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Jun 4, 2005
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カテゴリ: カテゴリ未分類
脱力感と倦怠の狭間で1ヵ月半も日記をサボってしまった。勿論、いろんなことがあってここには書ききれない。
僕の緊急入院と退院もそのひとつだ。
 健康には自信があった。家族と恋人との二つの人生を生きるうえで、それは重要な条件だ。
 それが、ある日突然、ひどい胸焼けを自覚したので大学病院に行ったら、緊急入院となり、さいわい手術や特別の処置もなく1週間後に開放された。ただ病名は軽いけれど「冠れん縮性狭心症」という見立てであった。これから当分か一生か。血管拡張薬を飲み続けなければならない。
 1週間の間、考えたことは、生と死のことだった。
このまま僕が死んだら、妻と彼女の人生はどうなるか。妻は保険金が下りて、家も家族もあるので少なくとも生活はあまり変わらないだろう。ただ彼女は、仕事をしているので生活は当分困らないが、もう十分には若くはないので、定年まで勤められれば良いが、再婚しなければさびしい晩年を送ることになるのだろうか。
 それは忍びない。彼女をこのまま縛ることはできない。かといって彼女が去ることは、今の僕にとっては耐えられないことだ。
 緊急入院だったので携帯電話を突然ストップされ、一時だが絶対安静を余儀なくされたので彼女には連絡することもできなかった。ベッドの側に立つ妻の横顔を見ながら、それは絶望的な気持ちだった。
 そして、生還して彼女に最初のメールを送り、返事を受け取ったときの喜びと感激は、落差がありすぎて表現しようがないくらいだ。

 柔らかで温かい。質素だがシンプルな彼女の居住まい。そして二人のためのベッド。
この生活も離すことはできない。彼女がそれを望んでいる限りは。
 彼女を幸せにしたい。僕のできる限りの中で。そして僕の家族の平和も壊したくない。
勝手だとは思うが、ぼくはこのまま正直に生きるしかないと思う。





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最終更新日  Aug 13, 2020 12:40:01 AM
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