現代詩・個人詩誌「白黒目」豊原清明BLOG

2023.11.27
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柘榴の庭で 一

白雲 ポッカリ 浮かんで
眺めていると
父が帰ってきて おかえり と言う
返事なければ二回繰り返す
同じことを二回言う悪い癖がある
返事がないからなのだが
心、乏しく
難聴で落ち着かず


冬の雨の朝
今日も父は買い物へ行った
団地の下に来れば
父から電話がかかってきて
荷物を僕が取りに行き
階段を運び上がる
四階の真っくらい家族
くたくたの壊れた家族
この先
途切れた手紙を綴る
傷が癒える日

行こうとする父を
引き戻そうとする腕は
粘着質で鼻炎の執着する
思いで。





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最終更新日  2023.11.27 12:02:33
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