アラ還の独り言

アラ還の独り言

2021年02月17日
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カテゴリ: 妄想



私が原因だと思っているのは
1) 大学がシーズ(基礎研究)を見つけても、自分とその友達で開発を行おうとする。
2) 日本人は治験に治療を求めるので、二重盲検比較試験に積極的には参加しない。

の二つです。
1)に関しては先行するファイザーやアストラゼネカのワクチンの開発とアビガン錠、イベルメクチンの開発方法を比較すれば分かります。

ワクチンに関しては、シーズはベンチャー(ファイザー)や大学(アストラゼネカ)です。しかし、早い段階でファイザーやアストラゼネカが協力することによって開発が進みました。さらにトランプ大統領のワープ政策(二重盲検比較試験の結果を待たずに生産工場を建てることにお金を出す。:これは製薬メーカーによって非常に助かります。二重盲検比較試験で想定する結果が出ないと、その投資が無駄になる可能性を政府が負担してくれる訳ですから)によってさらに加速されました。

一方アビガン錠の場合には最初大学での医師主導型臨床試験で二重盲検比較試験を行いましたが、途中で感染拡大が一段落したために。症例が集まらず、結果としてよく分からないデータしか出せませんでした。政府がしたことはアビガン錠の製造を許可しただけです。(それまで、アビガン錠は生殖毒性のため、製造販売承認を受けた後も、政府の備蓄以外にアビガン錠の製造を禁止していました。)

イベルメクチンも同様に医師主導型臨床試験を行っていますが、結果が出るのは早くても今年の3月です。

日本のメガファーマといわれる会社であれば、臨床試験を日本だけではなく、中国、韓国、アメリカなどで実施する能力はあります 実際日本の某武田製薬はアストラゼネカワクチンの開発にイギリス支社が絡んでいます。

日本では大学病院に治療を目的としてやってきた人あるいは関連病院に治療を目的としてやってきた人が治験施設に紹介されて治験に参加することになります。
これはヘルシンキ宣言(医師が守るべき倫理規定)に反した参加者リクルートです。主治医という病気を治すことに頼られた人が、治験という効果を評価するための治療を行うことは倫理的にはやるべきではありません。
この状況は私が開発に携わってきたときには最悪でしたが、最近は参加者リクルートを専門にやる会社ができて、慢性病などではその病気の患者のリストを持っている場合もあります。 しかし、今回のような急性疾患の場合には保健所しかデータはありません。このデータを製薬会社や患者リクルートの会社に回すことは個人情報法に違反します。しかし、患者に治験募集のチラシを渡すことは可能だったと思います。

担当病院を探すのは難しいことなので、うまくやる方法を見つけなくてはなりません。手遅れですが、100人規模の抗COVID-19薬専門の治験施設を作れば良かったのにと思います。

本当言えば、感染症専門で第4レベルのウイルスや病原菌を扱うことが可能な長崎大学が大学病院の一部あるいは関連病院をまるまる、COVID-19専門病院にするなど思い切った手をうてば、変異株の感染経路などももっと明らかになったかと思います。国立感染症研究所も病院施設を持っていれば同様のことができたと思います。




死んだ子どもの年を数えても仕方が無いので、 COVID-19感染が下がってきた今こそ、国立感染症研究所のウイルスのシークエンス解析力をもっと増やすべきだ と思います。

イギリスや南アフリカでの変異株が日本に入ってきたことが騒がれていますが、日本での検出数と感染者の分布を考えると、日本で変異した可能性があると思います。それを確かめるためには今のPCRによる変異株検出は役に立ちません。シークエンス解析によって初めて分かることです。さらにこの検査によって、変異株というほどの変異はないけれども、その株の出所を追うことは可能です。





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最終更新日  2021年02月17日 11時50分07秒
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