巨頭星団クラブ

巨頭星団クラブ

2002年12月06日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類


以前触れましたが、地球の大気組成維持に必要な酸素分を補給しているエコーシステムは実は海洋の方に多く存在するのです。海藻類の酸素供給能力は地上の森林よりはずっと大きいのですが、残念ながら木々ほど我々が関われる機会が少ないので、あまり注目されません。森林浴はできますが、海藻浴はちょっとできませんものね。

アメリカのカリフォルニア州沿岸の大学などが海洋の保護区のネットワークを作り上げるべく努力をしています。どのようにすれば最も効果的に海の質および海洋資源を護ることができるかを共同で研究しています。つまり、港湾や空港を建設するときと同じように、豊かな海を取り戻すためのプロジェクトの設計をしようとしているわけです。
このネットワークを広げて、保護区を世界各地に設けることによって海洋全体のバランスをも回復しようとしています。確かに人間の活動が激しい海域での生物多様性が著しく衰えていることは明白ですし、これが地球海洋全体におよぼす食物連鎖やエコシステムの単純化による脆弱化は看過できないレベルに達していると言えます。

少し考えてみると、海洋での食物連鎖は陸上のそれよりもはるかにデリケートでお互いへの依存度が強いことがわかります。海洋にはプランクトンのような微細な生物から鯨のような巨大な生物が浮遊あるいは回遊しているのです。プランクトンは少し大きな小魚の食物となり、その小魚はさらに大きな魚の餌になっていて、まさに海全体が一つの生命体をなしているかのようなサイクルで成り立っています。プランクトンの異常発生、激減が結果的に系全体にどのような甚大な影響を与えるか、計算してみるまでもないことです。

例えて言いますと、これは地上で動物保護区を作るような試みであり、その目的が漁業のための漁獲量や海産物の種類の回復でないことは認識しておく必要がありそうです。イエローストーン国立公園がその中で保護され、個体数を維持している狼やバイソンや熊を公園外の地域でハンティングするためにあるのではないことは当然なように。
言い換えますと、このような試みはいかなる政治的、経済的動機からも自由でなければならないのです。

かつて人間が魚介類を獲って食用としていたのは自分達の食糧とするためであり、大量に売りさばくためではありませんでした。漁業が大規模化して需要の変動に応じて特定の魚ばかり乱獲するようになってしまったのは、経済原理に他なりません。経済は社会の重要なファクターではありますが、それが自分達の足を引っ張り、結果的に環境や資源を濫費してしまう事態を招くのであれば、物事の優先度を転換する理性を取り戻さなければなりません。

環境や資源に関する問題意識は国や地域によって温度差が甚だしいのが現状です。各国の政府の意識によっても大きく左右されます。これを共通の認識とするためには、主義や民族を超えた教育や啓蒙がなされなければなりません。絶望的に難しいことかもしれませんが、これを実現するにはやはり我々一般市民の意識の向上しかないでしょう。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2002年12月06日 22時50分19秒
コメント(9) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

プロフィール

巨頭星人

巨頭星人

お気に入りブログ

幸せとは はざや(葉明)さん

サロン・ド・トーヘ… 武蔵野唐変木さん
しちぢら☆てら 売り子☆姫さん
アキハバラ的散財生活 たばきんさん
星と自転車のページ hillstarさん

コメント新着

jabanna @ Re:幼年期の宇宙を見る巨大な眼(11/08) お~ さすが巨頭さま、TMTの 説明が…
jabanna @ Re:星屑の末裔(10/27) おお なんと美しい・・・・・ まさに巨…
巨頭星人 @ Re[1]:オリオン座よ永遠に(10/24) たばきんさん わたしも以前原子力発電…
巨頭星人 @ Re[1]:オリオン座よ永遠に(10/24) jabannaさま お久しぶりでございます。…
たばきん @ Re:オリオン座よ永遠に(10/24) おひさしぶりでございます。 γ線ならす…

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: