《櫻井ジャーナル》

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

サイド自由欄

寄付/カンパのお願い

巣鴨信用金庫
店番号:002(大塚支店)
預金種目:普通
口座番号:0002105
口座名:櫻井春彦

2014.02.04
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
 アメリカにとって最も緊密な同盟国だと自称しているイスラエルだが、その実態は疫病神にすぎない。イスラエルによってアメリカは中東の嫌われ者になり、世界的に信頼度は大きく低下してしまった。

 最近、サウジアラビアのバンダル・ビン・スルタン総合情報庁長官とイスラエルは頻繁に接触していると報道されているが、そのスルタン長官はアル・カイダ(イスラム教スンニ派の傭兵集団)の黒幕だと言われている。

 しかし、こうした関係を気にしないのがイスラエル。昨年9月まで駐米イスラエル大使を務めたマイケル・オーレンは エルサレム・ポスト紙のインタビュー で、イスラエルはシリアの体制転覆を望んでいるとしたうえで、イランを背景に持つ碌でなしより、イランを背景に持たない碌でなしを選ぶ、つまりアル・カイダを選択すると答えている。アル・カイダもイスラエルと戦ってこなかった。

 そうしたシオニストにアメリカが奉仕するひとつの理由は議会への影響力。欧米の一部富豪がシオニスト運動のスポンサーで、そうした資金を議員が欲しがっていることが大きい。第2次世界大戦の前からそうした傾向はあったようだ。ただ、シオニストはユダヤ教徒の救済を真剣に考えているわけではない。

 1930年代にドイツでナチスが実権を握り、1945年に敗北するまでの期間、ヨーロッパではユダヤ教徒を含む少数派やコミュニストなどが弾圧されていた。各地のユダヤ教徒は国外への脱出を始めるが、パレスチナへ向かおうとする人は少ない。

 そうした中、アメリカのフランクリン・ルーズベルト大統領がユダヤ人救済策を検討するのだが、アメリカのユダヤ系有力者は反対する。東ヨーロッパからラディカルな考え方をする人びとが入ってくることが予想されるため、多くのユダヤ人がアメリカへ移住してくることを嫌がったのだ。

 こうしたラディカルなユダヤ人と対抗するユダヤ人組織として目をつけられたのがウラジミール・ジャボチンスキーの一派。ジャボチンスキーは第1次世界大戦でイギリス軍に参加、第2次世界大戦でもイギリスと手を組み、かれの武装集団ハガナはイギリスの対外情報機関MI6や破壊工作機関SOEから訓練を受けている。その間、ジャボチンスキーは「修正主義シオニスト世界連合」を結成、そこからリクードも生まれた。

 シオニストとはシオニズムを信奉する人びとであり、シオニズムとはエルサレム神殿があったとされる「シオンの丘」へ戻ろうという運動。この用語はナータン・ビルンバウムが1893年に初めて使ったというが、近代シオニズムの始まった年とされているのは、セオドール・ヘルツルが『ユダヤ人国家』を出版した1896年だ。こうした運動を強く支援していた富豪のひとりがフランスのエドモンド・ジェームズ・ド・ロスチャイルドだと言われている。



 ダービーは1859年から72年にかけてアメリカで布教に努め、その流れの中から聖書根本主義派(キリスト教系カルト)が生まれた。ジェリー・ファルウェルやパット・ロバートソンもそうしたカルトに属している。こうしたキリスト教系カルトとジャボチンスキー派は1970年代に手を組み、アメリカでの影響力を増しただけでなく、イスラエルで主導権を握ることにも成功した。

 議会はともかく、イスラエルに好意的なアメリカ大統領は多くない。例えば、ルーズベルト。アメリカで活動していたふたりのラビ(ユダヤ教の聖職者)、ステファン・ワイズとアッバ・ヒレル・シルバーがメディアを使ってルーズベルトはシオニストを支持していたという話を広め、それを信じている人もいるようだが、実際は違う。中東に混乱をもたらすとして、イスラエルの建国には反対していた。ドワイト・アイゼンハワーやジョン・F・ケネディもイスラエルには批判的だ。イスラエルが領土拡大を目指して第3次中東戦争を引き起こしたのは、議会で親イスラエル派を率いていたリンドン・ジョンソンが大統領になった後だ。

 建国の直後、1949年からイスラエルは核兵器の開発に着手しているが、そのプロジェクトに協力したのはアメリカでなく、フランスだった。開発資金を提供していたのは欧米に住むユダヤ系富豪、例えば、アメリカのエイブ・フェインバーグやフランスのエドモンド・アドルフ・ド・ロスチャイルド。エドモンド・アドルフはエドモンド・ジェームズの孫に当たる人物で、ヘンリー・キッシンジャーと親しい関係にあると言われている。

 かつて、アリエル・シャロンはユダヤ人がアメリカをコントロールしていると豪語していた。リクードにとって「公平」な姿勢とはイスラエルの意向に沿って動くことにほかならない。その基準から少しでも外れれば「偏向」ということになる。パレスチナ問題においてリクードは一貫して「大イスラエル」を考えているわけで、ガザやヨルダン川西岸だけでなく、ナイル川とユーフラテス川に挟まれた地域をイスラエルの領土にするつもりである。この計画の障害になる言動は全て「パレスチナ寄り」だと批判される。

 しかし、こうしたジャボチンスキー派の横暴は反イスラエル感情をイスラム世界だけでなく、全世界へ広げることになった。「イスラエル・ボイコット」は広がっている。ジョン・ケリー国務長官がこの事実に言及したことを批判しても意味はない。アパルトヘイト国家イスラエルと奴隷制国家サウジアラビアの同盟に向けられた目は厳しい。

 アメリカのジャボチンスキー派はネオコンと呼ばれている。そのネオコンに安倍晋三首相らは従属、自分たちが強くなったと錯覚しているようだ。かつて、日本がナチスと手を組んだときも、同じように考えたのだろう。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2014.02.04 15:27:02


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: