ちずらぼのちずらぶ

ちずらぼのちずらぶ

PR

Profile

ちずらぼ

ちずらぼ

Calendar

Archives

2024.12
2024.11
2024.10
2024.09
2024.08

Comments

ガーゴイル@ どこのドイツ 大森駅と東急線の蒲田駅の間の桜プロムナ…
人間辛抱 @ Re:広島呉道路無料化の明暗(02/14) テーマから外れてしまいますが、 初めまし…
ガーゴイル@ どこのドイツ 三好寿の調査した比較すると低い方が春帆…
Jeraldanact@ Проститутки метро Звёздная Брат замминистра инфраструктуры Украины…
NBBrett@ От этого источника вы будете в восторге интернет сайт под ключ - https://web-th…

Freepage List

2007.07.22
XML
カテゴリ: 地理
サッカーのアジア杯が行われている。
日本は土曜日にオーストラリアと準々決勝を行い、
1-1ながらもPK勝ちで昨年のW杯で敗れた雪辱を果たした。
そして今日は韓国が同じくPKでイランを破った。

この2試合、経過が似ているようだが内容はだいぶ違う。
ハノイでの日本-オーストラリアは現在のアジアではトップレベルと言える好ゲーム。
一方、クアラルンプールでの韓国-イランはこの両国の実力を考えれば
雨もあってかかなり物足りない内容だったがどうやら環境が影響している。

今回のアジア杯はマレーシア・インドネシア・タイ・ベトナムの共同開催。


ただ、サッカーというスポーツはボールとグラウンドがあればどこでも出来るもの。
今回のような大きな大会は集中開催となるが、
通常はホーム&アウェイが原則だから、条件は五分と五分。

アジアの場合は高温多湿の東南アジアばかりでなく、
灼熱の中東など地域に環境は大きく異なる。
サッカーの技術もさることながら、
勝つためには環境の変化に動じない精神力も必要となる。
これは比較的似た気候で試合をしている欧州と大きく違うところである。

ところで、今年FIFA(国際サッカー連盟)が
医学的な理由から2500mを越える高地での国際試合を禁止する決定を下した。

これは主として南米のアンデス諸国の首都が軒並み高地にあることで


2500mという標高がかなり微妙で、
メキシコシティはセーフだが、ボゴタ、キト、ラパスなどがこれに該当する。
実際に日本代表がオマーンで2300mを経験したが、無事に試合が出来ている。
一方日本女子代表は同じく2300mのメキシコシティでは何とか大丈夫だったが、
同じメキシコのトルーカ(2600m)ではハーフタイムに嘔吐する選手が続出した。


しかし、該当するアンデス諸国はこの決定に猛烈に抗議。
なにしろ自国の首都で試合の開催が出来なくなってしまうのだ。

その後抗議を受けてFIFAは制限を3000m以上に引き上げた。
これで該当するのはボリビアのボゴタ(3600m)のみとなった。
ボリビアでは大統領が標高6000mの高地で実際にサッカーをプレーするパフォーマンスも見せたが
決定は覆らなかったようだ。

ただし、ボリビアは今後3000m以下の都市にスタジアムを新設する必要が生じることから、
2010年W杯予選ではラパスでの試合を暫定的にOKとしている。
また、この決定はW杯予選にのみ適用されることとなった。

今回の決定は高地についてのみだが、
考えようによってはアジア諸国の40℃を越えるような環境でも同じことが言えなくもない。
今後こうした制限が加速する可能性もある。

ただ、世界には色々な国があり、それぞれの環境で人々が暮らしている。
それは周りにどうこう言われる筋合いのもではなく、むしろ尊重されるべきものだし、
それこそが地理学の本質ではないかとも思う。

サッカーの正解がホーム&アウェイという極めて公平なシステムを採用している以上、
安易な決定には賛成できない。
地理屋としてはなおさらだろう(笑)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007.07.22 23:57:37
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: