そうだ坊主になろう!~ヒロ伊藤流仏弟子修行

そうだ坊主になろう!~ヒロ伊藤流仏弟子修行

2005年05月23日
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カテゴリ: つれづれ


中学を卒業して希望を胸に高校に入学した1年生ばかりが亡くなっています。
ご両親やご家族のご心痛を思うと、佛弟子が言うのもなんですが、
神も仏もないのか?と思ってしまう。
(ブッダは我々が考えるような神や仏のようなものを認めてはいないけど)

酔っぱらいの上に居眠り運転の若者のしでかした顛末。
殺意がないので殺人罪にならないというのですが、
まったく関係のない将来ある3人もの命を奪った罪は、
通常の怨恨殺人より重いのではないかと思います。


と願うのが、ブッダの仏教の基本であり、その裏に不殺生戒という
最も重視される人として守るべき戒律があります。

しかし人は誰でも、一切衆生を傷つけ命を奪う可能性があるのです。
車を運転していれば、いとも容易く犬や猫、人をも殺すことができる。
暴走するバイクや自転車が人を傷つけ殺すこともよくあることです。
いや歩いているだけでも駅の階段やプラットホームで、
他人の肩をちょっと軽く押してやれば、人を殺すことは容易いでしょう。
恨み辛みでグチグチに悩んだ末に殺人に及ぶことは誰にもできることではありませんが、
何の気なしに殺すことは誰にでもできることなのです。

ニュースはいつも「日常的な殺人」に満ちています。


「人もし生ける命あるものを害い、

 この世にて与えられざるを盗り、
 他の妻女を犯し、
 さらにまた 穀酒・果酒に飲み耽り溺れるならば、
 この世において(自滅の)根を掘るものなり。」

 (『法句経』第246、247偈)


今回の事故では、3人の高校生が亡くなりましたが、
加害者もまた自らを殺したも同然なのです。
法的な償いには終わりがあるかもしれませんが、経済的にも心の問題としても
「日常的な殺人」の罪の償い~重荷を背負っての生き地獄が一生涯続くのですからね。


「人の生をうくるはかたく、やがて死すべきものの、
 いま生命あるは在り難し。」

 (『法句経』第182偈)

様々な縁があって生まれ、また多くの人々の縁によって大切に育てられてきた人。
この人が今あるということは、並たいていのことではない。
在り難いこと、つまり今このように存在することすら不思議なことなのです。
だからこそ生命は大事。自分の命も、他人の命も大切にしなければならないよ、
ということです。

被害者の方々のご冥福をお祈りすると共に、
ひとり一人が車を運転するときも、歩くときも、
働いているときも、遊んでいるときも、
目覚めているときも、ねむっているときも、
くれぐれも殺さないように気をつけましょう。

合掌 観学院称徳












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最終更新日  2005年10月13日 23時10分35秒
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