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大阪府は５日、南海トラフ地震を想定し「大阪８８０万人訓練」と銘打ち、携帯電話に避難訓練メールを一斉送信する大規模な訓練を初めて実施した。

送信時に府内にいる人全員が対象で、対応機種を持つ約３５０万人への送信を見込んでいる。
同様の訓練では国内最大で、世界的にも例がないという。

訓練開始の５日午前１１時、「実際の災害時には、身の安全を確保し、適切な情報に基づき、近隣の指定避難所に避難してください」と呼び掛けるメールを府が一斉送信。

（共同通信より）

南海トラフの巨大地震と津波を想定した空前の大訓練。

事前に計画された訓練と分かってはいても、電車の中などでは一斉に鳴るはずで、それはそれで緊迫ムードがある。
これだけの訓練を実施した効果は、府民の意識を高めるという意味ではそれなりの効果はあるだろう。

スマホなど機種の設定によって受信できない人がいたり、状況を知ろうと多くの人がアクセスした府のWebサイトがダウンしたり。
お粗末といえばお粗末だが、こうした問題をあぶりだすための訓練とすればそれも無駄ではないだろう。

一方、配信された文面の是非は今後専門家も含めて検証すべき。
例えば、「安全を確保し避難して下さい」というのが何を意味するのか、地震の揺れや火災への対処はもちろん、南海トラフの場合津波からの避難もテーマになる。
情報が少ないであろう中でこれらを総合的に考えて、今動くべきかどうかを判断するのは決して簡単なことではないし、マニュアルも通用しない。
その意味では避難所への避難を促した内容は必ずしも正解とは言えないはずだ。

もっとも、こうしたことを含めて様々な問題を考えてもらうための機会としては大きかったかも知れない。

重要なことは府民がこの訓練をどのように受け止めたのか。
できることなら350万人一人一人にアンケートをとってみたいものだが。

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