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隠居人はせじぃさんComments
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『音楽の稽古』。
【女性が弾く楽器はヴァージナルで、その蓋には「音楽は喜びの伴侶、悲しみの薬」という
ラテン語の銘がある。ヴァージナルの上に掛かる鏡は女性の姿を正しく写しておらず、
鏡の中の女性の顔は音楽教師の男性の方へ向けられている。
鏡の中には画家のイーゼルの一部も写りこんでいる。】

『青衣の女』。
【フェルメールの画業の最盛期である1660年代半ばに何点か描かれた、
室内の女性単独像の1つである。画面向かって左から光が差す点は他の作品と
共通しているが、他の作品と異なり、窓そのものは画面に描かれていない。
女性は妊娠しているように見えるが、この当時の女性のファッションはふくよかな
シルエットが好まれ、厚手の綿の入ったスカートをはいているために妊娠しているように
見えるのだという説もある。】

『天秤を持つ女』。
【左から光が差す室内に立つ女性というテーマはおなじみのものだが、
本作品では閉じられたカーテンを通してわずかに光が差すのみである点が
他の作品と異なる。テーブルの上には宝石箱と真珠のネックレスが見え、光を反映している。
女性が右手に持つ天秤は真珠か金貨を量っているように見えるが、
実際には天秤の皿の上には何も乗っていない。】

そして『真珠の耳飾の少女(青いターバンの少女)』。
【少女の謎めいた雰囲気から「北方のモナリザ」とも呼ばれ、フェルメールの
最も有名な作品の一つである。他の多くのフェルメール作品と異なり、
この作品には物語性や教訓性はなく、無地の暗い背景に少女の上半身だけが
描写されている。修復時の調査により、下塗りには場所によって黄土、赤、クリーム色など
さまざまな色を使い分け、微妙な階調を出していることがわかった。】

【現在ではイヤリングといわれる耳飾。輪郭線は用いず、光の反射だけで直径2cmは
ありそうな大粒の真珠を写実的に描いている。反射は斜め上から差し込む光による
明瞭なものと、少女の服の白い襟に反射した光によるものぼんやりしたものがあり、
立体感を生み出している。】

【少女の衣服の襟の白色がイヤリングに反映しているところも的確に描写されている。
修復の結果、唇の両端に白の点を置き、唇の濡れている感じを表していることもわかった】

『デルフトの眺望』。
フェルメールの最高傑作ともいわれる作品。
一昨年、デルフトを訪ねた折、この絵画の描かれた場所を求めて
一人で走り回った事を懐かしく思い出したのであった。
『運河と市壁に囲まれた都市デルフトを市の南端にあるスヒー川の対岸から眺めた図。
中央にスヒーダム門、右にロッテルダム門が描かれ、スヒーダム門の時計から、
時間が朝の7時過ぎであることがわかる。2つの門の間からは新教会の塔が
ひときわ明るく照らされているのが見える。画面の上部5分の3は空と雲の描写が占め、
下部5分の2に街の建物群と水辺が横長に展開しています。
最上部から垂れこむ暗い雲の下は、青空と白い雲。それを反映してか、建物の遠くは明るく
光っていて手前は日陰になっています。
空の広がりと街の遠近、運河の水面に映る建物の縦長の影、などが画面の奥行きと広さを
演出しています。手前の人物の点描はささやかで、眺望の拡がりをさらに強調しています。』

絵画の向かって左側。
運河と市壁に囲まれた都市デルフトを市の南端にあるスヒー川の対岸から眺めた図。
右端のスヒーダム門の時計から、時間が朝の7時過ぎであることがわかると。
運河岸には青い服を着た小さな人物が何人かいる。

絵画の向かって右側。
【フェルメールは、大きな空と穏やかな運河の水辺の間に横たわるデルフトの街を
、いかにも懐かしく見覚えのある建造物の連なりで描写しています。厳密には建物の
配置とか水面に映る影は、画家による修正が加えられているとのことですが、
フェルメールはデルフトの街を見た通りに描くことより、彼の心の中にあるデルフトの
自然や人びとが生活する街の光景を観る者に強く訴えたかったように思えます。】

『真珠の首飾りの女』。
【左から光が差す室内に立つ女性という、おなじみのテーマである。
髪にリボン、耳に真珠のイヤリングを付けた女性は、真珠のネックレスに付けた
リボンを持ち上げ、左の壁に掛かった鏡を見つめている。鏡、宝石などのモチーフは
伝統的に虚栄を表すものである】

『窓辺でリュートを弾く女』。
【題名は『リュートを調弦する女』とされることもあり、画中の女性はリュートを
弾いているのではなく、調弦しているところである。女性は窓の外を見つめ、
誰か(おそらくは恋人)のやって来るのを心待ちにしている風情である。】

『窓辺で水差しを持つ女』
【左から光が差す室内に立つ女性という、おなじみのテーマである。
女性は右手を窓枠にかけ、左手でテーブルの上の水差し(純潔や節制の象徴とされる)の
取っ手をつかむ。窓の外に水差しの水を捨てようとしているかに見える。
テーブルの上の宝石箱は虚栄を表すモチーフである。女性は「節制」を捨て、
「虚栄」に走るべきかどうかの岐路に立っているのであろうか】

『合奏』。
【画面奥に楽器を演奏する人物を配する点は『音楽の稽古』と似るが、この絵では
女性が2人になっている点が異なっている。左の女性が弾く楽器はチェンバロ(クラヴサン)で、
蓋の裏面には田園風景の絵が描かれている。こちらに背を向けた中央の男性は斜めに
置かれた椅子に腰掛けてリュートを弾き、右の女性は右手で調子を取りながら歌っている。】

『手紙を書く女』。
【画中の若い女性は、羽ペンを持って手紙を書く手を止めて鑑賞者の方へ視線を向けている。
白い毛皮の縁のついた黄色い上着、テーブルの上の宝石箱とリボンのついた真珠の
ネックレスなどのモチーフは他の作品にも使われているものである。】

江戸東京博物館へ(その13) 2026.05.30
江戸東京博物館へ(その12) 2026.05.29
江戸東京博物館へ(その11) 2026.05.28