音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2018年10月17日
XML
隠れた秀逸盤


 1980年代、サウスサイド・ジョニーのキャリアは決して華々しいものではなかった。1970年代後半に大手レコード会社からメジャー進出したものの、必ずしも大きなセールスには結びつかず、レーベルを移りながら活動することになる。80年代はバンド名をジ・アズベリー・ジュークスからザ・ジュークスに改め、異なった志向のアルバムを制作するなど試行錯誤の時期だったと言えるのかもしれない。

 1986年発表の本盤『ウィ・ガット・シューズ(At Least We Got Shoes)』は、そんな時期の密かな秀逸盤と言っていいように思う。自作やメンバーの曲にカバー曲を織り交ぜ、独自色を出そうとしている(それはすなわち、かつてのL・スティーヴン/B・スプリングスティーン色からいい意味で脱却しているとも言える)。ニュージャージーを代表するギタリスト、ボビー・バンディエラがバンドに加わり、新しい可能性が広がっていくきっかけにもなった。

 ロックバンドとしての本領発揮は、サウスサイド・ジョニー作の1.「ハード・トゥ・ファインド」や6.「エンド・オブ・ザ・ナイト」、あるいはバンディエラの存在感が発揮された9.「アイ・キャント・ウェイト」などに見られる。それから、サウスサイド・ジョニーのソウルフルなヴォーカルは1970年代と比べて明らかに余裕と情感を増している。バンディエラとの共作5.「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」なんかでもそれは存分に発揮されているが、レフト・バンクのカバーの3. 「愛しのルネ(いとしのルネ)」 でも顕著に見られる。あと、アルバム末尾の10.「アンダー・ザ・サン」はバンディエラとパティ・スキャルファ(参考過去記事 (1) (2) )の共作。パティがバッキング・ヴォーカルに加えてこのバンドのソングライティングに貢献していたことは意外と知られていないんじゃないだろうか。



[収録曲]

1. Hard To Find

3. Walk Away Renée(愛しのルネ)
4. Take My Love
5. You Can Count On Me
6. Till The End Of Night
7. I Only Want To Be With You(二人だけのデート)
8. Lorraine
9. I Can't Wait
10. Under The Sun

1986年リリース。





   以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、
   “ぽち”応援よろしくお願いします。



にほんブログ村 音楽ブログ ロックへ ブログランキング・にほんブログ村へ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2018年10月17日 08時48分03秒
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Free Space

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

にほんブログ村 音楽ブログ ロックへ

にほんブログ村 音楽ブログ ジャズへ

にほんブログ村 音楽ブログ ワールドミュージックへ
      ↑        ↑
ランキングサイトに参加しています。よろしければクリックで応援お願いします!
      ↓        ↓
人気ブログランキングへ



↓相互リンク↓

ちょっと寄り道 [音楽の旅]




Calendar

Keyword Search

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: