やっぱり読書  おいのこぶみ

やっぱり読書 おいのこぶみ

2021年01月07日
XML
カテゴリ: 読書メモ
​​ 虚実ないまぜなのか、どれだけ強烈に描けば済むのだ。家族たちのハチャメチャ不良ぶり。こんな血脈は大変だ、どこの家にもあるってもんじゃない。

変態家族の父「佐藤紅緑」作家はわたしの読む時代ではなかったけど、異母兄のサトウハチロー詩人の作品は知らないうちに歌っている。佐藤愛子随筆家は何冊か読んでいる。そこに沢山のきょうだいとその連れ合い、しかもその連れ合いはとっかえひっかえの大人数で、一筋縄ではいかない気質の人達がずらり、文字通りのくんずほぐれつ、だけどなぜか憎めない大家族だなと、佐藤愛子の筆運びに誘導されてしまうのだ。

(上)のあらすじ物語は大正4年、当代随一の人気作家・佐藤紅緑が妻子を捨て、新進女優の横田シナを激しく愛したことに始まる。父親・紅緑への屈折した思いを胸に、散り散りになっていく八郎、節、弥、久の4人の息子たち。シナのつれなさに苦悩する紅緑が半ば別れを覚悟した矢先、シナの妊娠が判明。大正12年、愛子の誕生で、シナは紅緑と離れられぬ宿命をようやく受け入れる。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2021年01月10日 09時06分06秒
コメント(8) | コメントを書く
[読書メモ] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ

利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:『血脈 上』佐藤愛子(01/07)  
alex99  さん
「あれ? おかしいな!
この本の著者は、佐藤藍子先生じゃなくて
山口瞳さんでは無いの?」
と、一瞬思ったんですが、勘違いでした

山口瞳さんの著書は「血族」
紛らわしい題名です(笑)

これもすごい本で、山口瞳氏自身が母親の血の秘密を追った作品
以前からこの「血族」は、読みたい読みたいと思っていたのですが
今回、ちょうどいい機会と、某南米大河通販のレビューを読んでみたら
中に、詳しく素晴らしいレビューがあって
早速購入してしまいました
眼が悪いというのに(笑)

ところで、
私の母が佐藤紅緑先生の著書を二冊、大事に持っていて
それを、私、こどものころ愛読していました
・超有名な少年小説「ああ玉杯に花受けて」
・少女小説「朝の雲雀」

紅緑先生、愛子先生と同じように、熱い血の(笑)威勢のいい筆致
しかも、胸が熱くなるような感動を呼ぶ(笑)ストーリー作りがうまくて
「朝の雲雀」は「小公女」や「シンデレラ」を思わす少女小説の常道(笑)

講談社の少年倶楽部から「少年小説を書いてみないか?」と誘いを受けて
「鼻たれ小僧相手になど書くものかっ!」と(笑)一度は激怒したものの
翻意して書いてみたところこれが馬鹿当たり
当時、やや斜陽だった講談社を立て直すほどの大人気シリーズになったという話です

紅緑先生の子供は、みな、(ほとんど?)異母きょうだいなのがすごい(笑)


(2021年01月10日 19時23分36秒)

Re[1]:『血脈 上』佐藤愛子(01/07)  
ばあチャル  さん
alex99さんへ

>私の母が佐藤紅緑先生の著書を二冊、大事に持っていて
それを、私、こどものころ愛読していました
・超有名な少年小説「ああ玉杯に花受けて」
・少女小説「朝の雲雀」


ああ、やっぱり!
わたくしたちの親世代(大正から昭和初期)は子どもの頃の本を大事に残していて、戦中戦後の本の少ないときにありがたかったのですね
わたしも「小学全集」や「赤い鳥」に浸りました

「ああ玉杯に花受けて」は青空文庫にありますね

「豆腐屋のチビ公はいまたんぼのあぜを伝ってつぎの町へ急ぎつつある。さわやかな春の朝日が森をはなれて黄金の光の雨を緑の麦畑に、黄色な菜畑に、げんげさくくれないの田に降らす、あぜの草は夜露からめざめて軽やかに頭を上げる、すみれは薄紫の扉とを開き、たんぽぽはオレンジ色の冠をささげる。堰の水はちょろちょろ音立てて田へ落ちると、かえるはこれからなきだす準備にとりかかっている。」(青空文庫より)

流れるような描き方ですね~
この『血脈』にも冒頭部分が載ってて、もっと漢字が多いですが(笑)
講談社を立て直す!当時の人気はすごかったのでしょうね
この「血脈」の血筋はほんと熱い!


>山口瞳さんの著書は「血族」
紛らわしい題名です(笑)

これもすごい本で、山口瞳氏自身が母親の血の秘密を追った作品
以前からこの「血族」は、読みたい読みたいと思っていたのですが
今回、ちょうどいい機会と、某南米大河通販のレビューを読んでみたら
中に、詳しく素晴らしいレビューがあって
早速購入してしまいました
眼が悪いというのに(笑)


そうですね
山口瞳氏の著作、わたしもそそられます(笑)
(2021年01月11日 17時29分20秒)

Re[2]:『血脈 上』佐藤愛子(01/07)  
alex99  さん
ばあチャルさんへ

ふと思いついて
既読のリストを拝見しましたが
山口瞳の作品はありませんね

興味が持てない作家ですか?

私はファンです
随筆・エッセイ・小説
かなり、ほとんど?読みました
読んで、思わず、共感でにんまりしてしまいます

私自身が山口瞳的な要素を持っている
・・・ような気が、勝手にしています
あれほど極端や偏屈(笑)では無いが
私、基本は、古い人間なんで


やはり好きな開高健とも
別な部分で
私自身とダブるような
すこし、そんな気分です

吉田健一
山本周五郎
司馬遼太郎
この辺になるとあまり生な人間像が浮かんでこないので
親近感はありません


山口瞳をお薦めしているわけではありません(笑)
多分、合わないでしょう
男性が好きな作家かもしれない
(2021年01月20日 02時57分35秒)

Re[3]:『血脈 上』佐藤愛子(01/07)  
ばあチャル  さん
alex99さんへ

そうですね、読んでいません

「江分満氏の優雅な生活」など話題は知っておりましたが
「サラリーマンの哀歓」などのキャッチコピーで「わたし」ではないかな
と思って疎遠だったのは事実です

でも、「『血族』はすごい!」と桜庭一樹さん(半端ない本読みの直木賞作家)の読書録にもあり、それで(笑)興味を持っていました!

そうですか

エッセイなどほとんどお読みになった
ほど妙味あり、面白いんですね!!

アマゾンをみると結構、現役でご著書の文庫本がずらり
読み継がれているのですね
(2021年01月20日 14時58分03秒)

Re[4]:『血脈 上』佐藤愛子(01/07)  
alex99  さん
ばあチャルさんへ

いや、ふと気がついて書いただけで
お薦めしていませんし
妙味ある、と期待されても困るような


彼は、人生論エッセイイストなんです
自分の価値観があって
「礼儀作法入門」なんて本も書く

ただ、そのやや独りよがりでやや時代遅れな主張
律義でこだわりの性格と
そこまで厳格では無い世間とのズレ
その辺にユーモアや哀感が漂う(笑)
まあ、私の視点ですが

ただ、血脈となると、また別の次元になりますね
本は届きましたが、まだ読めていません
文庫本で、字が蟻のように小さい(笑)


まあ、私も
他人のブログで
他人が選定するお題で白熱討論する
そういう事が嫌で
自分で問題意識を持とう、探そうとする
そういう「自分ひとり」(笑)という点で
なんとなく彼と共感するところがあるんです
ズレているという点を含めて(笑)

まあ、そもそも文学そのものが
そういう意識・姿勢のものかもしれませんが
(2021年01月20日 18時56分17秒)

Re[5]:『血脈 上』佐藤愛子(01/07)  
alex99  さん
ばあチャルさんは
他のブログにはよくコメントされるのに
私のブログにはお見えになりませんね

以前、私のブログは、私自身は不本意でしたが
アクセスが多いからと言う理由で
一種の戦闘基地として使われたことがあり
おかげで素敵なコメントをくれた人も失いました

まあ、そういう事も含め
ここのTODOさん同様
私のブログはお嫌いなのかもしれません


ブログ界がますます不活性化するなか
私はブログの活性化にムダな努力を続けており(笑)
昔のブログにおける人と人との会話復活を願っているわけですが
援軍来たらず零敗す(佐藤紅緑の少年小説での言葉)(笑)

としても、私は
方針を変えるつもりはありませんし
むしろ、ますます偏屈になろうと思うばかりです(笑)
(2021年01月21日 05時39分31秒)

Re[6]:『血脈 上』佐藤愛子(01/07)  
ばあチャル  さん
alex99さんへ

いいえ
嫌いではありません!
必ず拝見しておりますし、いいなあと思う記事がたくさんあります
それは沢山の方々のアクセス数が証明しております
alexさんは検索事項の集中と考えていらっしゃいますが、今日はどうかなと楽しみに閲覧していらっしゃる方も多いと思いますよ

わたくしがこのごろ不精になってしまっただけです
ひよこさんにコメントする時にもほんと日常的な同感だけになってしまい
井戸端会議的なものに(笑)ちょこっと

実はめんどくさくなって新年にあたって
読むスペードも衰え、読書感想も
「やめようかな」と真剣に悩みました
でも、断捨離のようには決められない(笑)

ブログ(SNS)って不思議ですね
こうして匿名で、大したこと言って無くてもいいという
魅力はすごいものですね

麻薬中毒並み!!
(2021年01月21日 08時10分31秒)

Re[7]:『血脈 上』佐藤愛子(01/07)  
alex99  さん
ばあチャルさんへ

ばあチャルさんは読書ブログ
私は、最近は、時事ブログ

ざっくり言って、そうなりますかね

まあ、路線が違うのでコメントを頂けないのも仕方が無いですね

これまでにします

(2021年01月21日 10時09分54秒)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

プロフィール

ばあチャル

ばあチャル

コメント新着

ばあチャル @ Re[3]:白内障手術(06/11) todo23さんへ メガネの話題でもりあがる…
todo23@ Re[2]:白内障手術(06/11) ばあチャルさんへ 会社にいる頃は遠近両用…
ばあチャル @ Re[1]:白内障手術(06/11) todo23さんへ 「近く」を選択すると読書…
todo23@ Re:白内障手術(06/11) ばあチャルさんは「近く」を選択したので…
ばあチャル @ Re[1]:年賀状じまい(01/07) オーキリさんへ お互い元気で何よりです…

お気に入りブログ

小田原へ行ってきま… New! ひよこ7444さん

週刊 マンガ便 富… New! シマクマ君さん

10/6-2:襟裳砂漠と… New! 天地 はるなさん

昭和を代表する青春… New! tckyn3707さん

東京タワー 七詩さん

政界のジャンヌダル… alex99さん

フリーページ

耽溺作家の作品群


山本周五郎の世界


清張ワールド


クリスティの手のひら


時代物の神様正太郎


宝石箱


子供の頃の読書


作家別読了記録【あ】行


【あ】 日本文学


【ア】 外国文学


【い】 日本文学


【イ】 外国文学


【う】 日本文学


【ウ】 外国文学


【え】 日本文学


【エ】 外国文学


【お】 日本文学


【オ】 外国文学


作家別読了記録【か】行


【か】 日本文学


【カ】 外国文学


【き】 日本文学


【キ】 外国文学


【く】 日本文学


【ク】 外国文学


【け】 日本文学


【ケ】 外国文学


【こ】 日本文学


【コ】 外国文学


作家別読了記録【さ】行


【さ】 日本文学


【サ】 外国文学


【し】 日本文学


【シ】 外国文学


【す】 日本文学


【ス】 外国文学


【せ】 日本文学


【セ】 外国文学


【そ】 日本文学


【ソ】 外国文学


【た】行


【た】 日本文学


【タ】 外国文学


【ち】 日本文学


【チ】 外国文学


【つ】 日本文学


【ツ】 外国文学


【て】 日本文学


【テ】 外国文学


【と】 日本文学


【ト】 外国文学


【な】行


【な】 日本文学


【に】 日本文学


【ぬ】 日本文学


【の】 日本文学


【ノ】 外国文学


【は】行


【は】 日本文学


【ハ】 外国文学


【ひ】 日本文学


【ヒ】 外国文学


【ふ】 日本文学


【フ】 外国文学


【へ】 外国文学


【ほ】 日本文学


【ホ】 外国文学


【ま】行


【ま】 日本文学


【マ】 外国文学


【み】 日本文学


【ミ】 外国文学


【む】 日本文学


【メ】 外国文学


【も】 日本文学


【モ】 外国文学


【や】行


【や】 日本文学


【ゆ】 日本文学


【ユ】 外国文学


【よ】 日本文学


【ら】行 【わ】行


【ラ】 外国文学


【り】 日本文学


【リ】 外国文学


【ル】【レ】【ロ】 外国文学


【わ】 日本文学


【ワ】 外国文学


【共著】【マンガ・コミック】


「読みたい本・注目の本」記事録


『世界の「今」に迫る10冊』


吉屋信子『私の見た人』の昭和の作家


ウェヴスター『あしながおじさん』に出てくる本


日本の作家(ちくま日本の文学全集収録)


昭和の作家(1962年 朝日新聞記事より)


映画鑑賞会


2024年


2025年


カレンダー

キーワードサーチ

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: