醍醐山と下部(しもべ)温泉

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Tenkoro

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信藤祐仁@ Re:北岳(3,190m)の夏が始まった(4)朝の眺望(07/19) いつも興味深く拝見させていただいており…
KZ650B2 @ Re:第25回醍醐山一斉登山中止のお知らせ(05/05) しょうがないですね、醍醐山は逃げません…
KZ650B2 @ Re:醍醐山一斉登山へのお誘い♪~醍醐山整備登山(2)(04/30) 5日朝、天気下り坂予報なので、中止のご…
KZ650B2 @ Re:第25回醍醐山一斉登山へのお誘い(03/25) SNSで投稿させていただきます。<m(__)m…

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レギュラーガソリン1… New! やまつり023さん

二代目館長日記 bnvn05さん
2014.06.16
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テーマ: 民話(11)
カテゴリ: 醍醐山を愛する会
「東雲の滝と妙見寺」いよいよ最終回です。
読んでくださった皆様、ありがとうございました。

(10)
その日が来て、大子の山を下りながら、長者は女房と娘が滝見物を喜んでいる様子を見てとった。三人は、波高島(はだかじま)から東雲の里への、「横わたし」の筏で、あの嵐の前の清流に戻った富士川を西へ超えた。そして、東雲の里人に教えられた滝への長い山道をたどり登り始めた。
三人は、やがて聞こえてきた遠くの滝音に導かれて、滝壺から流れくる沢のほとりの小道をたどり登って行った。
三人を呼ぶ滝音が一段と強まり、にわかに頭上に明るさを覚えて目を上げると、はたせるかなついに、高い高い絶壁上から淙々(そうそう)と落下する滝を見た。滝に叩かれる広く深い滝壺からは、しぶきの水煙がたちのぼっていた。
三人は、遂に東雲の滝に出会った。
しばらく無言で滝に見入っていた三人は、滝壺の向こう側に突き出た岩の上に立つ人影を見た。その岩に立ち、三人へにこやかな顔を向けたのは、あの若者だった。


(11)

 二人は抱き合ったと見るや、そのまま水煙をあげている底知れぬ滝壺に身を投げて姿を消した。
 思わず手を取り合った長者夫婦は、その足下の滝壺の水面すれすれに、ゆうゆうと寄り添い泳ぐ、大きな真鯉と緋鯉を見た。それが、若者と娘の化身であることを、長者夫婦は無言のうちに思い知った。
 ふるえている女房に長者は、「嘆くことはない。これが娘の定めなのだ。あの子の願が叶ったのだ」と言った。
 夫婦は滝の下手の地に庵を建て、長者原から移り住み、そこで一生を終えた。

(12)
 後世、入日山は身延山と呼ばれるようになり、日蓮上人の高弟日興上人(にっこうしょうにん)が、龍を眷属とする「妙見菩薩」を、祖山北天守護のために、入日山北麓にもたらした。その後、妙見寺が建立され、東雲の滝は妙見の滝とも称されるようになった。
 また、いつの頃からか境内には「無患子(むくろじ)」がそだち、祖山の北天を守護しつつ、広く万民の長命安護を祈る寺となった。
妙見寺の池には、今も東雲の滝からひかれた清らかな水に遊ぶ鯉が、参詣者を見守っている。





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Last updated  2023.11.01 16:16:42
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