森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2018.07.11
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いったんは間違いのない事実だと確信しても、何回も実験を繰り返して検証する必要があります。
そして間違いのない確証を得た段階で、論文を発表するのが建前です。
以前STAP細胞問題が大きな社会問題となったことがあります。
STAP細胞は、リンパ球を弱酸性の液体に25分間漬けるだけで、いろんな細胞に分化する万能細胞ができるというものです。これを理化学研究所のある研究員が世界的に有名な科学雑誌に発表したのです。
もしこれが真実であるとすれば、人間の手でいろんな臓器が作れますので、難病などで苦しんでいる人たちにとってはとても朗報です。ところが後に、この研究内容は真っ赤な嘘であったことが判明しました。
この研究員は社会から大きなバッシングを受けて、退職に追い込まれました。
また、直属の上司を自殺に追い込こんでしまいました。

私たちは森田理論学習で、事実を自分の都合のよいように、勝手に捏造してはならないと学びました。
事実をねじ曲げると、自分自身が精神的に窮地に追い込まれます。最悪神経症に陥ります。
また、周囲の人たちを巻き込んで不幸な状態に追い込みます。
どんなに認めたくない事実であっても、事実に服従するという態度が森田理論が目指しているところです。

こういう態度が求められているのは、私たち神経質者だけではありません。
自然科学者の場合は、事実を軽視・ねつ造することなどは絶対にあってはならないことです。
本来の自然科学者は、あっと思うような発見をした場合、自分の発見が本物かどうか、納得がいくまで検証し、そして間違いなく新発見であることを確信した時点で論文にして公表します。
ところが、事実を軽視する科学者はそのような検証作業を丁寧には行ないません。
次のように見切り発車して考えるのです。
「これはすごいネタだ。これが世間に伝われば、私の評判も高まり、研究費もたくさんもらえる。
うまく特許がとれたら、その収入もすごいことになるだろう。それが何より大切なことだ。
そのためには、先を越されないよう、ともかく一刻も早く発表しなくては。それもできるだけ華やかに宣伝して、世間の注目を浴びるようにしなくては」などと発想するのです。
(出家的人生のすすめ 佐々木閑 集英社新書 一部引用)

つまり本来の科学の目的である真実を解明するという態度が希薄になっているのです。
確たる事実の確認よりは、世間に注目されることの方が優先されているのです。
こんな気持ちになれば、事実の検証作業には手を抜くことが多くなります。
その結果、実際には新発見でも何でもないことを、偉大な業績として発表する、などという失態を犯すことになるのです。その原因は言うまでもなく、科学者としての自覚の欠如、もっと言えば、社会的な肩書きや地位や名誉のことばかりにとらわれているエセ科学者の研究態度です。
我々神経質者は、この事例から事実の大切さを反面教師として学んでゆきたいものです。






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Last updated  2018.07.11 06:30:18
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森田生涯 @ Re[1]:最初は症状回復を意識した行動でも構わない(01/30) 長谷川勤さんへ ありがとうございます。 …
長谷川勤@ Re:最初は症状回復を意識した行動でも構わない(01/30) 森田生涯様 いつもお世話になっています。…
森田生涯 @ Re[1]:小林一茶の人生から学ぶこと(01/02) 楽天星no1さんへ コメントありがとうござ…
楽天星no1 @ Re:小林一茶の人生から学ぶこと(01/02) 一茶の人生を初めて知りました。不幸だっ…
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