《櫻井ジャーナル》

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2017.06.05
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カテゴリ: カテゴリ未分類
シリアのバシャール・アル・アサド政権を倒すという外国勢力の思惑は失敗に終わりそうだが、この国を侵略しようという目論見は何十年も前から続いている。ここで終わるということもないだろう。

トルコからシリアへ伸びていた侵略勢力の兵站ライン、ヨルダンの拠点化、イラクからの侵入、地中海からの攻撃、そしてゴラン高原でも戦闘は行われてきた。ゴラン高原ではシリア軍との戦闘で負傷した傭兵たちをイスラエル軍が救出、治療してきたことも知られている。

ゴラン高原はシリア領なのだが、西側3分の2はイスラエルが占領している。1967年6月5日から10日にかけて行われた第3次中東戦争から50年間、こうした状態が続いている。この侵略を「国際世論」、つまり西側の有力メディアは黙認してきた。

戦争の最中、6月8日にアメリカ海軍の情報収集船リバティーがイスラエル軍の攻撃され、乗組員のうち34名が死亡、171名が負傷している。リバティーはアメリカの船であることを示す旗を掲げ、攻撃の前にイスラエル軍は少なくとも8回にわたって偵察飛行を実施していることからアメリカの船であることを知った上で攻撃したことは間違いないだろう。

攻撃した目的は明確でないが、イスラエルのモシェ・ダヤン国防相はアメリカ政府の意向を無視してゴラン高原の占領を決めていることから、そうした動きを察知されたくなかったという見方は否定できない。戦争を始める数日前、イスラエルの外相はワシントンで攻撃計画を説明しているが、あくまでもエジプトが相手だとしていた。

逆に、アメリカ軍はイスラエルのために情報収集する目的でリバティーを派遣したと推測する人もいる。ところが、その時に約1000名のパレスチナ人とエジプト兵をイスラエル軍は処刑しているので、戦争犯罪に問われることを嫌った可能性はある。

実は、6月6日に統合参謀本部からジョン・シドニー・マケイン提督(ジョン・マケイン上院議員の父親)へリバティーをガザの海岸線から100マイル(約160キロメートル)以上離れるように緊急の指示が届いているのだが、これをマケインは艦船へ伝えなかった。

6月7日になるとアメリカの情報機関はイスラエルが8日にリバティーを攻撃するつもりだと言うことを知る。その攻撃はモシェ・ダヤン国防相が独断で決めたとされている。この人物はゴラン高原の占領も決めていた。

イスラエル軍はまず船の通信設備を破壊、さらにジャミングで交信を妨害している。戦闘機による攻撃ではロケット弾やナパーム弾が使われたが、ナパーム弾を使ったことから皆殺しにするつもりだったと見られている。



ところが、もう1隻の空母アメリカは戦闘機を発信させず、国防長官だったロバート・マクナマラは第6艦隊のローレンス・ガイズ少将に対し、ジョンソン大統領は一握りの水兵のためにアメリカの同盟国と戦争したり困らせたりしたくないと語ったことが明らかになった。

第6艦隊の第60任務部隊が空母サラトガと空母アメリカに対して8機をリバティ救援のために派遣、攻撃者を破壊するか追い払うように命令したのは攻撃開始から1時間11分後。それから二十数分後にイスラエルは最後の攻撃をしている。

この出来事の際の交信をNSAは傍受、記録していたはずだが、明らかにされることはなかった。交信を記録したテープは大量に廃棄したとされているが、複数の大統領へのブリーフィングを担当した経験を持つCIAの元分析官、レイ・マクガバンもこうした隠蔽工作があったとしている。





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最終更新日  2017.06.05 15:12:19


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