アラ還の独り言

アラ還の独り言

2019年01月28日
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カテゴリ: 医療費
今年はインフルエンザの流行が大きくなっています。

老人施設では集団感染も報告されています。これについてはきのうのブログに書きました。

さて、ゾフルーザに関することです。女性自身の記事に「インフルエンザ治療薬に革命!1錠で効くゾフルーザとは?」とあり​ Yahooニュース ​にも転載されています。

池袋大谷クリックの大谷吉夫先生の意見として
「私のクリニックでは1回の吸入で効くイナビルを第一候補、吸入式薬が苦手という人には飲み薬のタミフルという順で処方していました。ただ吸入式薬は成分をすべて吸入できたかが不確実。飲み薬は1日2錠を5日間続けなければいけないのですが、熱が下がったところでやめてしまう患者さんもいて、治りきらずに周囲に感染させるリスクがありました」

「従来のタミフルやイナビルは感染細胞内で増殖したウイルスが細胞外に飛び出ることを阻害する仕組み。これに対して、ゾフルーザは感染細胞内で遺伝子レベルに働いてウイルスを死滅させ、より早期の段階から感染を防ぐ仕組み。効き目が強いことから、飲み薬として世界で初めて1回飲むだけで治療が完了。熱が下がるまでの期間はタミフル同様、1~2日間を要しますが、効き目が強いため、服用後の周囲への感染のリスクも減少したと報告されています」
と記載されています。

また、記者は「かかりつけの病院でイナビルやタミフルを処方された場合でも「ゾフルーザにしてほしい」と伝えれば、患者の希望に沿ってくれる担当医も多いはず。価格は1錠4,789円(窓口での支払いは3割負担の人で1,730円)。タミフルは10錠2,720円(同窓口で1,170円)と実質560円の差があるが、「飲み忘れのリスクや効き目、家族に感染させた場合の出費などを考えると、許容範囲ではないでしょうか」。」と結んでいます。



イレッサはマスコミでは「夢の新薬」という取り扱いでした。そのため、適応症である肺がん以外のがんにも処方が行われ、肺線維症の副作用を多発し、マスコミは薬害ではないかとし、患者さんは厚生労働省を訴えました。結果は厚生労働省は無罪となりました。

理由は肺線維症に関してその危険性は既知であったこと、肺線維症に副作用を起こした患者さんの多くが肺がん以外のがんの患者さんで胸部X線を受けることが少なく、肺線維症の発症を見逃す可能性が高かったためとされています。

ゾフルーザにイレッサのようなことが起こる可能性があります。申請資料において耐性菌の出現率が高く、耐性菌となった場合には効果がタミフルに比べて低いことが明らかになっています。

この件に関して厚生労働省は「実地医療の場でに影響は不明である」との理由で認可を行ったにもかかわらず全数調査を義務付けていません。(義務付けると塩野義製薬は発売をためらった可能性は否定できませんが)

インフルエンザはリスクの高い患者以外は抗インフルエンザ薬の投与は第一選択ではありません。確かにインフルエンザの症状はきついものではありますが、多くの抗インフルエンザ薬のプラセボ群をみれば最大5日寝ていれば治ります。

インフルエンザのリスクの高い患者は米国感染症学会ガイドラインによると
・5歳未満の小児(特に2歳未満)
・65歳以上の成人
・喘息を含む慢性気道疾患、心血管疾患(高血圧は除く)、腎疾患、肝疾患、糖尿病を含む代謝疾患、てんかんを含む神経疾患
・免疫抑制薬服用者やHIV感染者
・妊婦や出産後
・アスピリンを使用中のライ症候群リスクがある人
・BMI 40kg/m2以上の肥満者

となっています。

それ以外の人は苦しいけれども抗インフルエンザ薬を処方せず、栄養と水分に気をつけて寝ていることが第一選択と思います。

私の希望としては、風邪かなと思ったら、インフルエンザの検査を薬局で買えるものでできるようになることです。医者に行って単なる風なのにインフルエンザに感染する可能性は0ではありません。今の検査薬では感染後ある一定の時間がたたないと判別ができません。

インフルエンザであることが早期に簡単にわかるようになれば学校や会社に行くことはなくなり二次感染の可能性が低くなります。費用対効果の高いものとはインフルエンザの場合は効果の高い抗インフルエンザ薬ではなく、精度の高い薬局で買えるインフルエンザ検査キットであると思います。





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最終更新日  2019年01月28日 10時28分09秒
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