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老兵は死なずといっても、いずれは死んで土に帰る。

電気用品であろうとなかろうと、あらゆる品物はいずれ世の中から消えてゆく。

100年、200年、300年…長期に渡って保存されているものは、それを保存しておきたい者がいるからこそ保存されるのであって、法律が保存するのでも社会が保存するのでもない。

今騒ぎの対象となっている電気用品も、いずれは老兵として世間から消えていくのだろうと思う。そして一部が好事家の手元に残るのだろう。

今回の騒ぎは、いずれ老兵となりゆく物を自然死させるか早急に姥捨て山に捨てるか、二つの選択肢の争いであるのかもしれない。


電気用品安全法の規制対象に中古品が含まれるかどうか、あるいは旧法時代から含まれていたと解釈できるのかどうか、法律に詳しい人達の間でもどうやら解釈が分かれるようで、双方の論議を見ていると解釈の差は、立場の違いの差によるのみではないかと思えてくる。


二者は以下のようだ(間違ってたら御免)。

(1)電気用品は新品電気用品や中古電気用品の上位概念であるため、含む。
 (よって中古も規制対象となる)


(2)電気用品安全法が新品としての製造販売を規制する…物品の流通への入り口を規制する法律であるため、含まない。
 (よって再流通…中古販売は規制対象外)
 (行政指導もなく警察による検挙も無かったのが、その証拠である)



自分としては(2)を支持したい。

法律は公示が前提である。

なるほど(1)の解釈も成り立つが、法律違反を摘発し検挙する警察機関を中間に立たせてみると、自分としてやはり腑に落ちるのは後者なのである。

良く知られている話だが、道端でする小便は軽犯罪法で禁止されている。

酔っぱらっていようがいまいが、立ち小便をすれば(本来なら)警察に捕まるのである。

しかし、道端の小便で捕まえようと思う警察官はいない。
一般的には見て見ぬふりか、或いは注意程度である。

これは警察による”お目こぼし”である。



厳密に言えば犯罪行為だが、警察官も人の子である。そうした人間を拘留することのメリット・デメリットというのは判っているし、個人によって裁量の幅はあり、商店の商品棚に小便をかけたりして迷惑行為になっているのでなければ、ことさらに咎め立てすることは無い。

大切なのは、軽犯罪法が公示され施行された、ということである。

内容を読んでいないから、つまり知らないから、立ち小便は軽犯罪ではない、という理屈は成り立たない。

電安法における中古規制については、新法の施行から4年半の間周知ゼロであった。旧法時代からとすれば何年になるのか。

これは法施行上必ず必要だと思われる”公示”があったと見なして良いものか。




第1条
 左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
(略)
26 街路又は公園その他公衆の集合する場所で、たんつばを吐き、又は大小便をし、若しくはこれをさせた者
(略)


明文化されているからこそ、本気で警察官が取り締まろうと思えば、その犯人を拘留することさえ出来るのである。法律の文言そのものが警察官の行動の根拠となる。

若しくはこれをさせた者とあるから、道ばたで幼児に小便をさせたお母さんやお父さんも拘留されうるのだが。う~ん、自分は何回犯罪行為をしてしまったかなぁ(笑)

電安法における中古規制の問題は、道端での小便という軽犯罪と、それに対する”お目こぼし”とは全く異なっている。

旧電取法の時代から明文化されることもなく、警察に対して犯罪行為であると知らせず、新法施行から4年半以上たって初めて省のホームページ上で掲載した、このやり方は、はたして法の公示=>施行の流れとして正しいものであろうか。


電取法時代から警察が中古販売の違法性を知っており、それを”お目こぼし”してきたという事実があるのなら、なるほど(1)の解釈は十分に成り立つだろう。だが、それは今月初めの予算委員会の中で行われた警察庁の答弁は、それを裏付けるものであったろうか?

(1)の解釈については、法律に無知な素人とさげすまれようと、やはり何処か奇妙であると、非常に施行者側寄りの解釈であると、思わざるを得ない。そこには歯止めのきかない危険性が潜在しているような気がする。

その危険性とはやはり、法治ではなく人治の危険性である。

本来、こうした混乱が起こらないように、法律の中に、電気用品という言葉の定義として中古品という文言を書いておかなければならないと思う。そうでなければ、法律の文言としては不備ではないかと思うのだ。

経産省が人治ではなく法治であると言うのなら、これまで中古について事実上の規制を行わず、その違法性を国民にも司法にも示さぬままであったものを、何故今(平成18年)になって周知を始めねばならなかったか、それを明確に説明すべきであると思う。

法律論争上で、電気用品という言葉に中古が含まれようが含まれまいが、今述べた経産省には説明責任があり、その説明はやはり大方の人間が納得できるものでなければならないと思うのである。





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最終更新日  2006年03月27日 15時28分35秒
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