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2014.02.09
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カテゴリ: 和訳

ボックスアート
キャスタウェイボックスアート.jpg

プレイ風景(クリックで拡大)
キャスタウェイプレイ風景.jpg

 デザイナーはスペインのAlberto Corral。BGGに登録されてるゲームとしては3作目だが、パブリッシャーから発売されたものとしてはこれがデビュー作。パブリッシャーは、メインはたぶんスペインのHomoLudicusかな。Lookout Gamesが独語版、IELLOが仏語版をほぼ同時に発売している。原題は「Náufragos」で、Passport Game Studiosから出た英語版で「Castaways」となった。意味はどちらも“漂流者たち”。

 タイトルから想像がつくように、プレイヤーは難破船に乗っていた漂流者となり、無人島でサバイバルしながら救助船に気づいてもらう努力をする。 「ロビンソン・クルーソー:呪われた島の冒険」 とほぼ同じだ。欧米じゃロビンソン・クルーソーものって人気あるのかねw この「キャスタウェイ」も協力ゲームではあるが、救出された暁には勝者を1人決めるという“準”協力ゲームだ。

 各プレイヤーはキャラクターを1人担当する。各キャラクターは固有の特殊能力と、あらゆる活動で消費する活力を持っている。活力が尽きると日記を書くくらいしかできなくなるので、こまめに休息して回復する必要がある。活力が0の状態でさらに活力を強制的に減らされると負傷し、これは回復がやや難しい。さらにそれ以上負傷できない状態になると負傷がトラウマ(回復不可)となり、トラウマ4点でゲームから脱落となる。まあそうなることはめったになさそうだがw

キャスタウェイ人物カード.jpg
 キャラクターの例(非英語版)。上段は男性、下段は女性で、それぞれ同じ能力を持っており、同じゲームで両方を使うことはできない。能力はよく分からないが、左の2人がマッチョで活力が1点多いことは間違いなさそうだw

 毎ターン起こるハプニングが記されているイベントカード、島の沿岸、内陸部、中心部を探検したときの結果を管理する探検カード、難破船から引き上げたアイテムを表す残留物カード、野営地でできるアクションを表す野営地カードなどを用意してゲーム開始。

 ゲームは数ターンに渡ってプレイされ、各ターン開始時にイベントカードを1枚めくる。カードが公開されてないので詳しくは不明だが、そのターンの天候(暑すぎると疲労するし、雨がひどくなるといろいろペナルティがある)、難破船からアイテムを回収できるかどうか、特殊効果などが記されているようだ。

 そのあとメインのアクションフェイズ。島で食料を集める「採集」、建材や燃料として使う木を切り倒す「木材」、助かったときの得点となる日記を書く「日記」、難破船からアイテムを回収する「回収」などがある。プレイヤーは実行したいアクションスペースにマーカーを置き、全員が置ききったら解決ステップに進むという「ケイラス」方式のワーカープレイスメント。しかし各プレイヤーはマーカーを2個しか持っておらず、脱出にはあらゆるものが必要となる。序盤から日記書いてるような奴には非難が集中するだろうw

 アクションには数人が実行できるものもあれば、1人しか実行できないものもある。だいたいのアクションはマーカーを置いたスペースに示されている活力を支払えば実行できるが、「建設」だけは少し異なる。ここにマーカーを置いたプレイヤーは建設の音頭を取ったことになり、建設自体は全員で行うのだ。そのプレイヤーが何を建設したいかを選び、順に活力を何点支払うかを宣言していく。合計が建設条件を満たせば建設成功。足りなければ失敗となる。ここでの肝は「建設に成功した場合、得点を得られるのは音頭を取ったプレイヤーだけ」といういやらしいルールだw 生存と救助のために家や筏を建設することは必須だが、誰かの手伝いをしても相手に得点が入るだけだ。当然自分が主導して建設したいわけだが、マーカーを置けるのは1人だけ。もたもたしていれば時間はすぐに足りなくなる……いやー、“準”協力ゲーってほんとひどいゲームだなw

 これらのアクションの中でも、一番華があるのが「探検」だ。ここにマーカーを置いたプレイヤーたちはパーティを組んで島を調査していき、山頂に到着して近くを通りかかる船を見つけようとする。イベントカードが全部めくられるまでに到着できないと全員敗北なので、コンスタントに探検する必要があるだろう。

 探検したプレイヤーたちは沿岸、内陸部、中心部の順で探検カードをめくっていき、示されているイベントに対応したり、得点を得たりする。1ターンで好きなだけ奥へ奥へと探検できるが、前進するほど野営地への帰還が難しくなり、失敗すると迷子になる。迷子になると次ターンのアクションマーカーが最低でも1個減り、運が悪いとターンをまるまる失うこともあるので充分な注意が必要だ。

 さて、「ロビンソン・クルーソー:呪われた島の冒険」はゲーム開始時にシナリオを選ぶタイプのゲームだったが、こちらは“プロットカード”と呼ばれるものを使い、毎回異なる状況を生み出すシステムとなっている。ここでのプロットとは“あらすじ”という意味で、最初は探検カードの山の中に0番のカードが数枚入っている。これがめくられたとき、その指示に従って次のプロットカードが山に追加されることになる。こうして少し先に起こることが分かるようになっており、まさに“物語”をプレイヤー全員で作っているような感じになるのだ。

キャスタウェイプロットカード2.jpg
 プロットカードの例。ゲーム開始時にランダムに選んだ0番のプロットカードのうち、左端の「地震の予兆」が使われたとする(数字の地の色が黄色なので、沿岸デックに入ることになる)。プレイヤーが島の探検を進めていると、いずれこのカードがめくられ、キャラクターは揺れを感じてびびる(1D6して3以下を出したら活力を2失う)。さらに、中央の11番のプロットカードが(地の色が緑なので内陸部デックに)追加される。やがて沿岸の探索を終え、内陸の調査が進むとこの「余震」カードがめくられる(1D6して3以下で活力-1)。ここで31番と83番のカードを取り、“ランダムに”1枚選んで(どちら文字の色が赤なので中心部デックに)追加する。地震によって何か起きそうだということは分かっても、何が起こるかまでは分からないようになってるわけだ。最後の2枚については……まあ絵を見ればどうなるか分かるわなw

 こうしてターンのプレイを続け、イベントカードが尽きるまでに誰も山頂に到着できなかった場合、船を見つけられないので全員敗北。誰かが山頂に到着したら、そのプレイヤーはそのターンか次のターンのどちらでゲーム終了かを選ぶ。で、ゲームが終了した時点で“残っている”イベントカードの下段を確認する。いずれかのイベントカードに示されているものをすべて持っていれば救助されたことになるが、どのイベントカードの条件も満たせなかった場合、やはり全員敗北となる。

キャスタウェイ勝利条件.jpg
 たとえばイベントカードの1枚にこう示されていた場合、かがり火を焚いて、砂浜に大きな目印を作り、小型望遠鏡と航海日誌を持っていれば救助されることになる。“いずれか”のイベントカードの条件を満たしていればいいので、残りターン数が多ければ多いほど救助される確率は上がる。しかしどんな条件が示されているかは(現在のターンのためにめくられたものを除いて)分からないので、序盤は必要そうなものを何でも作り、入手しなければならないだろう。

 救助された場合、書いた日記や得たアイテムなどから獲得した得点を計算し、最多得点プレイヤーの勝ち。なお、ゲーム終了時点で迷子になってるキャラクターは見捨てられるので要注意w 最低でも野営地には戻るようにしよう。


 さて、どうかなー。「単独敗北よりは全員敗北」を選べる“準”協力ゲーだ。この時点で私が高い評価をするのはかなり難しい。しかし、このシステムは競技性より物語性を重視するゲームならば比較的マッチする。「アーカムホラー」とかね(あれを準協力ゲーとしてプレイしてる人もあまりいないだろうが)。「個人的な勝ち負け関係なく、まず全体として勝ちたい」と思わせてくれるようになっていればいいわけだ。そう考えればこれも悪くないかもしれない。生きて帰れるだけで万々歳だからなw あとはもう、大量にあるであろうイベント/探検カード次第だ。ここでどれだけサバイバル感を出せるかどうかにかかってるんじゃないかな。テキスト依存バリバリで敷居は高いが、協力ゲー好きなら、プレイして他のゲームと比較してみるのも面白そうだ。

BGGの和訳ルール






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Last updated  2014.02.19 11:52:12
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