《櫻井ジャーナル》

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2023.05.26
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カテゴリ: カテゴリ未分類

 東京琉球館で6月16日午後7時から「崩れ始めたアメリカ帝国」というテーマで話す予定です。予約受付は6月1日午前9時からとのことですので、興味のある方はEメールで連絡してください。

東京琉球館

住所:東京都豊島区駒込2-17-8

Eメール: dotouch2009@ybb.ne.jp

 アメリカを中心とする支配システムが崩れ始めていますが、その速度が増しているようです。ネオコンは「力技」で崩壊を止めようとしていますが、逆効果でした。

 5月19日にサウジアラビアのジッダで開かれたアラブ連盟の首脳会議にシリアのバシャール・アル・アサド大統領が参加、歓迎されました。これは1980年代からネオコンが進めていた中東戦略の破綻を象徴する出来事です。ネオコンはイラクのサダム・フセイン政権を倒して新イスラエル体制を築き、シリアとイランを分断して個別撃破するというプランでした。

 このプランを実現するためにアメリカはイスラエルやサウジアラビアと連携していたのですが、2015年9月にシリア政府の要請で軍事介入したロシア軍が世界に強さを示し、16年のアメリカ大統領選挙でネオコンに支えられたヒラリー・クリントンが敗れて流れが変わります。

 アメリカ大統領選挙の結果はサウジアラビアの権力バランスを揺るがすことになり、2017年10月5日にはサルマン・ビン・アブドル・アジズ国王がロシアを訪問、ロシアの防空システムS-400を含む兵器/武器の購入を持ちかけます。これはアメリカ政府の圧力で実現しませんでしたが、これは始まりにすぎなかったと言えるでしょう。

 その後、サウジアラビアとイランはイラクを仲介役として関係修復に乗り出します。これを嫌ったアメリカはバグダッド国際空港でイランのメッセンジャーを暗殺しました。イスラム革命防衛隊の特殊部隊とも言われているコッズ軍を指揮してきたガーセム・ソレイマーニーがPMU(人民動員軍)のアブ・マフディ・ムハンディ副司令官と一緒に殺されたのです。

 アメリカは脅しのつもりだったのでしょうが、その後の展開を見ると効果はなかったようです。アメリカが圧倒的に強いと考えればサウジアラビアも従ったでしょうが、シリアにおけるロシア軍、そしてロシア製兵器の性能が高いことを知り、アメリカを恐れなくなったように見えます。イエメンでの戦争では、アメリカ製兵器の性能が言われるほど高くないことをサウジアラビアも知ったはずです。

 シリア大統領が参加したアラブ連盟の首脳会議にはウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領も出席しましたが、相手にされませんでした。

 5月19日には広島でG7の首脳会談も開幕、ここではゼレンスキー大統領を歓迎しています。アメリカのジョー・バイデン大統領、イギリスのリシ・スナク首相、カナダのジャスティン・トルドー首相、フランスのエマニュエル・マクロン大統領、ドイツのオラフ・ショルツ首相、イタリアのジョルジャ・メローニ首相、日本の岸田文雄首相、そしてシャルル・ミシェル欧州理事会議長、ウルズラ・ライエン欧州委員会委員長が参加しました。

 G7の期間中の5月20日、ワグナー・グループを率いるエフゲニー・プリゴジンはバフムート(アルチョモフスク)の「解放」を宣言、25日から部隊を撤退させると発表しました。その際、セルゲイ・スロビキン上級大将とミハイル・ミジンチェフ上級大将に謝意を表しています。

 スロビキンは昨年10月、ドンバス、ヘルソン、ザポリージャの統合司令官に任命された軍人。第2次チェチェン戦争を経験した後にシリアで司令官を務め、アル・カイダ系の武装集団やダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国などとも表記)などを敗走させています。

 ミジンチェフはマリウポリの解放作戦を指揮したことで知られています。マリウポリはネオ・ナチのアゾフ特殊作戦分遣隊(アゾフ大隊やアゾフ連隊とも言われる)が占領、拠点にしていました。その地域は要塞化され、住民は人質にされていました。ネオ・ナチの占領政策は解放された住民が異口同音に批判していました。

 ロシア軍を批判しているような印象を抱くよう住民の証言を「編集」したケースもありますが、西側の有力メディアは基本的に無視してきました。アメリカやその従属国ではこうした情報操作が有効だったようですが、世界的に見るとそうではありませんでした。

 イギリスは戦車とセットで核兵器の一種である劣化ウラン弾をウクライナへ供給、キエフ政権はF-16戦闘機も欲しがっているようですが、この戦闘機は旧世代。空飛ぶダンプカーとも呼ばれているF-35との空中戦では圧勝したようですが、ロシア軍機との戦闘では見劣りします。

 おそらくネオコンはシリアやウクライナで楽勝できると信じていたようですが、実態は違います。アメリカの弱さを宣伝することになり、アメリカ帝国が崩壊するスピードを速めています。

 そうした崩壊を止め、新たな支配システムを築こうと必死です。アメリカの支配層はコントロール下にある西側の有力メディアを利用した心理操作で人びとを操り、WHOを含む医療利権システムを使って各国政府を支配し、遺伝子レベルで人類をコントロールしようとしています。

 アメリカ帝国は崩壊するのか、帝国の逆襲があるのかを考えてみたいと思います。






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最終更新日  2023.05.26 00:00:12


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