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2016.12.23
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カテゴリ: 災害・防災
糸魚川火災 推定150棟焼く大火 延焼のなぜ

新潟県糸魚川市で22日に発生した大規模火災は23日午後4時半ごろようやく鎮火した。
推定150棟が焼け、約4万m2に被害が及ぶ惨事はなぜ起こったのか。
災対本部の記者会見では、木造家屋密集地帯であったこと、飛び火しやすい強風が吹いていたこと、そしてこの規模の火災に対する消防体制が不足していたことが挙げられた。

木造の古い街並みは観光資源になっていたこともあり、防災対策が後手に回ったとされる。
同じような例は全国にあるだけに深刻な課題といえる。
趣のある街というのは往々にして防災的には脆弱だ。

例えば下北沢はあのごちゃごちゃ感こそが街の売りでもあり、地元商店や訪れる人の多くは再開発に反対しているが、大地震や大規模火災の際に怖いというのは歩いていても感じる。
京都の町屋なども、木造で間口が狭く奥行きがあるという作りは、伝統美でもあるがいざ災害となれば被害を拡大させる可能性がある。


風はどうしようもなかった。
火災のきっかけは失火だとしても、これだけ延焼したのは気象災害の側面が強い。
国内の過去の大火も多くはフェーンの強風時に発生している。
関東大震災で火災の被害が拡大したのも北陸沖に台風崩れの強い低気圧があって強風が吹いたこと(さらには途中で風向が変わったこと)が大きかった。
強風と大火の関係は災害の事象の一つであると考えた方がいいのかもしれない。

消防の体制についても今回は不運だった。
今回のように広域に延焼する火災に対応し得る最大級の消防のリソースを平時から確保することは現実的に難しい。
その状況で飛び火による延焼が起こればもうどうにもならない。
できるとすれば、建物の防火対策や広小路や緩衝帯を設けるような街づくりといった方向になるのではないか。





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Last updated  2016.12.24 02:50:30
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