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月の雨天気予報のあたりけり 正岡子規無粋の台風で、昨夜は名月を楽しむどころではありませんでした、残念!そして明治32年も中秋の名月は見られず仕舞いだったようです。子規の落胆を察するに難くはありません。一見つまらない句ですが(子規兄、失礼!)、今となってみれば、子規が鬼籍に入るのは明治35年の中秋前ゆえ、残り二回の名月のうちの一回が見られなかったわけですから、さもありなんといったところでしょうか。というか・・何気ない句の、当たり前の表現が、かえって悲しげに感じます(涙)しかし!そんなことで悲観に暮れる子規でもなく、ここで一句。句を案す蒲団の中や月の雨この執念こそが子規の真骨頂(病牀六尺魂)だと思います。転んでもタダで起きないどころか、値千金を手に立ち上がる子規は、ただただサスガのひと言に尽きるのです!とはいえ!そこは酸いも甘いもかみ分けた子規でして(笑)、もう一句月の雨団子を喰ふて将棋哉誰と打つ将棋なのか気になるところではありますが(笑)、雨月と雖も後世の我々は子規の三つの異なった情景の楽しむことができるわけで、誠に有難い限りです。ときに日中は、刈り終えた田んぼで案山子殿が空を眺め憂いていました(笑)そして・・・もし名月だったら、心満ちゆくは月満つことに似て 稲畑汀子こんな一句も味わいたかったなぁ♪それにしても、月があってもなくても(名月 雨月 無月)見事な詩歌を詠みあげる我が先人に、あらためて敬意を評するとともに、そういう国土に生まれたことを誇りに思うのでした(^^)
2012.10.01
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秋風や眼中のもの皆俳句 高濱虚子そうはいってもナカナカ一句が浮かびません(汗)素材豊富なれども、素養貧弱なり(涙)それから・・かの斉藤茂吉氏は一首に数週間も苦吟したそうな!吟遊映人は、そんな根性もありません(笑)ちなみに正岡子規先生はと申しますと、秋は物凄い数の俳句を残しています!!どれくらい凄いかというと、「秋の風」だけでも読み耽ったら半日は費やしてしまいそうな句数なのです(汗)少しご紹介しますと・・『何とせん 母痩せたまふ 秋の風』明治27年末は逆縁の身ながら、ご母堂の健康を気遣う子規なのであります。もの悲しさを誘う一句です。『馬の尾に 仏性ありや 秋の風』明治34年晩年ゆえ、病床で詠んだ一句でしょうか。経典の「質直意柔軟 一心欲見仏」の一節を想起させ、病にやつれつつも心穏やかに句作に励む子規の心情を感じました。そして最後に一句。『さらばよ君 明日はいづこの 秋の風』最晩年の句ではありませんが、こうやって並べると子規の達観が感じられ、あらためて子規先生の偉大さを感じたのでありました♪さて、ここで一句・・・が、出てこない(悲涙)
2012.09.25
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身一つにかかはる世故の盆會かな 飯田蛇笏
2012.08.18
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写経して無の字の多き寒さかな 末吉ミヨお盆の期間中、馴染みにしている古刹で写経会がありました。とはいえ、写経会に参加するほど信心深くもなく(汗)、でもよい機会だったので、久々に中村元先生の「般若心経」を紐解きました。改めて眺めてみると、いやはや、末吉さんの句のとおり!そう思うと・・・般若心経も、なんだか楽しそうに見えてきましたよぉ(^^)これぞ徳薄な私目への教化か!そう感じてありがたく読経した次第です、御仏に合掌(^人^)追記:「無の字の多き寒さ」とは誠に言いえて妙なり。一瞬ではありますが猛暑も「無」くなります(^^)vこんな暑さ対策はいかがでしょ。自祝:吟遊映人ブログ900回掲載(^^)
2012.08.17
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水ありて蛙天国星の闇 西東三鬼大雨で難儀をしている皆様には恐縮ですが、程よい雨は、今時分の蛙にとってはまさに天国といったところでしょうか。水田が減り、都市では蛙の姿もトンと見かけなくなってしまった昨今、三鬼の一句が新鮮に感じる盆の朝なのでありました。三鬼大明神に、謹んで拍手(^人^)ポン!※幸いにも拙宅の周りでは、まだまだ蛙も健在で、このごろは水田からかえったちびっ子蛙を見受けます。
2012.08.14
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道づれは胡蝶をたのむ旅路哉 正岡子規
2012.08.08
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ひらひらと風に流れて蝶一つ 正岡子規
2012.08.07
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昼顔や流浪はわれにゆるされず 鈴木真砂女
2012.08.06
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夕立やふりそこなひて雲のみね 志太野坡
2012.08.04
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かたまりし暑さの果や雲の峰 加賀千代女連日の猛暑が続きます。みなさま、熱中症には十分にお気をつけくださいね♪
2012.08.03
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順々にうごき出しけり雲の峰 一茶
2012.08.01
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古寺や庫裏また古し菩薩心 吟遊映人寺は古くて趣があるのに、庫裏が新しいと興ざめです。古寺に古い庫裏が続くと、それだけで御利益を感じます。
2012.07.30
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歩を進めがたしや天地夕焼けて 山口誓子
2012.07.28
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満天の夕焼雲が移動せり 加藤楸邨
2012.07.25
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世の中の重荷おろして昼寝哉 正岡子規
2012.07.23
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日ざかりのお地蔵さまの顔がにこにこ 山頭火
2012.07.14
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柿の花土塀の上にこぼれけり 正岡子規
2012.06.28
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空青しさゝ波濁る早苗舟 正岡子規早苗舟今は田植機にかわりけり。
2012.06.12
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風薫り十万本のつつじかな 吟遊映人
2012.05.28
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鳥居より内は鳥啼く若葉哉 子規
2012.05.26
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若葉して家ありとしも見えぬ哉 正岡子規
2012.05.24
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山萌ゆるこれ十万の躑躅なり 吟遊映人
2012.05.23
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風つよしつつじの花の吹き溜り 三橋鷹女
2012.05.22
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風吹て逃るやうなり藤の花 正岡子規
2012.05.21
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何の木と知れぬ若葉の林哉 正岡子規
2012.05.12
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戒山桜恋をはなれて哀れ也 正岡子規※「戒」と添え書きあり。子規の茶目を感じ愉快である。
2012.05.04
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何一つうごくものなし春惜む 久保田万太郎
2012.05.03
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關張と劉備も見けむ桃の花 吟遊映人
2012.04.19
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この道しかない春の雪ふる 山頭火
2012.04.13
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春は茫洋いとたのし 吟遊映人
2012.04.11
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ほんにしずかな草の生えては咲く 山頭火
2012.03.13
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三月や水をわけゆく風の筋 久保田万太郎
2012.03.01
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俗な名を色を形を福寿草 子規閏の雪は無粋の限りではありますが、子規のなんとも斜な句でお慰みあれ(^^)
2012.02.29
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冴返り空高し月遠し星遠し 星野立子冴え返り天高し空青し山遠し 吟遊映人 おそまつ・・
2012.02.28
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だんだん似てくる癖の、父はもうゐない 山頭火姜尚中氏が昨日のコラムで綴っていました。「実はわたしは『隠れフェザコン』ではないかと思う。最近、わたしの所作や話しぶりの癖が、何と父親にそっくりなことに気づいたのだ。」姜氏のコラムを読みながら山頭火の句を思い出し、両氏が熊本でつながっていることに気がつきました。父への思いは風土のなせる業なのでしょうか・・・
2012.02.25
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山頭火 昭和十五年の松山日記より 二月二十四日春、春、春。四時前後起床、月光あまねく万象きよらか。午後、一洵君来庵、漫談もまた楽し。夕暮、ポストまで出かける、酒樽の誘惑にまけて、米代を酒代に代へて戻る、甘いやうな苦いやうな。澄太君から、よかよかといふ返電が来た、うれしい。よい月夜であつた。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・遠い昔の今日、山頭火は一草庵でこう綴った。その日も春めいたようだが、現代も春の陽気が予報されている。先日の寒波大雪を夢のように感じながら、往時に思いをはせる吟遊映人なのであった。
2012.02.24
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『幸いと辛い・・』幸いの中の人知れぬ辛さそして時に辛さを忘れてもいる幸い。何が満たされて幸いになり何が足らなくて辛いのか。 吉野弘「漢字喜遊曲」から
2012.02.20
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雪深し春まだ遠き節分会 吟遊映人豪雪地域の人は、今まさに生きるための雪処理をしなければならず、春近しなど微塵も感じることはないでしょう。連日、ご苦労様です。今が正念場、どうぞ頑張ってください!
2012.02.03
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死んでゆく ものうらやまし 冬ごもり久保田万太郎
2012.01.31
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雪へ 雪ふるしづけさにをる山頭火「雪のしづけさ(雪のさびしさではない)、雪のしヾまを感じる、それは自己観照である」
2012.01.30
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雪つもりつもりつもりて哀しさよ久保田万太郎
2012.01.28
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大寒の 埃の如く 人死ぬる高浜虚子大寒の今日も常と同じく念じる姿を見るに「常住不滅」を感じるのでした。大寒や 来し方行く末 ひた念じご粗末...
2012.01.21
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極楽の 近道いくつ 寒念仏蕪村
2012.01.21
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やぶ入を 守る子安の 地蔵尊与謝蕪村
2012.01.20
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ひごろにくき烏も雪の朝哉松尾芭蕉
2012.01.18
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寝ならぶ やしなのの山も 夜の雪心から しなのの雪に 降られけり雪ちるや しなのの国の 這入口小林一茶日本海側の地域では、大雪で難儀を強いられているようです。幸い、今日明日の予報は穏やかなようで、雪片づけが進みますことを心より祈念いたします。雪も俳句で詠んでいるうちですね。いわく、「過ぎたるは猶及ばざるが如し」
2012.01.17
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いくたびも 雪の深さを 尋ねけり正岡子規合掌(-人-)
2012.01.15
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我好て 我する旅の 寒哉一茶
2012.01.13
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万葉の 歌に後なき 寒さかな河東碧梧桐本日、快晴なれど大寒なみの寒さなり(>_
2012.01.12
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冬空に 雄叫びひとつ 寒鴉吟遊映人またまたおそまつ(汗)
2012.01.10
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