要介護・要支援の高齢者の全国からの応募短歌を中心に収めた「老いて歌おう」という歌集の大九が出版されている。それには百歳以上の応募者が24名もいて、こてまで十数名だったのが二十名を越えたというのは初めての事だそうだ。
八十歳以上を挙げると、百歳代が24名、九十歳代が420名、八十歳代が992名にも上るという。
これは驚くべき数字です。
短歌をやっている人は「自己統合機能」に優れていて、文字もしっかりしているし、総じて元気な人が多いという。
言葉を吟味し、イメージをまとめ、自分という存在を意識し、三十一文字にまとめるというのはかなり高度な知的作業だ。短歌が先か、元気が先かは分からないにしても、短歌が生きる意欲を刺激して前向きに過ごしているのが分かります。
九十代、八十代の歌人も現役で頑張っている。
九十歳越えてもまだ生きるのかい、詰る夫のこゑいづこより 宮 英子
新年 (にいどし) を大股にわが越ゆるべし光に濡れて飛び石の待つ 岩田 正
魂の守備範囲ありて迫りくる情報大方は切り捨ててをり 尾崎 左永子
まっ白な装幀を待つ書物 (ふみ) もちてどうにもならぬ闇に入りゆく 岡井 隆氏
かひもなしされど思ひ出は力なり冬となる夜の白ワイン抜く 馬場 あき子
黒井千次氏は、「老いるということは、どこかに到達することではなく、延々と老い続けることに他なりません。したがって、その各瞬間は老いる前と少しも変わらない。違うとしたら、各瞬間の下に無数の瞬間が分厚く堆積している点だけでしょう。」 (【老いるということ】)
「短歌」3月号より抜粋し加筆ました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題してスタートすることにしました。
2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
★ 「ジグソーパズル」 自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)
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