Road to an Agriconsul

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2007年04月21日
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カテゴリ: 農園

 連日深夜の仕事で体にはきつかったが、短期間だと割り切っていたことと、拘束時間が短く、割合時給もよく気に入っていた。

 また昼間とはまったく違う表情を見せる夜中の都内を、ひとり車で静かに走るのは、ちょっと異空間に包まれているようで楽しくもあった。
 そして私は車内では必ず「J-WAVE」を聞いていた。中学生時代からよく聞いていたニッポン放送の「オールナイトニッポン」でも良かったのだが、その時の私は「J-WAVE」のほうが都会的に洗礼されていいるように感じられ、また深夜を意識してか連日のパーソナリティーもシットリと落ち着いた口調で話す方が多かったようだった。

 ところで深夜のラジオ番組のスポンサーというのは、頻繁にかわることはないようで、ラジオを聞いていると必ず同じ時間帯に同じCMが入った。まあ私にとっては、それが一つの基準のようになっていて、そのCMが流れるときには、いつも大体この辺りを車で通過している、といった決まりごとのようであった。
 そして連日流れていたCMに次のようなのがあった(ちなみに深夜のラジオのCMは時間が長いもの、語り口調的なものが多かった。)。
 それは「A rolling stone gathers no moss.」という英語のことわざを紹介するもので、このことわざには「場面によってプラスとのとらえ方と、マイナスのとらえ方」があることが男性の声で説明されていた。

 今となっては何の会社の何のCMかは忘れてしまったが、それまでロックバンドの「ローリング・ストーンズ」のイメージでこのことわざを感じていた私は、「常に新しいことに向けて変化していくことをたたえる意味」だとしか思っていなかったが、そのことわざには日本語でいう「石の上にも3年」といった意味もあることを知った。


 さて話は変わるが、農園では春・夏苗の生産販売のピークをむかえている。今日は久々に晴れ渡ったせいか、大勢の方が農園を訪れ、スイカ・キュウリ・ナス・ピーマンなど様々な苗を購入されていった。特にキュウリは4月上旬から販売はじめた約2000本以上が本日ほぼ売り切れてしまった。例年だとここで完売になってしまい、次のキュウリの販売が始まるまでに10日から2週間ぐらい要してしまうのだが、今年はスムーズに2回目のキュウリの販売に移行することができた。それは今年そのようなブランクが発生しないように苗生産の日程を見直したことと、以前に比べ1回目の苗の成績が向上し、廃棄率が低くなったことに理由があった。

 実をいうと今までキュウリの接ぎ木苗は、納得のいかない仕上がりになってしまうことも多く、その理由や原因を色々と考え試行錯誤を繰り返してきた。
 そしてついに昨年の最後のキュウリ苗作りのときに(キュウリは3月~6月の間に4回ぐらいに分けて生産している)その原因の一つが培養土の肥料バランスであることを理解した。
 そこで今年はその時の配合割合を参考に培養土づくりをし、キュウリの接ぎ木苗生産を試みた。そしてその結果上物率が上がり、廃棄率が低下したのであった。

 それから今年作業が本格化する前に接ぎ木の方法をもう1度みなおしてみることを試みた。
 キュウリの接ぎ木にはいくつかの方法があるが、私たちが行っている方法は「呼び接ぎ」という方法で、多少手間がかかるものの簡易な施設でできる方法である。しかしこれは何人かのスタッフで共同でやる作業であるので、みんなの知識や技術を統一する必要もある。
 そこで今年ちょうど良い参考書も手に入ったこともあり、みんなでもう一度「呼び接ぎ」について1からみ直すこととした。そしてそれがより安定した苗を生産できることにもつながったと考えられる。

 こうした試みと成果の裏には、恥ずかしながらいくつもの失敗がある。また農業は天候によって左右されることが多いので、同じようにやったからといっていつもうまくいくとも限らない。
 例えば今年は紅あずまの苗を露地の環境で栽培することを試みた。これは新島特産のアメリカ芋(白いさつま芋)の苗の需要がここ数年伸びてきているため、従来どおり紅あずまをハウス内で育苗できる面積を確保できなくなり、露地栽培を試みたわけである。
 しかし正直芋の芽の成長が悪く、また3月中旬の寒の戻りのときに多くの種芋も腐らせてしまった。はっきり言って今年は今のところ失敗しているのである。
 しかし来年は同じことを繰り返さないように今から色々と情報集めをしたり、失敗した原因を明らかにしようとしている。

 多分物事というのはそういうことの繰り返しなのかもしれないと、最近感じるようになった。
 今回のキュウリの件でも、技術的なことは当然ながら、作業日程や人員配置などについても少なくとも6年間は試行錯誤を繰り返してきた。かといってまだまだ十分納得しているとも言えない。

 「A rolling stone gathers no moss.」
 このことわざには確かに場面や見方、場所によって両極端の意味でとらえることができる。
しかし「石の上ににも3年」というとらえ方とともに、「変化していくことを大切にする」というとらえ方、その両方でよいのではないかと私は思うようになった。

スイカ接木
<接木したスイカ苗たち>









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最終更新日  2007年04月22日 00時58分14秒
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