。外食チェーンでは価値を生み出す場所が、本部のレシピから現場のスタッフへ移りつつあるのです。レシピ化のためにタレなどを市販品にした店が多いですが、そのような環境もかかわりつつあります。 さて、レシピ化するメリットとして、食材の原価のコントロールという面があります。食材の使用量を把握することにより、価格付けの目安になったり、発注の目安になったりします。また、次のメニュー開発の目安にもなり、あるかないかでは、店の効率が違ってきます。大久保一彦の本「カフェ」の始め方・儲け方増補改訂版成功する小さな飲食店の始め方
2010.10.27
テイクアウトのメリット、デメリット テイクアウトは持ち帰りを意味します。うまく行えば、売上の足しになるばかりか、重要な収入源になります。 テイクアウトの展開方法としは、ブランドとしての土産需要に応える方法と弁当などの利便性需要に対応するというふたつのタイプになります。店を拡大しない場合、売上を上げ続けるにはテイクアウトが一番です。この場合は、ブランド価値を高めてから、そのブランドにふさわしい単価のものを販売するというパターンが理想です。その場合、安売りは禁物です。 例えば、フレンチレストランなら、食後にプチフールという小菓子を出しますが、この中に一風変わった食感のチョコレートや焼き菓子を開発し添えます。そのチョコレートや焼き菓子を入り口にショーケースを作り販売するのです。このときのポイントは「○○レストランの味」です。ギフトも承り、店売りプラスアルファの売上を作ります。 もうひとつはランチ弁当など、近隣の需要に応えるやり方です。弁当屋やコンビニエンスストアが増えましたから、ポイントは、スピードです。よく、10分かかりますとか、15分かかりますという店がありますが、これは論外です。5分でできなければ、お客様は利用しない傾向が強いです。そして、デメリットとして、自分の店のイートイン(店内喫食)を減らしてしまいます。弁当屋やコンビニが増えていますから、競争が激しく、昔のようには売れませんので、おすすめしません。 まず、デリバリーと出前は違います。出前は、レストランの味を配達しまう程度ですが、デリバリーと書くと、どんなに忙しい時間でも、人がいなくても30分から1時間以内には配達しないといけません。また、スタンバイを含めた配達の人員の人件費やバイクの維持費などなど、思わぬ経費がかかります。ですので、売上が上がるのはいいのですが、経費倒れになる危険性すらあります。売上を追うな、コンセプトを追え 「売上を上げたい」というオーナーの気持ちはわかります。しかし、利便性需要のテイクアウトやデリバリーをやっても、お客様の奴隷になりたいならいいのですが、ふたつの事業を同時にやるようなものです。「二頭を追うものは一頭も得ず」というように、力が分散しています。それならば、コンセプト上、どうしてもやったほうがいい場合はなるべく、本業に専念してはいかがでしょうか?
2010.10.26
効率追求の時代の遺物 市場が右肩上がりになっていて、新規客を取り込めていた時代、効率を追及するための手段であるABC分析はとても有効なやりかたでした。しかし、効率経営で売れ筋ばかりを大切にして経営を続けると、どこの店に行っても同じ商品しかないということがおこります。これは「売れちゃう商品」に原因があります。「売れちゃう商品」は店の来店の目的意識が薄れると売れるものが売れるべくして売れる現象です。 このやりかたを続ける店は特徴のないものに益々向かいます。現にチェーン店のファミリーレストランは似たようなメニューしかありません。明らかに、拡大の時代のチェーン経営の時代の遺物と言えます。売れ筋をやめる 常にお客様を魅了し続ける店にはもっと進んだやりかたがあります。「商売というものは同じことばかりやっていたら時代についていけなくなる」という原則があります。長く続けていこうとするなら、商売に完成ということは無く、時代の要請にしたがい、柔軟に対応して店を進化させねばならないのです。そのためには、敢えて、今売れている商品でも将来のためにやめないといけないこともあります。 長く続く店の秘密は売れ筋のAランクをやめることも重要なのです。 Aランクの商品を敢えてやめ、次の時代に向けて努力し一歩を踏み出すことが大切です。そうしなければ、進化もないのです。
2010.10.26
これからのABC分析の使い方 ABC分析の結果を縦軸に売上構成比累計、横軸にアイテム数の累計をグラフにとると、パレート曲線とよばれる曲線になります。この曲線は、最初の立ち上がりが急で、右に行くにしたがって長い尾っぽのように、限りなく100%に近づいていくのが特徴です。この尾っぽの部分をロングテールと言います。売れ筋主体に品揃えする効率経営では、Aランク商品を生かし、この尾っぽの商品が廃止されていくことが常でした。市場が成熟し、新規客が増えない時代、今いるお客様に飽きられないように楽しみかたや利用シーンにバリエーションを出す必要があります。利用シーンを増やすという考えかたに基づき、Cランク商品が注目されています。ロスにならないように、食材の併用を考えながら、Cランク商品をいかに活用し、利用シーンをいかに増やすことができるかがこれからは重要になります。成功する小さな飲食店の始め方
2010.10.26
アメリカの西海岸にインアンドアウトバーガーというハンバーガーチェーンがあります。フレッシュのパテに生のオニオン、フライドポテトのじゃがいもも注文が入ってから専用の道具で裁断する商品へのこだわりようです。だから、この品質を維持するために、メニューボードにはハンバーガー、チーズバーガー、ダブルバーガーしか表記してありません。 「これだけの品質を維持するためだから、品数が少ないのはしかたない」多くの人はそう思っています。 しかし、何度利用していると、「もっとボリュームがあるハンバーガーがあるといいな」などと思うはずです。このインアンドアウトバーガーのすごいところは、そんなことをちゃんと予測して、対応できるようにしていることです。カウンターで「もっとボリュームのあるハンバーガーはできないかな・・」そんな話をすると、あるわよ、「3×3(スリーバイスリー)はどう?肉が三枚にチーズが三枚でボリュームあるわよ」と応えてきます。 初回来店では多くの人は「外さないこと」や「失敗しない」ことを求めています。だから、無難なものが売れる。そう考えると、最初はごくごく当たり前のことで満足いただき、気に入ってから常連のためにメニューにはいる、これもひとつのやり方なのです。
2010.10.26
開店当初はだれもが、初回来店 当然のことですが店が開店して始めていらっしゃったお客様はだれもが新規客です。新規客のときにきっちり自分の店のイメージを伝えることができれば、お店のお客様は増えていくでしょう。料理は飲食店において重要な情報のひとつであり、イメージづけの中では一番わかりやすい情報です。「あの店の○○はおいしかった」のようにメニューでお客様をひきつけたいなら、メニューは少ないほうがいいです。店にあるすべてのメニューがおいしく特徴があるというのは困難ですから、開店当初はイメージ付けしたいメニューを主体にして絞り込んだほうが、あなたが思い描いている店のイメージにお客様の思い描くイメージを近づけやすくなります。だから、最初はメニューを絞ってみせることもひとつの方法です。 ただし、注意しなければならないのは運営の都合ではなく、イメージ作りのためであるということです。メニューを絞った場合は、それ相応の常連さんに対するメニューでの対策を考えておく必要があります。あくまでもお客様作りのステップと携えてメニューを絞らないといけません。
2010.10.25
“売るべき商品”、“売らないべき商品” 利益をあげることを考えるとAランクの商品に利益率の高い商品を納めるかが重要になります。利益率が高くお客様が喜ぶような商品があったら最高です。これを私は“売るべき商品”と言います。利益率が高く喜ばれる“売るべき商品”をいかに開発するか、これが経営の戦略的な課題です。“売るべき商品”ができたなら、その店はお客様が溢れる上に利益が出るといいます。 逆に利益が低く、お客様の満足度に影響を与えていない商品を“売らないべき商品”と呼びます。こちらはお客様を失うばかりか、店の収益にもつながりません。儲かる商品開発のポイント 儲かる商品を開発するには次の三つをうることを考えます。まずは、空気、次が水、次が粉です。つまり、原価の低いもので個性のあるものを考えるのです。続いて雑草、玉子、自家菜園の野菜などが続きます。あと、捨てている野菜の皮や、肉の筋なども一考の余地があります。 これらの食材に、市場にないアレンジを加えます。市場にあるものだと価格比較をされて「高い」「安い」という価値観が生まれるからです。 例えば、「マヨネーズとんこつラーメン」はあまりやっている店がなく、780円と言っても「高い」「安い」とも比べる対象がありませんが、「とんこつラーメン」だと、いくらでも比較できてしまいます。ふつうのものをアレンジしてないものを作ると価格の比較ができないのです。
2010.10.24
ABC分析 メニューアイテムを単品売上のデータをとり、全体アイテムに占める売上構成比を計算して、売上構成の高い順にならべ、売れているものから売上構成比の累計を計算します。すると、限られたメニューが売上の70%くらいまでを占めていることがわかります。この中にあるアイテムをAランク商品といいます。さらに、累計を続け70%から90%までの累計にある商品をBランク商品、それ以降をCランク商品といいます。Aランク商品を別名“売れ筋商品”、Cランク商品を“死に筋商品”と言います。この分析手法をABC分析と言います。 ABC分析は経営効率を追及するときに非常に便利な手法です。死に筋であるCランク商品をやめれば、食材のロスやオペレーションのロスが無くなり生産性が高まります。ゆえに、基本的に商品を絞るときはこのABC分析を用いることが一般的なのです。大久保一彦の本もよろしゅう成功する小さな飲食店の始め方
2010.10.24
たまに来て家庭ではちょっと食べられない料理を提供して非日常の場面を演出するなら、一口食べて「おいしい!」と思うくらいのインパクトのある味のほうがいいでしょう。しかし、このような味は、全部食べきると満足感が高すぎて、「また明日来よう」とは思わないはずです。だいたい、毎日その店で食事をしたら病気になってしまうリスクが高まります。私は多くの行列のできるようなラーメン屋のオーナー付き合いガありますが、早死にしたり、病気になったりするケースをみかけます。 逆に、家庭の家事代行的な位置づけの食堂の場合は、一口目のおいしさより、全部食べきってのさりげない食後感や、何度来店して飽きないさりげない魅力が重要です。そうすると薄味で野菜が多く、体にやさしい食事を提供したほうがいいです。 お客様の利用動機に合わせて味付けも変えないといけないのです。大久保一彦の本「カフェ」の始め方・儲け方増補改訂版
2010.10.24
消費のトレンドと利用シーンのすり合わせをする メニューを考えるときに消費のトレンドとお客様の購買動機のずれをよく見る必要があります。 例えば、揚げ物などが代表例です。アメリカのレストランでは、ここ10年くらいの間で揚げ物のメニューが半分以下になっています。 これを見て日本でも同じなのかという、そうならない可能性があります。確かに、2008年くらいから始まったメタボリック診断など肥満に対する風当たりで、揚げ物メニューに対する風当たりは高まっていますが、外食では減少しないと考えています。 最近、中食とよばれます惣菜や弁当の市場拡大で、食の外部化が進みました。その結果、揚げ物を家で上げる人が1990年代後半に比べて激減しました。その背景には油の処理が大変という事情もありますが、この環境の変化が外食という家庭の食卓でない場面で揚げ物という需要を作り出しだしています。私はスーパーの惣菜売場の料理講習会をたまに行うそうです。その時に、「20歳代前半以下のパートさんが、鳥の唐揚げを作るのに、唐揚げ粉がないと作ることができない人が増えている」と言っていました。とても驚くべきことですが、それくらい、揚げ物が家庭の調理から消えているということです。 外食にわざわざお客さんが来る理由に家庭では作れないという理由があります。揚げ物のメニューはその需要にかなっているのです。揚げ物メニューが必要かどうかは、その店の利用シーンによって異なるので、その点を考えてメニューを決めることが大切です。
2010.10.23
商品のネーミングは非常に難しいです。ネーミングを考える場合、商売の特性を考える必要があります。つまり、一瞬で売りぬいてしまう商売なのか、息の長い商売なのかで違うわけです。一瞬で売りぬく代表は通販でしょう。無店舗商売というのは場所が固定されないために商圏という概念がないからです。しかし、店舗商売は商圏が店舗を起点に決まるので、売りぬき型の商売には持ち込みにくいです。 通販のように、一瞬で売りぬくなら、感情に訴えかけるオーダーしたくなる言葉を多用します。通販では「ふわふわ」「シャキシャキ」「ぷりぷり」などというネーミングは有効です。それは、価値観を先に伝え購買にはつなげやすいからです。 逆に、店舗を構えて、息の長い商売をしている人は、事前期待を誇張するネーミングはしません。食後感を大切にし、あっさりとしたネーミングします。それは、長い目でみれば正直さに勝る強みはないことを表しています。大切なことは期待を上回ること。そんなたいへんなことをする必要はありません。正直であればいいんです。もちろん経営戦略はあっての話ですがね・・ でも、小手先のテクのほうがコンサルとしてうけはいんですね。実に面白い!! 大久保一彦の本善の循環経営寿司屋のカラクリ
2010.10.21
付加価値あるオリジナリティのある“ヒット商品”の作り方 付加価値あるオリジナリティのある“ヒット商品”があると口コミし、結果、客単価があがるばかりでなく、店にはお客様増え、幸先の良いスタートをきることができます。 私は“明太マヨネーズソース”、“マヨネーズとんこつラーメン”、“米プリン”、“熱燗専用酒”などなど多くの世の中に、多くの店が取り入れた“ヒット商品”を世に送り込んでいます。これらの店は客単価が上がり、口コミし、大盛況です。 実は、これらすべてがとある法則に従っています。多くの人に影響を与えているこのメソッドを説明しましょう。実はその法則は“組み合わせの妙”にあるそうです。通常、インパクトを出すにはちょっと変化を持たることを考えますが、その組み合わせのパターンが重要です。商品開発するときに組み合わせは三つのパターンがあります。このどれを選ぶかで、ヒット商品になるかならないかという成功率が格段に変わるのです。 まず、「馴染みのないソース」+「馴染みのない食材」のように組み合わせての商品開発です。このパターンは、経験の少ない人が陥りますが、ほとんどの場合、ヒット商品になりません。なぜだめかというのは現場に立てばわかります。自然に売れないからです。 二番目が「オーソドックなソース」と「オーソドックス食材」というパターンです。こちらは商品に自信があるが、無名で報われていない料理人にありがちなのですが、落合シェフが見出した人ならいいですが、このやり方もなかなかヒット商品にはつながりません。 三番目が、「あまりない馴染みのない食材を使ったソース」+「ふつうの食材」という組み合わせです。実は多くの人が常識にこだわるために、この方法をとる人が少ないですが、このパターンがヒット商品を作る法則です。この法則で開発されたヒット商品に、“納豆ソースのハンバーグ”、“塩アイス”、“トマトのおでん”などがあります。大久保一彦の開業本「カフェ」の始め方・儲け方増補改訂版
2010.10.21
(1)コンセプトの確認 「(誰) 」に「 を感じてもらいたい」 そのためには、メニューの方向性は・・・ ↓(2)メニューフレーム決定 イラスト挿入 サラダ、パスタ、肉料理、メイン、ソフトドリンク、ワインの ようにコンセプト実現のためのメニューのフレームを描く ↓(3)アイテム数をカテゴリーに割り付ける フレームに欲しいアイテム数を書き込む ↓(4)品揃え案を書き込む できる・できないは別としてコンセプト実現のために 欲しいアイテムを書き込む(5)レシピ開発 スケッチを描いて、食材を決定、原価をメモって試作 ↓(6)試食 ターゲット層によって試食方法は違う 新規客、たまに来店 → 初回の試食で判断 高利用頻度 → 最低一週間は食べ続ける(7)修正→再試食 諸食の結果をふまえ改善 原価の調整も行う ↓(8)レシピ化→仕入れ業者決定 ↓(9)最終メニュー案確定 価格、ネーミングなど最終決定 ↓(10)告知方法決定大久保一彦の本もよろしゅう成功する小さな飲食店の始め方
2010.10.21
メニュー作りの基本 メニュー作りをする上で一番大切なことはコンセプトです。よく、「これを売りたい」ということで具体的なフードから発想してしまう場合が多いですが、このやりかただと一瞬は売れるかもしれませんが、お客様が一巡したら売上が下がってしまい、どうにもならなくなってしまうことすらあります。 時代は今、「何を」→「誰に(“いくらで”、“どこで”を決めると誰には決まります)」→「どのように(販売促進、とく告知方法)」という普及の時代のアプローチから、「誰に」→「何を感じてもらうか」になってもらいます。 東京にある金沢出身は都会で働くサラリーマンやOLさんに「北陸の四季の恵を知って欲しい」とともに北陸出身者に「故郷の食材を食べて懐かしんで欲しい」と考えました。そこで商品は北陸の産直の食材を使った料理を日本酒で楽しむというメニュー構成にいきついたのです。日本酒は、石川県、福井県、富山県、新潟県に広げました、100種類揃えてターゲット客がだれでも楽しめる環境を実現しました。
2010.10.20
業種業態の違いによるメニューの特徴 小さい飲食店の場合、収容人員に限りがありますので、基本的に様々な利用シーンに応えるよりは、限定的な利用シーンにフォーカスしてメニューを組み立てたほうがいいという原則があります。ですので、メニューは大型店より少なめに進めることが多いです。 初めてのお客様や、たまにしか来店しないお客様は名物メニューのようなその店らしい特徴のあるものを好みます。居酒屋や一等地に立地する食事需要の店はこのパターンのメニュー構成になります。 逆に、頻繁に来店するお客様にとっては、あまりインパクトが強いと飽きてしまいますので、このような客層は飽きが来ない要素をメニューに求めます。品揃えが多く、薄味で健康に良い、こんな要素を求めるのです。近くで便利であること、競争が激しくないこと、オフィス街や住宅地であること、ランチであることなどの条件が重なると週3回、4回のように頻繁にいらっしゃるお客様が増えます。オフィス街のカフェや食堂などはこちらのパターンのメニュー構成がいいでしょう。大久保一彦の開業本成功する小さな飲食店の始め方
2010.10.20
栃木県の佐野インターからさらに30分走った山の中にかつて輸入住宅の販売をしていたときにモデルルームとして使っていた建物を、リタイヤしたオーナーがよみがえらせた人気カフェがある。このオーナーは2008年現在65歳、お孫さんの成長とともに、第二の人生を考えるようになったそうだ。 2000年くらいにそのモデルルームの手入れを始めた。手入れを始めたといっても、飛駒という山奥にあるために、そこで商売ができるとは夢にも思っておらず、スローライフを始めようと思っただけだそうだ。しかし、手入れをしていると、お茶を飲めないのかと訪ねてくる人があった。そんな声に応えて最初はサービスでお茶と茶菓子を出していたのだ。それでは、また来るときに心苦しいという声が多く、思い切ってお茶と奥様の作るケーキで営業を始めてみたと相場氏は言う。 当時、インターネット普及し始めた時期、住宅の販売のときに広告を何度も取り扱った経験があり、WEBの可能性を感じた相場氏は、早速、ホームページビルダーを購入した。 やってみるとワープロのように簡単だったことから、以来、自らホームページを更新した。その効果は、覿面で、当初4000アクセスだったが今は年間10万を越えると言う。アウトレットや足利フラワーパークのためにやってきた客層の心をとらえたわけだ。 店のコンセプトは「アメリカにファーストフードが無かったころのレストラン」で、「そんな時代を想像すると、お客様と店はとてもフレンドリーで、お客様の人生のシーンを大切にしていた」とオーナーはいう。そして、「自ら食べておいしいと思うものしか出さない」「体にやさしいものしか出さない」「その日に作った料理はその日に消費する」という理念にいきついた。裏にある畑で、季節の野菜をわざわざやってくる客人のために作り、ハーブ摘み、お客様をもてなす。65歳のオーナーと奥様のもてなしに口コミに口コミを呼んでいる。この店の紹介のページはこちら
2010.10.18
移動販売の良いところ まず、初期投資が少ないという点があげられます。これは、商売を始めたい人にとって魅力でしょう。また、一人作業なので、固定費がかからない点が大きいです。勝手にはできませんが、自分の好きなところで商売が可能で、場所も容易に変えることができ、失敗のリスクは少ないです。次に、イベントなどの情報を収集して、そのまま出店ができることも大きいです。移動販売の悪いところ 都内のお洒落な場所ならともかく、地方だと売れるものが限られるということがあげられます。利用頻度の高いごくありふれたものを販売しないと売上につながらないことがあげられます。できれば、人通りの多い中心地でやりたですね。 郊外では、信用をつけるまでに時間がかかり、長く続ける必要性があるというのも特殊な事情ではないでしょうか。 雨の日には営業できず、天候に左右されることもあげられます。 最大の欠点は、若いうちはいいのですが、体力勝負の面があり、長い間はできないということですね。大久保一彦の開業本成功する小さな飲食店の始め方
2010.10.18
必要な手続き 移動販売を行う場合も、保健所が窓口となります。店舗を出店するのと手続上は変わりありません。 ただ、審査が厳しくダメ出しもありますのでの、設備が決定し、車の改造図面ができた時点で保健所に相談しに行ったほうがいいです。 車で営業する場合、「県内一円」という許可があります。これを取得すると、常駐でなくどこでも営業できます。自動車の改造 移動販売用の自動車は市場に流通している中古車を利用することが多いです。軽トラックなら、概ね30万円から100万円です。軽トラックなら、荷台に屋体をのせるタイプのものがあります。これなら、装備は簡単です。 改造業者はインターネットで調べればたくさんありますので、事前にカタログを取り寄せておきましょう。改造費は意外と高く、100万円から250万円くらいの場合があります。
2010.10.17
プロはやはり違う 店舗のデザインは少しでも予算に余裕があるならプロに頼むほうがベターです。自分でやるとなると感性とある程度の経験が必要となるからです。あなたの感性で入り口や内装や家具、什器、照明などのディテールのセクションをしてコンセプトを具現化しなくてならないからです。施工も同様で、やはり餅屋は餅屋に任せるべきです。 工事のすすめかたには、設計・施工分離方式と一括発注があります。新規出店で設備などの図面が必要であったり、見積もりを複数とって少しでもコストダウンしたりする場合は、設計・施工分離方式を採用します。予算が限られている場合、一括発注のほうがいい場合も多いです。 デザイン・設計料はデザイナーや業者により差はありますが、私がいつもお願いすするデザイナーの場合、建築設計で350万円程度、内装のみ改装で、150万円くらいです。工事の管理までお願いすると非常に便利です。
2010.10.16
居抜き物件を最低限の改装で作る 居抜き物件には結構掘り出し物があり、運とタイミングがよければ、ほとんどお金をかけずに店が開業できるということがあります。 よくあるのが、繁盛店の移転で、小さい店をやっていたオーナーが、ステップアップのために大きい店に引っ越す場合です。この場合は、今までの常連さんも来る場合が多いので違う業種業態にしておけばお金がかからないばかりか、集客にもつながることさえあります。 ある程度、揃っている店に自分自身で手を加えて店にする方法もいいです。よく、市民センターなどでリフォーム教室のようなカリキュラムをやっています。壁紙の貼りかた、ペンキの塗りかた、壁の補修のしかたなど様々です。こういう教室で技術を身につけると、時間はプロよりかかりますが、工賃を節約することができます。また、自分でやると愛着が出てくるので、店に対する思い入れが出てきます。当然、お客様に語るときに思いが伝わりやすくなります。
2010.10.16
割り箸高騰の時代、エコも選択のひとつ 割り箸には、ふつうに使われる割り箸のほか、天削箸、利休箸、柳箸などがあります。天削箸は大型の高級箸で食事用にも取り箸にも使われます。利休箸は箸の両端が細くなっているもので、茶懐石で使われる箸です。高級店でよく使われます。柳箸は祝い箸と言われ、婚礼や元旦などに用います。材質は、柳、杉、ヒノキ、桑、竹、孟宗竹などがあり、最近は竹を原料とする箸を使う店が多いです。 さて、資源の大切さや地球温暖化の防止が叫ばれるこの時代、箸に対する風当たりが強くなっています。また、箸の材質の高騰もあり、リサイクル箸を使用する店が増えています。「当店では、地球に優しいリサイクル箸の使用に努めています。ご協力お願いします」と断れば、多くの賛同を得られる時代なのです。 同様におしぼりも管理しやすさから、シングルユースの紙おしぼりの普及がすすみましたが、布のおしぼりの復活が始まっています。近い将来、使ったすぐ捨てる消費文化は変わっていくことが予想されます。あなたも地球に優しい小さな活動を考えてください。大久保一彦の開業本成功する小さな飲食店の始め方
2010.10.16
テーブル上の演出 いよいよ店の演出の最終段階です。テーブル上にのる備品や消耗品を決定します。選ぶものはテーブルクロス、ナプキンなど、箸や紙おしぼり、テーブルマット、紙ナプキンなどの消耗品です。テーブルクロスやナプキンなどの布製品をテーブルリネンといいます。 まず、テーブルクロスを敷くか敷かないをコンセプトや利用シーンを斟酌して決定します。 テーブル上の演出はテーブルクロスから テーブルクロスを敷く場合は、その内容を考えます。テーブルクロスには、アンダークロスとトップクロスがあります。アンダークロスは、グラスや食器などから生じる音を吸収するために敷きます。テーブルクロスはテーブルサイズよりも40cmから60cmくらい大きめのものを選びます。高級店では白い麻のダマスク織りでなるべく繊維がしなやかな上質なテーブルクロスを使います。エレンガントな印象に演出したい場合はピンクのクロス、カジュアルならビンガムチェックのクロスなどを選びます。また、イタリアンなどはアンダークロスの上に模造紙を敷く店もあります。
2010.10.15
食器、グラス、カトラリーの選定 店のデコレーションが終わったら、テーブル上にのる食器などのアイテムをえらびます。アイテムを大きく分けると、食器類、カップル類、グラス類、カトラリー、プロップ類です。カトラリーはフォークやナイフなどの金属製品、プロップ類はテーブルの中央などに置き、食卓全体を演出るためのアイテムです。例えば、花を飾るためのフラワーベースや花瓶、キャンドル、ワインバスケット、クリスタルなどでできた動物などの形をしたフィギュアーなどコンセプトに合わせて材質や形状を選びます。これらには、パーソナルアイテムと、みんなが共有するパーソナルアイテムがあります。今はインターネットを通じて一個単位で購入することができますので、よっぽどの高級店でもない限り、あまりまとめ買いをせずその都度必要なだけ購入することをおすすめします。 カップ類は予算がない場合、コーヒーと紅茶の兼用がいいでしょう。グラスは水のみグラスとジュース用、アルコール用など必要なものをそろえます。大久保一彦の開業本成功する小さな飲食店の始め方
2010.10.14
止まらない禁煙の要望 2003年に健康増進法が施行され、公共施設における受動的喫煙を防止するための義務が課せられるようになりました。このような流れを受けて2007年3月よりJR東日本ではダイヤ改正に合わせて、新幹線および特急列車の前面禁煙にふみきりました。また、アメリカではすでに、ホテルのロビーはもちろんのこと客室でも喫煙ができなくなっていますし、レストランでも喫煙ができなくなっています。また、WEGMANという働きたい企業で名高い食品スーパーチェーンでは、煙草の販売をやめることを発表しました。アメリカでは煙草の売価は自由につけられ、利益の非常にある商品ですが、その高利益商品をやめるというのは尋常な話ではありません。 煙草に関する世間の目は非常に厳しくなっています。十年くらい前でした、分煙にして、禁煙席を設けていれば良かった面もありますが、今では、全席禁煙に踏み切ることでお客様の支持を得られるようになりました。
2010.10.14
異臭がするようでは店の雰囲気は台無しです。グリストラップの清掃をコマ目に行い最低限は維持しないといけません。 逆に、オープンキッチンにしたり、テーブル上の演出を多くしたりすると、香りと音で演出することが可能になります。耳から入る情報は自然に深層心理に作用しますので、雰囲気作りの上で考える必要があります。 音と言えば、BGMはさりげない雰囲気の演出上、非常に重要です。また、BGMには、となりの席の人の会話や、提供したお皿やグラスの音をカバーするマスキング効果もあります。BGMをうまくコーディネートして、あなたの空間を演出してください。 BGMのポイントは音響機器、スピーカーの位置、音楽のジャンルです。音響機器は通常は天井にスピーカーを設置しますが、レトロな店はラジカセでもかまいません。スピーカーの位置は非常に重要で、専門家のアドバイスを要します。音のジャンルは、ジャズのほか、ボサノバ、歌謡曲、演歌、洋楽、ロックなど様々で、コンセプトを考えて選ばねばなりません。最近モダンジャズの店が多いですが、日常との境目が演出できるうえに、無難だからといえるでしょう。
2010.10.13
五感で雰囲気を演出 店の雰囲気は五感で感じます。店の演出をさらに高めるにはこの五感を意識することが大切です。味覚はもちろんのこと視覚的、嗅覚、聴覚、触覚に働きかけその店の空気を伝える必要があります。 視覚的な要素で、照明も非常に重要な要素です。 雰囲気作りに関わる照明のポイントは明るさの度合いと明るさの質に分けることができます。 明るいと人間は活動的になり、暗くなるとリラックスします。ですので、お酒を売りたければある程度リラックスしてもらわないといけませんので、店内を暗すぎないようにしないといけません。最近、昼主体の店が夜弱いのはこの点が大きいです。人が明いと感じるということに影響を及ぼす要素として、(1)照度(明るさの度合い)(2)照明の個数があります。 そして、人の印象に影響を与える要素に、(3)照明形式(間接照明か直接照明か)と(4)光源(電球か蛍光灯かダイクロビーム球か)があります。 最近は食事需要の「とんかつ専門店」でもお酒を売ろうと考え、ゆったりした演出性をするために、全体の照度は抑えながら、照明の数を増やし、電球や光を壁面にあてて屈折させた間接照明の店が増えています。人は店で流れる時間を重視するようになったのです。大久保一彦の本成功する小さな飲食店の始め方「カフェ」の始め方・儲け方増補改訂版
2010.10.13
店舗演出の三つのポイント 店舗の演出は壁面を中心にいろいろなところに行います。お客様の目に付くところでしたらどこでも可能です。しかし、次に掲げる四つのポイントは必ずおさえてください。まず、デコレーションはお客様に認識されなくては、効果が期待できません。できるだけ一箇所に大きな塊にして目立つようにします。小さなものは、たくさん集めて大きな塊にしてデコレーションします。 次に基本的に「暖色系ベースとして考える」です。赤い色は活動的で消化を促し、青色は食欲を減退させます。赤は時間の経過を早く感じさせ、長く店に滞在していた印象を作ります。逆に、青はゆったりと感じさせます。特に回転率を高めるのなら、赤色をふんだんに使った方がいいでしょう。 三番目が、掃除のしやすさを考慮することです。埃のつきにくいものや、掃除のしやすいものを選ぶことも、後々のために大切です。簡単に拭けるかどうかや、簡単に取り外しや洗濯ができ、取り替えやすいかどうかも考えてください。 最後に、これらを考慮して、自分がやらない場合は担当者を決め、デコレーションすることです。季節ごとには必ず変更しましょう。住宅地商圏なら、最低二十四節季に基づいて、できれば毎週、微妙に変化をさせることが大切です。
2010.10.12
店の演出はショップコンセプトから 店の演出(デコレーション)はショップコンセプトを基軸に考えていきます。 例えば、スターバックスコーヒーのように「コーヒーを楽しむ」ということをコンセプトにした場合、まず、店内に入るとコーヒーを楽しむための道具や豆がディスプレーします。多くの人が購入する売れ筋のものでなくても構いません。「へー。こういう道具(楽しみ方)があるんだ」と思ってもらえば十分です。また、バリスタスペースをスタジオ風にして、ここでスタッフが入れますよという演出をして雰囲気を盛り上げるのもいいでしょう。ちょっと日常で食べないありふれたフードも置かず、目線の上まであるショーケースに納めて主張させるのも、「コーヒーに合いそうだな・・」という雰囲気を醸し出します。「楽しさ」と感じることであり、演出のたまものなのです。 演出とは、店の空気を作り、コンセプトを意識しなくても感じさせることです。商品陳列を含めたディスプレーはその中で重要な位置づけになります。大久保一彦の本寿司屋のカラクリ善の循環経営日本全国や世界を取材した大久保一彦が得られた商売の結論!!
2010.10.12
インテリア・ディスプレイ 空間作りを手軽に行なえるものとしてインテリアがあります。絵画や置物、雑貨によって随分と受ける印象が変わってきます。和のテイストを出したければ、風鈴やすだれ・黒電話等で演出できます。インテリアに配置する小物は、見た目ばかりを気にしてはいけません。例えばカフェはゆっくりと時間をすごしますので、イスであれば座り心地などを追求することも大切です。テーブルであれば、どれくらいの大きさの食器を使うか検討しなくてはいけません。間隔 隣のテーブルとの間隔が広い方がプライバシーを守れます。間隔が狭ければコミュニケーションがとりやすくなります。この、客席の感覚をどれくらいとるのか決めることも空間演出では欠かせません。大久保一彦の本成功する小さな飲食店の始め方
2010.10.10
空間演出とって最も大切なのはコンセプトです。特に業者にデザインや施工を依頼する場合は明確なコンセプトを伝えて、どんな空間演出をしたいのかを理解してもらうことが大切です。しっかり時間をかけてコンセプトの理解をはかることが大切です。壁と天井のほう個性を決める 壁と天井は、幅や高さは物件を契約した後では変更をきかせられませんが、質感や存在感の変化は可能です。一般に天高があり店舗面積があると、広々とした印象になります。場合によっては閑散とした印象になります。壁を作ったり、間仕切りを設けたりしてうまく演出しましょう。 逆に、天井が低く、面積が狭い店は、息苦しい印象になりがちです。広く感じる白っぽい明るめの色合いをコーディネートしたり、鏡をうまく使ったりして、奥行き感を演出する方法も有効です。また、逆に、洞窟や穴倉のような演出でもおもしろいです。ポイントは、材質と色です。 ステンレスやアルミの金属素材・ガラス素材等を使えば、自然光やライティング光を反射・透過させることができます。また床タイルの素材を柔らかくすることによって、店舗外と内の感覚を変えることができます。 色は、ポップな色、ネイチャーカラー、原色、無機質な色など店にあわせて選びます。大久保一彦の開業本成功する小さな飲食店の始め方
2010.10.08
ストレージの管理のポイントは定位置管理 ストレージは広めのほうが便利ですが、ついつい食材の管理が行き届かなくなりがちです。そこで、定位置管理をおすすめします。定位置管理とはいつも同じ場所に食材や消耗品、備品を置いて管理をすることです。こうすれば、誰でもわかりますので、仕事がスムーズになります。例えば、低位置管理することで、発注するときの在庫調べも楽になり経営がしやすくなります。また、最低在庫量の基準を決めておくと発注ミスも防止できます。スタッフのスペース バックヤードとは、お客様サイドでない店舗の裏側の部分です。例えば、更衣室や休憩室です。バックヤードも最近は重要性が増しています。例えば個人のロッカーがあるないは、従業員がその店で「働きたい」とか「働きたくない」とかを判断するひとつの要因だからです。更衣室とロッカーは衛生管理の面を考えても重要です。トイレで着替えている店をよく見かけますが、あまり衛生的とは言えず、寒心できません。大久保一彦の開業本成功する小さな飲食店の始め方
2010.10.06
席数が売上に響く理由 食材や備品などを保管するスペースをストレージと言います。 ストレージにはドライストレージとコールドストレージがあります。 ドライストレージは常温の保管スペースや棚、コールドストレージとは冷蔵庫や冷凍庫のことです。コールドストレージには、作業台を兼ねた冷蔵庫あるいは冷凍庫のコールドテーブル(横型と呼ぶこともあります)、少し大きめの業務量冷凍冷蔵庫(縦型ということがあります)、台車で収納できて、たくさんの在庫を収納できるプレハム冷凍冷蔵庫(歩いて入るのでウォークインタイプということがあります)があります。 店のストレージをどれくらいとるかは、食材の使用料と業者さんの配送回数などを考慮します。例えば、高級寿司屋のように毎日市場に仕入れに行き、売り切るような店はお米とか限られた食材以外ほとんど在庫を置きません。当然、ストレージは少なくすみます。逆に、一日に50万円も60万円も売上がある惣菜屋ならば、それなりの食材を使いますので、仕入れた食材を保管するスペースがある程度必要になります。牛丼チェーンは使用する食材が多いので、プレハブ冷蔵庫にして台車で受け渡しをして、搬入の効率アップをはかっています。
2010.10.05
回転率をあげるテーブルサイズ 回転率はテーブルの大きさと密接な関係があります。テーブルサイズと回転率の関係をみてみましょう。 人間の肩幅は45cmです。これに5cm追加した50cmが人間が我慢できるぎりぎりのテーブル数です。このサイズはセルフサービスのコーヒー店が採用するサイズで、お客様の回転が良いサイズです。これよりも大きくすると滞留時間は長くなり、回転率が著しく悪くなるのです。滞留時間の長い店はテーブルを大きく 逆に、テーブルを大きくすると滞留時間は長くなります。その場合は、ゆっくり食事いただき、皿数をいっぱいとっていただくことを考えます。居酒屋などは、料理の皿数がのるようにテーブルは大きめのほうがいいです。一般に肩幅のサイズの45cmに15cm足した60cmくらいになるとゆったり感が出ます。これよりも気持ち広めにするととてもゆったりした印象になるのです。大久保一彦の開業本成功する小さな飲食店の始め方「カフェ」の始め方・儲け方増補改訂版
2010.10.03
席数の決めかた 小規模飲食店は、1)12席程度のカウンタータイプ、2)テーブル席を2つほどとカウンターの20席タイプ、3)テーブル席5つから6つ程度で20席ほどのタイプが多いです。このタイプは人をあまり使わないですむために、経営しやすく、コンセプトとの整合性があれば起業に向きます。 一日を通してお客様が次々入れ替わる回転のいい業種業態にこのタイプはお薦めです。例えばセルフサービスのコーヒー店にはおすすめです。 続いてが40席から50席のタイプです。これは、手づくりの料理が無理なく提供できる席数です。オーナーシェフのレストランや料理に重きをおいたカフェにおすすめです。 60席以上の店は、売上がある特定の時間や曜日に集中する店におすすめです。一瞬で大量のお客様を収容して、大きく売るやりかたです。厨房の設備投資や厨房の運営人員は店が大きくてもそんなに大きくはかわらないので、利益率の高さを求める企業経営ではこの大き目の店が主流となります。 もし、田舎で飲食店を始める場合で、資金に余裕があるならこのやりかたが一番おすすめです。大久保一彦の開業本成功する小さな飲食店の始め方
2010.10.03
席数が売上に響く理由 飲食店はお客様が席に座り、そこで食事をしたり、時間をすごしたりして対価をいただく商売です。ですので、席数、俗にいう客席回転率(一日の客数を席数で割ったもの)を決める滞留時間、客単価(お客様のひとりあたりの店舗での消費金額)で決まります。この点を頭に入れ席数を設定します。 一般に、目の前を通行していて「お腹が空いたなあ」と衝動的に来店するお客様をターゲットにする場合は、席数は多ければ多いほうがいいです。それは、お腹が空く時間や、昼の休憩がだいたい同じだからです。それに対して、駅前などでの待ち合わせのためとか、オフィス街や繁華街などで空いた時間をつぶすような比較的滞留時間が短い場合で、一日を通して来店が見込めるシーンにターゲットをあてる場合は、小規模の店舗で席数ガ少な目でも大丈夫です。 また、ゆっくり、仲間とおしゃべりをする主婦などをターゲットにする場合は席数を多くするか、単価を高めに設定する必要があります。 このように利用シーンによっては、席数がないと売上が見込めないのでしっかりコンセプトを念頭におき、利用シーンを考えた客席数にする必要があるのです。
2010.10.01
キッチンを考えるときにまず大きさを考えます。大きさは、キッチンとストレージは合わせて店舗面積の三分の一くらいが理想です。ただし、狭すぎると運営に支障がでますので、最低2坪くらいは必要です。 次に、店のコンセプトを念頭において演出性を考えます。演出性はどのようにキッチンを作るかによってかわります。キッチンには調理しているのが見え安心感と臨場感があるオープンキッチンと落ち着いた雰囲気を演出できるクローズドキッチンのふたつのタイプがあります。このどちらにするか考えます。 オープンキッチンはホールが見えるので少ない人数で運営するのに適します。また、食の安全が騒がれる昨今、どのように作られているかが見えるオープンキッチンの店が増えています。このオープンキッチンはアメリカのバークレーにあるシャパニーズの発信から爆発的に全世界に広まりました。シェパニーズを創業したアリスは「レストランは生産者に近づくべき」をスローガンにカリフォルニアクジーヌと呼ばれる運動をおこしました。今でも色衰えず、「私の食材をどうぞ見てくれ」とキッチンの中や仕込み場まで見学できます。 少し、高級な路線を狙いたい場合、キッチンの調理の際に出る音などが気になる場合はクローズにします。
2010.09.30
厨房機器で必要な機器は店によって様々ですが、二層以上のシンクと食器を収納する戸付きの収納庫、加熱装置、冷凍冷蔵庫は必要です。加熱機器はいろいろ便利なものもありますが、3つ口のガスレンジは最低必要です。メニューを決め、厨房業者とよく相談の上、何が必要かを判断してください。大久保一彦の本もよろしゅう成功する小さな飲食店の始め方
2010.09.28
良いキッチン、悪いキッチン 良いキッチン(厨房)とは、運営人数に応じて料理を最高の状態で提供することを実現するキッチンで、悪いキッチンはその逆になります。キッチンは広すぎてもダメですし、狭すぎてもダメです。 経験の浅い人が飲食店を作ると厨房が小さすぎることがあります。盛り付けなどの調理台や下げた食器を置くスペース、食材や食器の収納スペースをあまり考えていないというのが理由です。逆に、狭い厨房での経験がある人だと、大きく作りすぎてしまうということが多いです。キッチンが大きいと導線の歩数が多くなり無駄が生じます。大人数でこなすならいいのですが、一人か二人で運営するとなると大変です。人数を考えた厨房計画が重要なのです。使いやすいキッチンとは キッチンの機能は大きく分けると、ストレージ機能、材料の仕込み、加熱調理、盛り付け、洗い場に分かれます。一般に、盛り付け、洗い場は余裕があったほうが運営しやすく、棚を設け料理道具や備品、食器などが手の届く場所にストックしてあるといいです。最近は剥いた玉ねぎやカット野菜など使う店も多くなりましたので、材料の仕込みは、店の仕入れる食材の加工度を考慮します。ただし、店内調理が重視される傾向にあり、ある程度余裕をみたほうがいいでしょう。流れとして、厨房の勝手口から材料が納品されてから、一時保管→材料の切り出し・先行調理→加熱調理→盛り付けの流れがスムーズにレイアウトさえていることが大切で、このような状態ですと使いやすいです。また、揚げもの、煮炊きするもの、グリル、生ものなどといろいろなカテゴリーを扱う場合は主力商品のカテゴリーを主体にレイアウトします。主体にレイアウトというのは、調理しやく、提供しやすい位置に調理機器をレイアウトするということです。また衛生面も考えてキッチンを計画します。水がばい菌を拡散させるということで最近では、ドライ・(フロア・)キッチンが主流です。
2010.09.26
店舗のレイアウトを描いてみようでは、実際の店舗のレイアウト描いてみましょう。店舗の候補が見つかったら平面図(上から見たレイアウト図)にラフで店舗の機能を割り当ててみます。店舗の必要な機能は、62でふれましたが、待合スペース、レジスペース、客席、トイレ、パントリー、厨房、ストレージ、事務スペース、更衣室、休憩所です。ただし、事務スペース、休憩所は店舗のスペースの関係で設けていない店も多いですが、働く環境を考えてなるべく作ることをおすすめします。これらのおおまかなスペース割りができたら、フリーハンドで客席に席をかいてみます。店舗レイアウトはパズルのようで慣れないとなかなか難しいので、日ごろから行った店のレイアウトをノートにメモする習慣をつけましょう。最後に、寸法を考えてレイアウトをしてみます。100分の1の縮尺比(実際の1mを1cmに見立てる)で定規を使って方眼紙に書き込むとわかりやすいです。テーブルサイズをカタログなど見て合わせて、通路幅なども考えてレイアウトしてみてください。 大久保一彦の本もよろしゅう成功する小さな飲食店の始め方
2010.09.26
店舗の導線 導線とは人の動きです。店を運営するにはこの導線のデザインは非常に重要で、従業員同士、従業員とお客様、お客様同士ぶつかりあって、トラブルになったり、効率を著しく悪くしたりしないように、契約した物件の個々の事情を斟酌して導線を考えなければなりません。 店の導線は大きくわけると店舗のスタッフの導線と、お客様の導線、そして業者さんが搬入するときに通るため導線の三つに分けられます。 前から順に店舗導線、客導線、搬入導線といいます。 店舗導線には厨房で料理を作りサービススタッフがお客様に提供するまでの導線、お客様が食べ終わったお皿を下げる(バッシングといいます)導線があります。客導線には、来店からテーブルに着くまでの導線、トトイレ、化粧室の往復の動き、食事が終わってレジまでの導線などがあります。導線の基本 導線を設計するときの基本は、1 なるべく一方方向に流れるようにすること2 シンプルであること3 店舗導線、客導線、搬入導線がなるべくバッティングしないようにすることです。 例えば、入り口やトイレ付近のところに厨房から提供される料理の出口を作りますと、店内に入る人やトイレに行く人とぶつかり、思わぬトラブルになることがあります。提供する料理と下げた食器の戻る場所が同じで、人がぶつかったりスムーズに運営できなかったりして、お客様を案内できなかったり、料理の提供が遅くなったりしているケースもよくみかけます。料理の出し口と食器の下げ口は特に注意が必要です。 また、入り口の客だまりのスペースもごったがえすことが多いため、1お客様がどのように受け付けをするのか2どこで順番おまちいただくのかなどをしっかり考えておく必要があります。導線設計の実際 店舗の機能は、待合スペース、レジスペース、客席、トイレ、パントリー(厨房と客席の中間にある配膳やドリンクの準備をするスペース)、厨房、ストレージ(倉庫など)、事務スペース、更衣室、休憩所があります。店の出店候補地が決まったら、まず、これらの機能を導線がかち合わないように考えてざっくりとフリーハンドで店舗の平面図にレイアウトしてみます。大久保一彦の開業本成功する小さな飲食店の始め方
2010.09.23
人は見かけで判断する 「人は見かけによるんです」これは紅虎餃子房などを輩出した株式会社際コーポレーションの中島武氏の名言です。「気軽そうだ」「高そうだ」「美味しそうだ」こんな想像を、通行人は店の外装や入り口看板を見た瞬時にします。ですので、店の外装や看板は重要な価値を伝えるメディアになります。外装や看板のデザインをおろそかにすると本来来店してくれるはずの見込み客ですら来店しないケースも多いのです。店のイメージを決める三つの要素 店の外装から感じる要素に、開放度、透視度、深度があります。開放度とは、昔ながらの八百屋さんのようにオープンになっているのか、壁面で閉ざされているのかを差します。透視度は、ガラスなどでどれだけ中が見えるのか、深度は、店の位置が店舗の敷地が面した道路に対してどれだけ下がっているかを表します。これら三つの要素で気軽で入りやすくもなり、逆に目的を持って来店するようにもなります。大久保一彦の開業本成功する小さな飲食店の始め方
2010.09.21
小さな店で大切なことは、小さな店だから感じてもらえる感動をコンセプトに描くことです。 店の経営資源をよく頭に入れて、小さい店でしかできないことを考えていく必要があります。そして、小さい店は不可能なことはきっぱりとあきらめることが大切なのです。大久保一彦の本儲かる!売れる!繁盛店のアンケート術
2010.09.21
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