星の国から星の街へ(旧 ヴァン・ノアール)

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2022.03.31
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 2001年にラスベガスのホテル王「スティーブ・ウィン」氏が購入したピカソの「夢」は2006年には売却が決まっていました。2005年に休暇でシンガポールからラスベガスへ旅行に行った時は「夢」がラスベガスにあることは知りませんでした。ウィン氏が売却の前に肘で絵に穴を開けてしまい、それがニュースで流れたことで知りました。ウィン氏が経営する「ホテル ベラージオ」等も中を見学したのであり得ないことですがホテルのどこかに絵が展示されたことがあったら・・と夢のような事を考えてしまいます。


                    1937年

そして2006年にワインのためのフランス旅行を計画した時「ピカソ美術館」も訪問しました。 重厚な昔の造りの貴族の邸宅をそのまま美術館として使用していて、さりげなく「ドラ・マールの肖像」の複製画が入り口の壁に掛けられているのが素敵でした。

 ピカソの愛人でモデルのドラ・マールは写真家でもあり、原田マハ著「暗幕のゲルニカ」に彼女とピカソの出会いから絵画「ゲルニカ」との関わりが詳しく書かれています。

年から 5 年かけて改修工事をし、 2014 10 月にリニューアルオープンしていますが、ネットで見る限り展示品は増えていますが、建物自体は昔のままのようです。


​​​「座せる女(マリー=テレーズ・ワルテル)」1937年 

​​ドラ・マールの肖像と同じ年「夢」から5年後にピカソが描いた「座せる女」です。「週刊グレート・アーテイスト」には「マリー=テレーズの最も目立つ特徴ー眠たそうな目、リラックスした手つき、丸みを帯びた姿態ー彼女の穏やかで瞑想的な性質と肉感的な官能性に対するピカソの感情的反応が伝統的な写実と同じくらい真実で、美しい肖像画を造り出したのだ」と書かれています。

 この絵の2年前に彼女はピカソの子「マヤ」を出産し、ピカソの関心は徐々にドラ・マールへ移っていく時でした。おまけにピカソの最初の妻「オルガ」との離婚も成立せず泥沼のような愛憎劇が繰り広げられていた時期でした。それでもマリー=テレーズの穏やかに見える表情からはそんな気配は感じられません。

 そして



 「いすの下に座りキャンディーをくわえた子供」は
白黒のキュビズムの作品でマヤさんを描いたとみられるとネットの記事に説明がありました。

 母娘の絵が同じ美術館に展示されるというのは嬉しいですが、ここにピカソの「夢」が展示される日が来ればとやっぱり思ってしまいます。2013年にウィン氏から コーエン氏 に売却された絵もそろそろまた売却の時期なのかと思い、ずっと「夢」という絵のニュースを私は追い続けるのだろうと思います。











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最終更新日  2022.11.23 09:14:47
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