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ボックスアート
カード
デザイナーは「ラッタス」シリーズで知られるHenrik Berg & Åse Berg。「ラッタス」と「ラッタスカードゲーム」シリーズ以外では「ガラパゴス」と「オレゴン」しか出してないので、実質5作目。パブリッシャーはWhite Goblin Games。毎年エッセンシュピール合わせでボドゲを粗製濫造してるイメージがあるが、それでも年に1つくらいは当たりを混ぜてくるので油断できないw このゲームもその1候補だ。
舞台は19世紀中頃のニューヨークで、プレイヤーは貿易会社の1つを担当する。この時期のニューヨークでは船便による交易が盛んで、港にはキャパを超えた船が列を成して待機していたらしく、これが“定期船の列(パケット・ロウ)”と呼ばれるようになったそうだ。そんな中で商品カードや、役に立つ補助カードを手に入れたりしながら、契約を履行してお金を稼ぐ。ただし、儲けることはあくまで手段に過ぎない。勝利点を得るには、そのお金を使って「大学」を建設したりして町の発展に貢献しなければならないのだ。規定数のカードがなくなったらゲーム終了で、最多得点プレイヤーの勝ち。
ゲームボードが4枚あるにはあるが、単なるカード置き場に過ぎず、基本はカードゲーム。ボードなくてもほぼ問題なくゲームできるだろうw プレイヤーが訪れるべき「市場」「波止場」「市役所」「銀行」の4カ所に対応したカードがそれぞれ40枚前後あり、場所ごとに現在供給スペースに3枚(4人プレイ時)、将来供給スペースに2枚表向けて置く。各プレイヤーは初期契約カード1枚、25ドル、駒1個を持ち、誰かが港長(スタートプレイヤー)となってゲーム開始。

4枚のゲームボードのうち2枚、市場と波止場。解像度が超低くて見えないが、下段の4スペースが現在供給スペースで、右上の2スペースが将来供給スペース。左上の2スペースは山札/捨て札置き場。ほんとにただのカード置き場w
ルールは非常にシンプル。まず港長が、4カ所のうちどこに行くかを決める。そしたら港長の左隣から時計回り順に、各プレイヤーはその場所の現在供給スペースから欲しいカードを1枚取る(無料のもあればお金がかかるのもある)か、パスする。カードを取ったらそのスペースに自分の駒を置き、そのラウンドから離脱。
最後に港長も、カードを取るかパスする。パスした場合、港長は次の場所を選び、まだラウンドから抜けてないプレイヤーだけで同じことを繰り返す。港長がカードを取った場合、そのラウンドは終了してしまう。このため、港長には「市場に欲しいカードがあるから行きたいけど、いきなり行ったら他プレイヤーに取られちゃうかもしれないし、まずは別の場所に行くか……しかし銀行にあるあのカードをあいつに取らせるわけにはいかないし……」という考えどころがある。
逆にその他のプレイヤーには「まずは市場に行くのか……ここにはろくなのないし、まずはパスして港長が市役所に行くことに賭けるか。しかし港長がここでカード取っちゃったら1ラウンド丸損だしな……」という悩みどころがある。そう、パスしたあとで港長がカード取っちゃったらラウンド終了なので、パスしたプレイヤーはそのラウンドでカードを取れないことになり、大きく出遅れるのだ。
港長がカードを取れないことはまずない(訪れた場所で他プレイヤー全員がカードを取り、現在供給スペースからカードがなくなっても、まだ訪れていない他の場所を訪れてカードを取ることができる)が、狙ったカードを取るのは難しい。自分が欲しいカードが何かを悟らせず、他プレイヤーが欲しいのは何かを読み取るのが肝になるだろう。
ラウンドが終わったら、そのラウンドに訪れた場所についてのみカードの入れ替えを行う(現在供給スペースに残ってるカードをすべて捨て、将来供給スペースからカードを移動させる。足りない分は山札から補充し、将来供給スペースにも新たなカードを2枚置く)。
次のプレイヤーが港長となってこの手順を繰り返し、いくつかの場所で現在供給スペースにカードを補充できなくなったらゲーム終了。勝利点カードやお金などから得点を得て、最多得点プレイヤーの勝ち。
あとはカードの使い方。基本は「商品」カードを買って、「契約」カードに示されてる商品の種類と数を揃え、示されてる目的地に向かう「商船」カードを用意して、その契約を履行する。そうするとお金が手に入るので、ある程度お金が貯まったところで「勝利点」カードを購入する。これの繰り返しだ。
その他の補助カードとして、将来供給スペースからカードを取ることができる「助手」、商品カード上の商品の種類を変えられる「貿易商」、ワイルド商品カードとなる「金塊」、商船カードの行き先を変更できる「船長」などがある。これらのカードを有効に使わなければ、勝利はおぼつかないだろう。
繰り返すが、ルールは非常に簡単だ。ゲームとして面白くなるかどうかは、プレイヤーの思惑がどれほど絡み合うかにかかってるだろう。
自分が子のとき、欲しいカードをさっさと取って港長に楽をさせるか、それとも港長が欲しがってると思われるカードを取って絞るのか。自分が港長のとき、できればさっさと欲しいカードを取って子にはカードを取らせないようにしたいが、何しろ自分がカードを取るのは一番最後だ。それまで欲しいカードが残ってるようにするには、何人かの子が欲しがってるカードがある他の場所を先に訪れる必要があるだろう。
そしていったん訪れてしまえば、その場所にあるカードとは一期一会。今取らなければラウンド終了時に流れてしまい、二度と取れない。今取らなきゃもう「勝利点」カードを取れるタイミングは来ないんじゃないか? でも今「勝利点」カードを取ってお金を大量に支払っちゃったら、以降数ラウンドはしゃがまなきゃならない。それで本当に大丈夫か?
お金を稼ぐにはまず「契約」カードが必要で、その契約を履行するための数枚の「商品」カードと、行き先が一致する「商船」カードも取らなきゃならない。早い段階で全部揃えられればいいが、そうでなければ「貿易商」や「船長」カードを取って対応しなければならないだろう。
シンプルながら悩みどころが多い……というか悩みどころしかないゲームw まあ思惑通りに行くことの方が少なそうだ。そんな中で頭1つ分だけ他プレイヤーより抜きん出て勝利を目指す……そんなゲームが好きな人向けじゃないかな。今年の白ゴブ当たり枠だと思うよ。
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