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2014.06.17
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カテゴリ: 旅・お出かけ
昨秋から半年かけて取材・執筆を行ってきた『三陸たびガイド』が6/26にマイナビから発売になります(税込 1,706円)。

マイナビ紹介サイト

アマゾン

被災地である三陸を旅することで復興を応援する企画で、ガイドブックという形式を採用していますが、現地を取材して感じたこと、これから旅する皆さんの参考になりそうな情報も併せて記しました。

以下、まえがきから引用します。




 2011年3月11日以降、調査や取材の仕事で何度か被災地である三陸を訪れた。東松島、石巻、南三陸、気仙沼、あるいは釜石など、目に飛び込んでくる現実の景観はどこも衝撃的であり、言葉を失うとはこういうことを言うのか、と動揺を隠せない自分がいた。何ができるのでもない無力感と、(あの時他所にいた多くの人がそうであったように)まったく根拠のない被災者への申し訳なさに支配され、誰にも話しかけることもできずにただ粛々と業務をこなしただけで東京へと戻ってきた。当時、寄付やボランティアなど、被災地に積極的に寄り添う人たちを見るにつけ、何も行動を起こせない自分への焦燥感と、それゆえに現地を訪れることの敷居の高さを感じながらも、被災地のことは常に気になっていた。

 それから1年ちょっとが過ぎ、初めてプライベートで被災地を訪れる機会に恵まれた。仕事の傍らで活動していた一シンガーソングライターの立場で、大船渡を中心として開催された音楽イベント「The North Journey」への参加である。

 このイベントは千葉県市川市にあるライブハウスが主催し、現地のNPOと協力する形で大船渡の屋台村や盛
駅、陸前高田、釜石、大槌など複数の会場を、参加した約100名のミュージシャンたちが旅をしながら演奏するというものだった。とはいえ、特に知名度が高いわけでもないインディーズミュージシャンが現地で歌うのはどこか押しつけ的であり、地元の人たちにとってむしろ迷惑なのでは?という葛藤もあった。しかし主催者がこのイベントを「ジャーニー」とうたったように、大きなテーマは旅であり、地元の皆さんとの交流を目的としている点が救いだった。

 2日間のイベントは色々な難しさはあったものの、成功に終わった。私たちは演奏するだけでなく被災地の現状を見て、夜は明け方近くまで屋台村で地元の人たちと飲み、たくさんの話をした。2日間の旅を終えた参加者たちは、たくさんの「かけがえのない思い出」を胸に帰っていった。


ささやかな経済貢献であるが、1人1万円を使ったと仮定しても100人いたので1晩で100万円のお金が現
地に落ちたことになる。そしてこのお金は寄付でも慈悲でもなく、私たちが得た「かけがえのない思い出」の対価なのだ。(この企画は翌2013年も「再会」をテーマに開催されて成功。2014年も開催予定)
 この企画に参加して得た「被災地を旅することで思い出をつくり、その対価としての経済効果をもたらす」というあり方は、もしかすると「被災地のことが気になっているけど、本当に訪れていいのか分からない(敷居が高い)」と感じているたくさんの皆さんにむけたひとつの提案になるのではないか。そう考えて本書を企画することとなった。「気軽に旅をする」ことで思い出をつくり、それが少なからず現地の皆さんの支援になるとすれば素敵なことではないか。

 本書は私のささやかな体験をベースに、人の繋がりを頼りに現地を取材して書いたものである。こうした方法を採用したため、ガイドブックとして必ずしもすべてを網羅はしていないし、個人的な思い入れが過ぎる部分があることはご容赦頂きたい。本書を被災地を旅する一つのヒント集と考えて頂き、読者の皆さんが現地に足を運ばれ、色々な物を見て色々な人に会い、色々な話を聞き、色々な思いを感じることで、皆さん自身のオリジナルの思い出や繋がりを作って頂けることを願ってやまない。




たくさんの人に読んで頂くことはもとより、この本を手に取った方に一人でも多く三陸を旅して頂くこと。

あの日から3年以上が経過して、東日本大震災の被災地には今もその日の爪痕が残る一方、象徴的な震災遺構も一部を除いて解体が進み、また更地となった市街地ではかさ上げなどの復興工事の槌音が響いています。

被災地は日々変化していて、復興への歩みが少しずつ進んでいることは取材で現地に通っている間にも実感できた一方で、地元では時間が経つごとに震災が風化してしまうことへの強い危機感を持っていることを感じました。忘れてはいけないのは今も多くの人々が仮設住宅での不自由な暮らしを続けている事実。そして百人百通りの被災者の境遇や感情は必ずしも報道では網羅されないという現実です。

本書で薦めているのは「旅」をすることです。ボランティアでなくてもいいし、高い問題意識を持っていなくてもいい。極端に言えば物見遊山だっていいと思っています。それでも多くの人に三陸を訪れて自らの目で見て、話を聞いて、自分なりの何かを感じて欲しいし、何よりも三陸でたくさんの思い出をつくってもらえたら嬉しいです。

訪れた人々と三陸の間に縁ができることが次の何かにつながっていくことを願っています。

どうぞよろしくお願いします。





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Last updated  2014.06.17 00:20:37
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