現代詩・個人詩誌「白黒目」豊原清明BLOG

2022.01.20
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カテゴリ: カテゴリ未分類
天井の蜘蛛一匹硝子に落ちて

暗い頭は赤い鳥を追っていた
背中は水に濡れていた
夕暮れに向かって
さ迷っては声をあげる人の呼吸

眼を切る 風は
複雑な思いでいるのだろうか
目の前に坐っている
女の人のように

声を一生懸命出そうとして
声が出ない苦しみの色は
赤煉瓦
ごみごみした人混みを避けて
今日も働くことをしなかったと
群衆から抜けていく
列車は音を蹴って 疾走する
冷たい氷を舐めていたい
小さな声 一室に閉じ籠り
モノが散乱した寝場所に坐して
眺める窓に映る他人の姿が


一膳のお茶漬けご飯を
食して
胃は水の池
怪鳥の嘴に人の体
叫び声

喉が渇いたと思うと
塩辛い朝があるばかり

米のあじわいを想起して
日が照るだけの現象を憎む





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最終更新日  2022.01.20 19:55:17
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