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furee

2023年10月12日

墓標を埋め尽くす広葉樹の落ち葉を掃き清めながら、小さな墓石に降り積もった落葉樹も掻き出す。
この名もなき墓はどういう経緯でここに埋められたのだろうか？時々季節の花が花瓶に供えられている。
その人とは一度も遭遇していない。しかし、その供え物を見るたびに、ある想像が働く。
悲しい想像である。苦しく切ない想いである。・・・小さな「いのち」を愛おしむ懺悔・・・何十年も前の悲劇がこの小さな墓に秘められているのだろう。この胸に抱きしめられなかった幼子への母の深い悲しみが、私の胸に伝わってくる。その墓に私も畏敬の念を込めて祈りを捧げる。しかし、月日が流れ忘れ去られ無縁仏となるのだろう。

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