私の人生論 (思考が運命になる)

私の人生論 (思考が運命になる)

2016年08月04日
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カテゴリ: 千の朝


 先進国の意のままになる植民地で
 何をしたかをみれば明らかである。

 一八八〇年代、英国は、自由貿易の名の下に、
 英国製品のインドへの輸出を
 ほとんど無税にした。

 しかも、当時、躍進していた
 ランカシャーの繊維業を保護するために、
 インドから英国への綿布の輸入には


 その結果インドの繊維業は壊滅的な打撃を受け、
 ベンガル地方は職を失ったインドの織り物業者の
 白骨累々となったといわれる。

 日本の場合は、維新のわずか二年前、
 弱体化した幕府に対して、列強は圧力をかけて、
 日本の関税を一律五パーセントにすることを
 約束させている。

 この条約は、どさくさにまぎれての
 欧米諸国の荒稼ぎと非難されても弁明の余地はない。

 帝国主義時代のあくどさの見本のようなものである。

 明治十一年、
 当時の駐英上野景範(うえのかげのり)公使が
 英国政府に指摘した通り、
 日本の関税は一律五パーセントなのに、
 欧米一の低関税、自由貿易を誇る英国の

 平均一〇パーセント以上であった。

 その結果日本の歳入の中に占める関税の額は
 わずか四パーセントなのに英国の歳入は
 二六パーセントが関税収入であった。

 これがただでさえ貧弱な明治政府の財政に
 大打撃を与えることは当然だった。

「陸奥宗光とその時代」 PHP 岡崎久彦





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最終更新日  2016年08月04日 06時54分06秒
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