音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2024年08月25日
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テーマ: 洋楽(3573)
一世を風靡したブルー・アイド・ソウル・シンガーのデビュー盤


 ポール・ヤング(Paul Young)は、1956年イギリス出身の歌手で、1983年に本盤『何も言わないで(No Parlez)』でデビューした。その当時としてはまだ珍しかった、いわゆる“ブルー・アイド・ソウル”(白人系によるソウル音楽)のシンガーであった。このデビュー盤のタイトルは、邦盤の訳の通り、フランス語で“Don’t speak”もしくは“Don’t talk”を意味する。このデビュー盤は、米チャートでこそ79位にとどまった(アメリカで広く知られるようになるのは次作の 『シークレット・オヴ・アソシエーション』 だった)ものの、イギリスのほかドイツやニュージーランドなど複数の国で1位を記録した。

 全体の音作りは、キラキラとしたサウンドを始めとしていかにも80年代的という部分が耳につくが、注目したいのはポール・ヤングのヴォーカル。ブルー・アイド・ソウルと一般に形容されたり分類されたりするシンガーとしては、このデビュー盤の時点で既に完成度が高く、聴き手を引き込む魅力が備わっていた。

 注目のナンバーをいくつか挙げておきたい。まず、アルバム前半では、3.「愛の放浪者(安らぎを求めて)」。これは、マーヴィン・ゲイの1962年のナンバーを歌い上げたもので、ポール・ヤングによるこの歌唱は、シングル曲として全英1位のヒットとなった。それから、表題曲の5.「何も言わないで」。スタンダードというよりは実験的な曲展開およびアレンジのナンバーで、その中でのポール・ヤングのヴォーカルの使い方がうまく、プロデュースのよさが感じとれる。

 アルバム後半で特に注目したいところとしては、7.「愛の絆」を挙げておきたい。1960年代後半のジョン・ハーレーの代表曲で、難しそうなヴォーカルをさらりとこなしているあたりにポール・ヤングの才能が見える。ブルー・アイド・ソウルとは言っても、甘めの声をしているところがこの人の魅力でもあり、1.「カム・バック・アンド・ステイ」や12.「セックス(男と女)」のような往時のディスコ的なミックスの曲でもそうした部分が垣間見えるのが面白い。


[収録曲]

1. Come Back and Stay
2. Love Will Tear Us Apart

4. Ku Ku Kurama
5. No Parlez
6. Behind Your Smile
7. Love of the Common People
8. Oh Women
9. Iron Out the Rough Spots
10. Broken Man
11. Tender Trap
12. Sex

1983年リリース。





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Last updated  2024年08月25日 10時21分31秒
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