ここへきて、佐布里の梅林もようやく咲き始めたようです。
佐布里梅、白加賀、紅梅、青軸など25種類、約4600本の梅が、佐布里池一帯に咲き乱れ、水面に映し出される様はなかな美しいものです。
花の美しさはもとより、風なければ一帯にほのかな香りが漂い、優雅な雰囲気を醸し出してくれます。
第19回 「佐布里池 梅まつり」 が2月14日(日)~3月21日(日)開催されます。
梅の花と香りは、春の到来を待ち焦がれる硬くちぢこまっていた心を、やんわりと解きほぐしてくれるようです。
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♪「東風ふかば匂いおこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ」
菅原道真(拾遺和歌集)
♪「春の夜の闇はあやなし梅の花色こそ見えね香やはかくるる」
凡河内躬恒(古今和歌集)
「万葉集」の時代は梅の花を含め、もっぱら目に見える世界に向けられていました。それが平安時代になって、目に見えない闇や想念の観念の世界へと広がってゆく。
その過程で、香りという視覚を超えた感覚の世界が磨かれ、香りの花としてクローズアップされるようになっていった。
♪「春の夜は軒端の梅をもる月の光も薫こことこそすれ」
藤原俊成(千載和歌集)
♪「大空は梅のにほいに霞みつつくもりもはてぬ春の夜の月」
藤原定家(新古今和歌集)
さらに時代はくだって、香りという嗅覚の世界は、月光や朧月といった視覚的な世界とまじりあって、いっそう繊細で複雑な美を作りだしていく。 NHK短歌2月号より
「日歌」が千首を超えたのを機に、 「游歌」 とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートすることにしました。
★ 「ジグソーパズル」 自作短歌百選
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