原発の放射能漏れに政府は、「ただちに」健康に被害をもたらすものではありませんとの声明を出す。放射能で「ただちに」被害が出るというのは即、死を意味するのであって、問題は先々にどうなのかという事だ。
「ただちに問題はない」と言われても、それが安心を意味する事だとは誰も思わない。却って不安をあおる事になるだけだ。
新聞もケイタイもインターネットもない時代ならいざ知らず、放射能の怖さは誰でも知っている。しかし、良くは分かっていないのが実情だ。その曖昧な部分に、この「ただちに問題はない」という言い回しが、その裏を勘ぐる原因になっている。
過去に東電の、散々嘘で固めた原発事故の発表を知っているだけに、疑いの目で見るのは当然の事だ。
ケーブル敷設工事で被曝して入院していた3人の作業員は、症状はほとんど出ず、今日にも退院するらしい。本当に良かった。
しかし、問題はこれからだ。2号機タービン建屋地下にたまった水の表面から毎時1千ミリシーベルト以上の強い放射線量を計測したと発表した。保安院や東電によると、2号機タービン建屋のたまり水の表面で26日、毎時1千ミリシーベルト以上を計測。測定作業ですぐに針が振り切れたため、測定員は測定を中止して退避したという。
作業員の被曝線量の上限は250ミリシーベルトで1時間で4倍の量を浴びる計算になる。
同原発でこれまで測定された線量では最大の値だという。炉内の燃料が崩壊し大量の放射性物質が漏れ出た可能性が高い。
250ミリシーベルトの上限に達しないようにするにはその場に15分といられない。ポンプの復旧などに向けた電源ケーブルの敷設作業に支障が出る。
桃やキュウリ、米などの産地として名高い農業大国・福島県。
沿岸部の津波被害だけでなく、福島第一原発からの放射能による水や土壌の汚染が今後の農業に重くのしかかる。津波は天災なので仕方ないとしても、今回の放射能汚染は明らかに人災だと怒りを露わにしている。
文部科学省の調査で、原発から約40キロ離れた飯舘村の土1キロから16万3千ベクレルのセシウム137と117万ベクレルのヨウ素131が検出されているという。
県は25日、県内の全農家に、農作業の延期を要請。次の様なことを求めている。
・米や野菜、花の種まきや苗植えを通常より延期する
・土壌表面の放射性物質の拡散を防ぐため、田畑を耕さない
・出荷停止中の牛乳は堆肥(たいひ)化処理をするとともに、家畜は放牧せずに畜舎内で飼育する
地震、津波、放射能の三重苦。本当に気の毒でならない。
対策指導系統が一本化できず、海外でもこの事が指摘され、問題視されているようだ。
東電任せの上、原子力安全委員会も「電源の喪失は深刻で予想を超える早さでトラブルが次々発生、技術陣の対処能力を超えた」と自らの責任逃れともとれる発言をする有様。
今頃気付いたように「震災時にも電源を容易に確保できるなどの耐震機能が必要だ」と、23日夜に初めて、報道陣の前に姿を見せた班目(まだらめ)春樹・原子力安全委員会委員長・・・・。
想定内だったら誰だって対処できる。そうでないからこそ、非常事態での機能が重要なのだというところがスコンと抜け落ちていた。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題してスタートすることにしました。
2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
★ 「ジグソーパズル」 自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)
◆ ジョーク、冗談、ユーモアは生活の調味… 2014.10.22
◆ 消えていってこそ虹 2014.10.21 コメント(2)
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