2024/02/05
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★忘備忘却録/きょうの過去帳・狂
☆ 勝手に大学を自称していた早慶に、晴れて政府公認のお墨付きが下る(1920年=大学令)。 海の彼方の紐育で世界最大の定期刊行雑誌と変貌するリーダーズ・ダイジェストが創刊(1922年)。    ☆ 復活の後に天へと旅立ったイエス・キリストが、又吉イヱスとして再び地上/沖縄県宜野湾市に降臨する(1944年)。    ☆ ファミコンをメインコンピュータとして使用したアポロ14号の月面着陸に成功(1971年)。月面に降り立ったときのシェパードの第一声は、「And it's been a long way, but we're here.」だった。
【彷徨癖者/如水の愛犬 “ハクとココ”が悲嘆・感嘆 / 令和5年02月05日 

​佐々木朗希の契約更新で考えるポスティング制度の今後
                海外FAと同じではないことの理解と正しい〝応援〟を ​​

=Wedge_Report 【勝負の分かれ目】 2024年1月30日 / 田中充( スポーツライター、尚美学園大学スポーツマネジメント学部准教授)


 プロ野球・ロッテの佐々木朗希投手が2月1日のキャンプインを前に、来季の契約を現状維持の年俸8000万円(推定)で更改した。12球団の選手で最後まで交渉が長引いた背景には、早期の米大リーグ挑戦の要望があったとされる。

 佐々木投手が念頭に置くのは、ポスティングシステムによるメジャー移籍だろう。日本球界からトップ選手がメジャーへ移籍するには、海外フリーエージェント(FA)権の行使か、ポスティングシステムしかない。この2つは、「選手の権利」と「球団の承諾」と明確に制度が違うにもかかわらず、現状は「同化」してしまっていることに課題がある。

似て非なるポスティングと海外FA
 「将来的にはメジャーリーグでプレーしたい」。報道によれば、佐々木投手は27日に行われた契約更改後の記者会見で初めてメジャー挑戦の希望を明らかにした。まずはプロ5年目の今季に「キャリアハイ」を目標に定め、色紙には「優勝」としたためた。球団も「毎年(オフごとに)、しっかりと話し合う」とメジャー移籍について対話を継続する姿勢を見せ、今オフの〝騒動〟は落着した。

 このオフ、日本球界からは、新たに3人の投手がメジャー契約を結んだ。オリックスからドジャースへ移籍した山本由伸投手、DeNAからカブスへ移籍した今永昇太投手、楽天から移籍してパドレスと契約した松井裕樹投手だ。山本、今永両投手はポスティングシステム(日本ハムの上沢直之投手もマイナー契約だが、ポスティングシステムでレイズへ移籍)、松井投手は海外FA権を行使しての移籍だった。

 FAは文字通り、選手が所属球団を含めた全ての球団と自由に交渉できることをいう。日本からメジャーへ移籍する場合には、球団間で譲渡金も発生しない。
 選手が権利を取得するには条件があり、メジャーに挑戦する場合は、1軍出場選手登録期間(年間145日間以上)が9年で取得できる海外FA権の行使が必要になる。8年(2007年以降の大学・社会人は7年)で取得できる国内FA権よりも1年長くかかる。

 一方、ポスティングシステムは、海外FA権を取得していない選手が、球団から容認されることでメジャー移籍が前進する。容認した球団は、移籍先のメジャー球団から譲渡金を受け取ることができる。



 近年は、獲得を希望する全球団と選手が交渉することができ、契約したメジャーの球団が日本の所属球団に規定の譲渡金を支払うようになった。山本投手を例に挙げれば、オリックスは70億円超を手にできる。

 選手にとってみれば、申請手続き期間と、移籍の交渉期間がメジャー側に通知された翌日から45日間という縛りがあるものの、譲渡金の発生以外は海外FA選手と変わらない(25歳未満の選手に関しては後述する)。山本投手が複数球団と交渉した上で、自らの希望や条件面を考慮してドジャースと契約したのが最たる例である。今永投手、松井投手の契約においても、移籍方法の違いが条件面に影響を与えた点を見出すことは難しい。

 ただし、佐々木投手のように25歳未満の選手には大きな制約がある。それが「25歳ルール」と呼ばれるもので、メジャーの労使協定でドラフト対象外の外国人選手とはマイナー契約しか結ぶことができず、契約金、年俸を含めた総額も低く抑えられる。このため、日本の所属球団への譲渡金も少なくなる。



実は球団によって異なるポスティングの運用
 ポスティングシステムについて、選手側の最大のメリットは、若い年齢でメジャーへ挑戦できる点にある。海外FA権の獲得には高卒でプロ入りして早くから1軍で活躍しても、20代後半になる。年齢や〝勤続疲労〟などでけがのリスクも高まり、長期の大型契約を結びづらくなる。25歳の山本投手が12年契約を結ぶことができたのも、ポスティングシステムの恩恵が大きい。

 対する球団側のデメリットは、トップ選手の流出がある。山本投手、今永投手、上沢投手とそれぞれチームのエース格を失う球団は、戦力をどう補うかという課題をクリアしなければならない。一方で、メリットとしては、海外FAなら譲渡金が入ることなく移籍されるが、ポスティングシステムなら若い全盛時の選手が移籍することで、譲渡金額も多く入り、戦力補強や球場施設の充実などの費用を補うことが可能になる。

 制度としては12球団で統一されているポスティングシステムだが、球団によって「運用ルールにばらつきがある」というのが最大の課題だ。

 例えば、ソフトバンクは現状、ポスティングシステムによるメジャー挑戦を容認していない。このため、エースだった千賀滉大投手は、ポスティングシステムによる移籍はかなわず、22年オフに海外FA権を行使してメッツと契約した。ポスティングシステムを容認するほかの球団でも、プロ入り何年目なら認める、リーグ優勝や個人でのタイトル獲得など球団への一定の貢献があれば認める――などの容認の基準は曖昧である。

 ポスティングは「球団の容認」を大前提としている以上、「基準を明確にする必要はなく、NOと言えば、それ以上の進展がなく、それがルールだ」という意見がある。一方で、日本のプロ入りはドラフト会議の指名によるため、選手側が入団先を選ぶことはできない。選手はポスティングシステムの運用ルールがどうであっても、頑なに入団拒否をしない以上は、指名された球団に入ることになる。

 選手は、まず移籍を要望するところからスタートし、球団に認めてもらうための話し合いが必要になる。近年は、選手のポスティングシステムによる移籍について、ファンも後押しする傾向にあるが、過去には球団が認めないときに「わがまま」などと批判された選手もいた。

 佐々木投手のケースでは、一部の報道が先行して出てしまったことで、インターネット上でもメジャー移籍の時期について賛否が割れる事態を招いた。スポーツ紙の報道によれば、ロッテの松本尚樹球団本部長は契約更改後の会見で「一部報道にあったような、(佐々木投手が)わがままを言っているとか、ごねているとか、全くそういうことはなく、こちら側にも至らぬところがあった」と釈明した。

日本球界のための制度を
 日本球界全体でみた場合には、ドラフト下位指名の選手はともかく、将来的にメジャー移籍が確実な選手をくじで引き当てた球団だけが「譲渡金」を受け取ることができるという制度にも是非はある。実際、山本投手や今永投手に関しては、日本の所属球団がこれまでに支払ってきた推定年俸総額以上の譲渡金を手にすることになる。



 12球団統一でのポスティングシステムの「運用基準」について、議論することが選択肢にあっていいだろう。



古都 老翁がいた。 翁は愛犬を愛で朝夕の散歩に伴う。 翁は大壺を持ち、夕刻 酒を片手に壺に躍り入る。 くぐもる声で語る傾国の世辞は反響し、翁の安息を妨げ、翁はなす術も無く自笑。 眠りに落ちた。 
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Last updated  2024/02/05 05:20:07 AM
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