《櫻井ジャーナル》

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2010.08.14
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 8月15日は「終戦記念日」だという。戦争が終わった日。そこには日本、あるいは日本人の姿が見えない。まるで人ごとだ。65年前のこの日、「終戦の詔勅」が放送されたのである。勿論、ラジオで。いわゆる「玉音放送」だ。

 「朕深ク世界ノ大勢ト帝國ノ現状トニ鑑ミ、非常ノ措置ヲ以テ時局ヲ収拾セムト欲シ、茲ニ忠良ナル爾臣民ニ告ク。朕ハ帝國政府ヲシテ、米英支蘇四國ニ對シ、其ノ共同宣言ヲ受諾スル旨、通告セシメタリ。」(句読点は引用者)

 ポツダム宣言を受諾する、つまり連合国に対して降服すると伝えたと「臣民」に発表したのである。宣言の受諾は8月9日の「御前会議」で決まり、翌日には連合国側へ打電している。16日には停戦命令が出され、9月2日にはミズーリ号で重光葵と梅津美治郎が降伏文書に調印し、日本の敗北が正式に決まった。つまり、8月15日は「降服放送記念日」ということだ。

 その後、源田実など無謀な戦いを推進した軍の幹部、戦前から戦中にかけて思想弾圧を行った検察や特高警察の幹部、裁判官たち、そしてプロパガンダで国民を操ったマスコミの人間は責任を問われないまま要職についている。日本国憲法は「象徴」という形で天皇制を維持した。戦前も戦後も支配体制の基盤に基本的な変化はない。

 勿論、憲法が違うわけで、国民の権利は拡大しているが、基盤に変化がないため、しばしば「戦前レジーム」が頭をもたげる。軍/自衛隊、警察、検察、裁判所、マスコミ、いずれも戦前レジームを引きずっている。

 考えてみれば、降伏文書に調印した後も、日本の支配層は「国体」が「護持」されたと考え、戦前レジームそのままの政策を続けようとしていた。支配層だけでなく、庶民も真剣に戦争や戦前レジームを反省したとは思えない。

 むのたけじは『戦争絶滅へ、人間復活へ』(岩波新書)の中で、「ほとんどの男は、とても自分の家族、自分の女房や子供たちに話せないようなことを、戦場ではやっているんですよ」と言っている。その通りだろう。これは日本軍だけの問題ではない。現在、アフガニスタンやイラク、あるいはパレスチナでも似たことが起こっている。

 1945年9月26日、日本の降服が正式に決まった24日後に哲学者の三木清が獄死した。この件をロイターの記者が山崎巌内相に質問したところ、内相は天皇制に反対する人間は逮捕すると言い切っている。その発言が持つ意味を全く理解していない。この程度の人間が「支配層」を形成しているから、日本は安易に戦争を始め、日本人を含むアジアの人々に辛酸をなめさせることになったわけだ。

 このインタビューが記事になった日の午後、ダグラス・マッカーサーは「政治、信教ならびに民権の自由に対する制限の撤廃、政治犯の釈放」を指令し、六日後の10月10日に政治犯は釈放されている。






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最終更新日  2010.08.14 15:57:43


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