Road to an Agriconsul

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2007年05月10日
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カテゴリ: 農園



 それはミニトマトの苗に現れた症状であったが、下葉にポツポツと緑色が抜ける箇所が現われ、それがひどくなると葉先全体が黒くなり、その葉自体が枯れてしまうというものでだった。
 実はこの症状は一昨年からあらわれていてたが、私は病気ではなく生理障害だと思いっていた。
 その理由は、(1)苗が小さな子葉の時にその症状があらわれはじめることがあり、市販の種まき土を使っていたのでそんなに小さな時に病気にはかからないだろうと思い込んでいたこと、(2)液肥を与えていたところ回復が見られたこと、(3)他の種類のトマト苗にはその症状があまり見られなかったこと、(4)定植した後に苗に勢いがつくと回復できたことなどがあった。

 そのため私は鉢上げに使う土をトマトの成長に合うように土の栄養バランスなどに気をつけ配合し対応してきた。そしてそれもある程度の効果があわられたので、私はそれ以上の疑いをかけずに、生理障害だと決め付けてしまっていた。

 しかし今年ある異変に気が付いた。
 それは4月中旬の1週間以上続いた長雨のときだった。当然ハウス内で育苗しているので雨にあたるということはないのだが、湿度は高くなり、温度も昼間は20以上まで上がる日が続いていた。
 それから苗の量がとても増えてきてので、水やりの方法もホースによる手潅水ではなく、頭上からのスプリンクラー潅水にちょうど切り替えたときだった。

 やはりそのときもミニトマトではその斑点のようなポツポツが現われていたが、私の中では生理障害だと思っているので、その症状が他の苗に広がるとは考えていなかった。
 しかし長雨が続いて4日目ぐらいから、どうも色々な苗の様子がおかしいことに気がついた。それまでその斑点があらわれることがなかった他のトマト苗にも同じような症状があらわれ、またナスやピーマンなどの他のナス科の苗の葉にも緑色がポツンポツンと抜けるものがあらわれてきたのである。

 それまでこの症状はミニトマト以外には広がらないから大丈夫と考え、来年は違う品種のミニトマトに変更すれば良いだろうと思っていた私は、状況が自分のイメージとは違うように進んでいることに驚いた。

 明らかに感染症の症状を見せているのである。
 それからもう一度手元にある植物の病気の本を片っ端から洗ってみることにした。すると文字通り「斑点病」という病気に目がとまり、よくよく発生状況などを照らし合わせてくると、その時のハウス内の環境がこの病気の発生に適していることと、またその症状も本の表記や写真と似ていることが分かってきた。

 植物の病気はいくつかに分類することができるが、大雑把に言うと、ウイルスによるもの、細菌による者、カビなどによるものの3種類にわけることができる(他の要因のものもあるが・・・)。この「斑点病」はそのうちのカビの部類に属して、もっと細かく分けると「不完全菌類」の中の「分生子層を作る仲間」に入る。

 早速このタイプのカビの病気に効く薬を探し出し、散布した。こういうときは早め早めに対応することが肝心で、ほっておくとどんどん拡大してしまう。
 ただ自分の今回の判断が間違っていないのかどうか、また以前のように思い込みではないのか、そして選んだ薬が本当に効いてくれるのかどうかといった不安もあった。

 結果は、薬が効いたことと、長雨が終わり天気が回復してきたことでその病気の拡大を防ぐことができたのであった。

 今回の経験を通して、私は思い込みで判断していると、色々なシグナルを見落としてしまうことを学ばせてもらった。
 とりあえず今年の春の苗生産も折り返し地点は乗り越えた時期となったが、残りの期間うまく乗り切っていきたいと思っている。










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最終更新日  2007年05月11日 08時31分03秒
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