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2021.02.19
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森元会長の女性蔑視発言で注目されている、日本のジェンダーギャップについて。

 この国のジェンダーギャップ指数は国際機関の調べで153か国中121位という、まさに先進国とは言えない、女性差別大国と言える数値になっています。

 これの是正として「企業や組織の幹部役員、上層部に一定割合の女性役員を入れることを義務つける」というのがありまして。少なくとも数でそういった男性中心の意思決定を破るべきだと。しかし、実際は今回のオリンピックに限らず、それすら無視される、もっといえば「女社長」とか「女性役員」「女性官僚」といった言葉があるように、女性であることが特異である(男のこういった役職にわざわざ「男社長」などという言葉が使われない)ぐらい、珍しい事なんです。

 で、「役員など上層決定組織に一律に数字で女性を入れなければいけないというのは、それは本人の能力関係なく女性を入れなければいけないという差別と同じである」という意見があった。私も以前はそう考えたであろう。本当に能力がある人材であれば男女関係ないから、と。

 しかし、意識を変えたのは「だったらなんで男性の方が出世や生涯年収が圧倒的に高いのか?」ということ。そこには「男が一家の大黒柱で家計を支える、女は結婚して子供を産み、家を守る」というものに縛られている因習があって。「女はいつ結婚、妊娠して会社を辞めるかわからない、また、結婚すれば夫の収入がある片手間仕事だから上の役職には上げられない」という勝手に女性の生き方を限定、未来想定して出世や収入を決めている。未だに会社によっては女性の新入社員はお茶くみ、ゴミ捨て、台所など共有の水回りの掃除といった雑務をやらせている企業はある。(男性新入社員はやらない)

 また、森元会長を擁護するために保守系与党政治家が「ああいうキャラの人で悪い人じゃない」と言ったが、その悪いことをした意識がないほど、女性差別が当たり前の会議であったと。それは会議室にいる役員の男性比率が圧倒的に多い事にも起因する。「女性はわきまえる」発言があった時、会議室では笑いも起きたというが、その時、女性が過半数の会場であったら?それだけでこの軽口は抑えられただろうし、もし、言った場合には「その発言はダメだ」と女性役員側が流さず、静止できたであろう。

 この件に限らず、よく政治家が行うこの手の差別発言というのは、国会や議会のような場所より、地元の後援会のような「身内で固めた、自分を肯定してくれる人が集まる場所」で発生しやすい。このぐらいは許される、笑いが取れるだろうという差別意識。

 つまり、男女比が拮抗すれば抑止力にもなる。男女比が均等になれば性的差別発言をしなくなるし、その発言を非難する人数が多くなれば「発言するにふさわしくない人」とされるようになる。これは理想論ではなく会議を支配している空気、意識方向を男性だけのものにしない、大切なことなんです。

 能力のない女性も上層部に数値で入れなければいけないのは本末転倒、という意見に対しては「だいじょうぶ。今でも森会長の差別発言をうすら笑いで流すような、能力の低い男性役員で意思決定している組織なんだから」と。能力が決めるのであれば何にもまして、以前からこの手の発言を繰り返す人間をトップに据え、国際的大非難あびて遁走、なんてことはなかっただろうし。





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最終更新日  2021.02.19 12:30:47
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