現代詩・個人詩誌「白黒目」豊原清明BLOG

2023.11.22
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陽から逃げて今ぼくは
           豊原清明
狭い部屋の砂漠暮しは氷を五つ、口に入れて、溶けかけたら噛み砕くことが、至福の時なのである。テレビドラマで女性が男性に対して。「退屈な男」という言い回しのセリフを記憶している。あれは一九九一~九十二年放映の『鳥人戦隊ジェットマン』での一シーン、一シーンでの戦士である男等の台詞、立ち居振る舞いが、男のモデルとして、まだ毛が生えたばかりの僕には架空の男が現実の男のように見えた。特撮テレビの題材は時代に合わせるため、女子ばかりの戦隊のパロディー映画も封切られて、そんなつまんないものばかりをぼくは真剣に見つめていたのである。ひたすら口にする、氷と氷水、氷茶、体が冷え切って、いつも、ぼくはテレビ映画を見て、男性・女性の一般的イメージを持っていた。
今、気付く、僕はしんどいだけの退屈な男であると。再生は不可能か、朝、起きても、立たないし、へこんでいる。精も出ない。弱すぎる男の首をもぎりたい。快楽を一度も得られぬまま、死の国に落ちると思うと、一生、童貞を肯定しようと。丸刈りで良かった。頭を抱え込むから。子どもの時から丸刈りで、長いとふけが出るし、ろくなことがないのである。坊主頭でこれから、漂う生活を。崖を覗いて、飛び込もうという気持ちであったが、讃美歌口ずさみつつ、宮に帰ろう。





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最終更新日  2023.11.22 17:47:45
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