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2013.10.15
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カテゴリ: 和訳

ボックスアート
コンコルディアボックスアート.jpg

ゲームボード:
 3~5人用の帝国面(クリックで拡大)
コンコルディアゲームボード.jpg

 2~4人用のイタリア面(クリックで拡大)
コンコルディアゲームボード2.jpg
 デザイナーはMac Gerdts、パブリッシャーはPD-Verlagのいつものコンビ。社長ってわけじゃなさそうだが、Mac Gerdtsのゲームは全部PD-Verlagから出てるし、PD-VerlagはMac Gerdtsのゲームしか出してないようだ。Mac Gerdtsと言えば「古代」から「ナビゲイター」まで、ロンデルシステムを採用したゲームばかり出してたが、今作は「マチュピチュの王子」以来、久しぶりにロンデルを使わないゲームとなる。

 ここのゲームはルールブックに背景設定が書いてないことが多く、これもそうなので正確なところはまだ分からないが(たぶん箱裏に書いてある)、舞台は2000年くらい前の帝政ローマ。国境は平和で各州は団結し、法が整備されて通貨も統一。これだけうまくいってたら経済が発展しないはずがないw プレイヤーはこの平和な世界で活動する大商人となり(たぶん)、護民官や執政官などの力を借りて版図を広げ、交易所を建設し、商品を生産・入手して売買する。ゲーム終了時、さまざまな要素における発展具合に応じて勝利点を得て、最多得点プレイヤーの勝ち。

 経済的な版図拡大の出発点となるローマに船駒と入植者駒を1個ずつ置き、個人持ちの倉庫ボード上に各種商品駒をいくつかと残りの船/入植者駒を置いて、初期人物カード7枚を持ったらゲーム開始。前回紹介した「 プロスペリティ 」と同じく、このゲームにもラウンドといった概念はなし。スタートプレイヤーから時計回り順に、ゲームが終わるまで手番のプレイを続けていく。

 これまたルールは非常に簡単で、手番プレイヤーは手札からカードを1枚プレイし、そのアクションを実行するだけ。ロンデルシステムではアクションの並びによって次のアクションが制限されてたが(離れてるアクションを実行しようとするとコストがかかる)、「コンコルディア」では手札がだんだん減っていくので、それによって実行できるアクションの選択肢が狭まっていくことになる。

 カードは大きく分けて9種類。「建築士」では、まずボード上の船/入植者駒を移動させる。駒は最初は都市上に置かれてるが、移動を始めたら都市間をつないでいる連絡路上にしか置けない。プレイヤーは移動力(ボード上にある自分の駒数に等しい)を消費して、任意の駒を移動させることができるが、すでに他の駒がある連絡路上には置けない(通過は可)。こうして好きなように移動したあと、自分の駒に隣接してる都市に家駒(交易所だろう)を置いて建設することができる。当然コストがかかり、これが結構高い。商品駒とお金の両方が必要になるのだが、何とお金は「基本コスト×建設後にその都市にある家駒数」も必要なのだ。この時代に最も高価な商品だった布を生産できる都市の場合、基本コストはレンガ駒1個+布駒1個+5金。この5金の部分が、2人目だと10金、3人目だと15金と跳ね上がっていくw できるだけ後手を踏みたくないのはもちろんだが、そうとばかりも言っていられないだろうから、コストパフォーマンスをしっかり見極める必要があるだろう。

コンコルディア都市トークン.jpg
 ゲームの準備中、各都市にはこういう都市トークンを(ある程度)ランダムに置く。これによってその都市で何が生産されるかが決まるので、プレイするたびに展開が異なるようになってる。

 「長官」をプレイすると、任意の州1つで商品を生産するか、お金を得ることができる。商品を生産した場合、その州にあるすべての家駒が都市の商品を生産する。他プレイヤーの家駒も生産してしまうので、考えて選ぶ必要がある(手番プレイヤーはその州で最も高価な商品を無条件に1個もらえるので、多少有利ではあるが)。

 「入植者」では、コストを支払ってボード上に追加の船/入植者駒を置くことができる。最初はローマにしか置けないが、家駒を置いていればその都市に置くこともできる。

 「商人」では、まずお金を得たあと(カードによって3金か5金)、2種類までの商品駒を好きなだけ売買できる。ただし倉庫ボード上には商品駒を置けるスペースが10カ所しかなく、最初はそのうち4カ所を船/入植者駒が占有しているため、あまりたくさん持つことはできない。選択肢を広げるためにも、早めに船/入植者駒をボード上に置く必要があるだろう。

コンコルディア個人ボードの準備図.jpg
 ゲーム開始時の倉庫ボード。空きスペースは2カ所しかないので、なかなか自由な取引はできない。各商品駒は上段に示されている固定価格で売買される。

 「元老院議員」と「執政官」は、どちらも新たな人物カードを得るためのカード。人物カードはゲームボード右上に7枚並んでおり、先に出たカードほど安く買えるというよくあるシステム。「元老院議員」では、カードに示されてる基本コスト+カードの位置に応じて変わる追加コストを支払わなきゃならないが、1手番で2枚まで買える。逆に「執政官」は、カードの位置にかかわらず追加コストを無視し、カードの基本コストだけを支払えば買えるが、1手番で1枚しか買えない。安いスペースに欲しいカードが複数残ってるなら「元老院議員」、山札からめくられたばかりで追加コストが高いカードがどうしても欲しいなら「執政官」を使うことになるだろう。

 「専門家」は商品の種類別に細分化されており、プレイすると対応する商品を生産できる都市にある自分の家駒ごとに、その商品を得ることができる。「外交官」は、他プレイヤーの捨て札置き場の一番上にあるカードの効果をコピーすることができる。このへんは簡単だ。

 さて、カードを買い足していくにも限度があるので、基本的に手札はどんどん減っていく。必要なアクションを実行できるカードがなくなったら「護民官」カードの出番。これをプレイすると、それまでにプレイしたカードをすべて(「護民官」も含めて)回収し、再度使えるようにできる。このとき4枚以上のカードを回収した場合、4枚目以降のカード1枚ごとに1金を得られるので、お金が欲しければできるだけ捨て札を貯め込んだ方がいい。ただし、そうすればもちろんアクション選択の幅は狭くなるだろう。繰り返し使いたいのに枚数が足りないカードがあるなら、頻繁に「護民官」を使うしかない。また、「護民官」を使ったときにも、コストを支払えば船/入植者駒をローマに(他の都市は不可)置くことができる。

コンコルディアカード.jpg
 人物カードの例。左が「商人」(英語版)で、右が「長官」(ドイツ語版)。中央のテキストがカード効果。「商人」の下段の赤い枠内に示されてるのが、このカードを購入するときに必要な基本コスト(「長官」の方は初期カードなのでコストがない)。一番下に示されてるのが、ゲーム終了時の得点条件になる。

 最後の人物カードが買われるか、誰かが自分の家駒を全部(15個)置ききったら、他プレイヤーもあと1手番ずつプレイしてゲーム終了。各プレイヤーは自分の人物カードに示されてる得点条件から勝利点を得る。上図の「長官」カードなら、自分の家駒が最低1個はある属州1つごとに1勝利点。「商人」カードなら、自分の家駒がある都市の種類ごとに2勝利点となる。この勝利点はカード1枚ごとに入ってくるので、たとえば「長官」カードを5枚持っていれば、家駒がある属州1つごとに5勝利点を得られることになる。「ナビゲイター」の恩恵トークンみたいに、カードが得点の乗数になっているわけだ。

 こうして6種類の条件に従って勝利点を計算し、最多得点プレイヤーの勝ち。


 ルールは簡単。だが「カードにアクションと得点計算の2つの要素がある」点と、「『護民官』カードで使ったカードを回収できる」ルール。このたった2つのメカニズムが、このゲームを非常に悩ましいものにしてるだろう。不要なアクションはないので、どのカードも最低限持っておく必要はあるが、あまり均等に持っているとすべての得点要素に絡まなければならなくなる。逆に極端にカード構成を偏らせると、少ない要素に注力するだけで大量得点を得ることができるが、ゲーム中に同じアクションばかり繰り返す羽目になるだろう(役職と得点条件が完全に1対1対応してるわけではないので、必ずしもそうなるとは言えないが)。どのカードをアクションのために買い、どのカードを得点のために買うか。「ナビゲイター」での「いつ『恩恵』アクションを実行して恩恵タイルを取るか」をさらに進化させたメカニズムじゃないだろうか。

 いうまでもなく、「護民官」カードを使うべきタイミングの判断は重要だが難しい。カードの回収に1手番使うわけだから(船/入植者駒が残ってればローマに置くこともできるが)、できるだけ回数は少ない方がいいだろうけど、小銭が欲しいときや捨て札になってるカードをすぐ使いたいときだってあるだろう。上級者になれば、他プレイヤーの「外交官」によるコピーを防ぐために捨て札を回収する、なんてプレイもありかもしれない。

 連絡路の占有、家駒の配置によるコスト増大、他プレイヤーも生産してしまう可能性がある「長官」アクションなど、インタラクションも充分。つまらなくなる心配は何もない。これはマストバイなんじゃないの。

BGGの和訳ルール






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Last updated  2013.10.23 10:47:18
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