星の国から星の街へ(旧 ヴァン・ノアール)

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2021.12.11
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 フランスの美術館と言えば「ルーブル美術館」しか知らなかった時に、知人から大学の卒業旅行の行先をパリに決めオランジュリー美術館で是非「モネの睡蓮」を見てみたいと聞いてから、その美術館の名前はずっと頭の中にありました。

 2006年2月に初めてパリに行った時はオジュリー美術館は2000年から始まった改修工事中で訪問は出来ず、改修の目的が 「睡蓮」に再度「自然光」を取り戻すためだとその時知りました。

1918 年に絵画 2 点を国家に寄贈し、また自らが美術館の改装を手掛けたことがきっかけとなり、 1914 年から制作された一連の睡蓮の作品群がモネの死後美術館に設置され、その時はモネの構想通り睡蓮は自然光が降り注ぐ中にありました。

 1958年収集家であり画商の「ポール・ギョーム」のコレクションが国家に寄贈され、彼の希望であったルーブル美術館ではスペースが足りなかったため、オランジュリー美術館の睡蓮の上に 2 階が増築され睡蓮にはほぼ40年間自然光が注がない状態となっていました。現在は6年かけた改修で睡蓮は一階で天井の窓から自然光を浴び、ポール・ギョームのコレクションは地下 2 階に展示されています。

 2007年2月訪問時は運悪く駆け足で絵を見ることになったため、満を持して2014年に再訪しました。




 一歩「睡蓮の間」に入ると湾曲して展示された巨大な絵画群に圧倒されます。
まさに 360 度パノラマの睡蓮です。


睡蓮 水のエチュード 朝 No.1      ​睡蓮 水のエチュード 朝 No.2​

​ 
 モネは 1895 年から亡くなるまでの約 30 年間ジヴェルニーの自邸の水の庭園と睡蓮の池を題材に「自然こそが彼の唯一のアトリエ」の思いで、パネル 40 枚のほか膨大な連作 250 点以上の睡蓮を描きました。オランジュリー美術館には 22 枚のパネルからなる8点の作品が2室に分かれて展示されています。

 絵の前には椅子が置かれ何時間でも座って観賞して下さいとう感じでした。運良く館内は混み合う様子もなくしばらく椅子に腰かけ天井を仰いで窓からの光を眺めたりしました。


睡蓮 水のエチュード 雲           睡蓮 水のエチュード 夕日  ​


​​ 睡蓮 水のエチュード 緑の反射

 モネと共通点の多かった「失われた時を求めて」の著者マルセル・プルーストがこの傑作に寄せた言葉です。

「深紅の芯と白い縁をした睡蓮の花が、水面のここあそこで苺のように赤らんでいた。その先にはもっと多くの花があり、色淡く、表面はでこぼこでざらざらして、しわもよっているのだが、たまたまくるくると巻いた状態になっているその姿があまりに優美なので、あたかもふっくらしたバラが、雅宴の場で憂い顔でむしられたあと、ほどけた花飾りのようになってあてどもなく漂っているのを見るかのようであった」

​もう一人​モネの作品に感嘆したジョルジュ・クレマンソーの言葉です。​​
​​                     ​ ​

「言葉に尽くせない嵐であり、画家の魔術により、私達の眩んだ目に世界が衝撃となって飛び込んでくる」

 およそ 30 年間同じテーマで絵を描き続け、途中 1923 年に白内障の手術をして本当の視力を再び手にして 1926 年に亡くなる 4 月に完成させた偉業の作品を次回オランジュリー美術館に行くことが出来たら朝、昼、夜の睡蓮を自然光の中でもっとゆっくり時間をかけて眺めたいです。睡蓮の間では一枚の写真も撮らなかったので「オランジュリー美術館 見学ガイド」の中の写真と文章を引用しました。














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最終更新日  2022.05.04 11:24:04
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