喪に服す。

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2007年03月12日

おおばあちゃん（＝ひいおばあちゃん）が亡くなりました

クリスマス前に倒れて危篤、今まで生きてたことの方が凄いというか。

お見舞いに行っても、意識がない状態でも戻ってきて、ちゃんとうちのことを分かってくれて、

あんった、太ったなぁ
どうにかならんの、その美的センスの悪さ！

とかって言うような（苦笑）、なかなか毒舌なおばあちゃまでした。
９７歳。
すっごい美人さんで、病院の先生も「綺麗な方ですね」と驚くほど。

親戚も皆、おおばあちゃんの美しさには異論はなく、
最後まで、バーバリーのひざ掛け、などなどで美しさには余念はない、すーぱーおばあちゃまでした。

おおばあちゃんは大正生まれ。

「美樹ちゃん、ひとつの時代が終わろうとしているのよ」

おばあちゃんが以前、病院の帰り道で、私に漏らした言葉が頭から離れなくて、

ああ、そっかぁ、終わったんだなぁ

悲しさとかっていうよりも、何か空洞というか、からっぽになったというか
まぁうまくは言えないけど
私はそこまで綺麗な人間でもないので、ここで悲しむ自分が嫌だったりします
きれいごと
偽善
そんな優しくもないくせに

終わりだけ悲しむ、なんてそんな都合のよい行為も
泣きそうになる、今この瞬間の自分というものも受け入れられないし

ただ、卒業が決まったという報告に今日か明日中には行こうとは思っていたのに
伝えられなかった、という事実

それが一番悔しいし心残りで
間に合わなかった
という悔し涙は嘘じゃないけれど

うちはお見舞いに行こうと思っていた、その当日の朝にその人の死の知らせを聞いた

見舞いには絶対に来るな、と言われていて
病院を勝手に抜け出して、バイト先まで様子を見に来るような
むちゃなおっちゃんだった
癌のくせに、お酒がんがん、たばこすぱすぱ
延命装置は受け付けない、とかっこよく死んでった

そして、私はまた間に合わなかった

私が今、泣いたところで悲しんだところで何が変わるわけでもなくて
そんなんただの自己満足やし吐き気がするけれど

でもこの悔し涙は嘘じゃないし
伝えたかった、って後悔は嘘じゃないけれど

今こうやって苦しくて辛くて
自分の偽善さや薄っぺらさに腹が立つし悔しいし
なんで泣きたいんかも分からんけど、泣きたいってのだけは事実で

今、涙を流すのは笑うのと同じくらい簡単で
その涙をこらえることで私はおおばあちゃんの人生というものに敬意を払い
喪に服している

と自分では思っているのかもしれない
今となっては、所詮、何もかもが自己満足だけど
涙は見せない
それが私にとっての唯一の真実で

それでも私は
一週間後には笑ってるんだろうと思う

悲しめば良いってもんでもないけどなんかそんな自分にやっぱり吐き気がする

何をしても嘘で、何をしても嘘になる
それがただただ悔しい

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